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朱莉のきっかけ
朱莉のきっかけ
「お前は黒猫だから入れねーよ」
また言われた。
黒猫族の私をクラスのみんなは嫌った。
黒猫ってダメなの?と考えながら私は一人、家に帰る。
お友達が欲しい。みんなと遊びたい。
コレって高望み?
帰宅後、朱莉は自分の部屋に入り、机に上にあるiPadをおもむろに取りベットに寝転がる。
「今日はどんなアイドルのLIVEをみよ☺️」
朱莉は嬉しそうにiPadで検索を始めた。
朱莉は虐めの寂しさをアイドルを見て癒していた。
朱莉にとってアイドルは癒しであり、気持ちを変えてくれる特効薬。
時は経ち朱莉は19歳になった。
親に話がある。ちょっとおいでと言われた。
朱莉は不思議そうに親のいるリビングの机に座る。
「朱莉、もう自分の人生なんだからきちんと決めなさい、朱莉はアイドルが好きよね?」
「うん....好きだけど....」
朱莉はくぐもった声で答える。
「朱莉、だったらアイドル研修所に行きなさい。」
「えっ...??」
朱莉は言われると思わなかったので驚いた。
「アイドルが好きならアイドルの道を選んでもいいんじゃない?」
「いいの?黒猫族だからバッシング来るかもしれないよ?」
朱莉は下を見ながら答えた。
「ええ。良いわよ?朱莉が有名になれば黒猫族も認めて貰えるかもしれないわよ?」
「黒猫族が有名...」
朱莉は嬉しそうに親に答える。
「お母さん、私、アイドルになる!!馬鹿にしてきたみんなを見返せるくらい有名になる!!」
朱莉は立ち上がり答えた。
「ええ。必ず有名になってちょうだい」
母親は嬉しそうに答えた。
それから数ヶ月後、朱莉はアイドル研修所に入りメキメキと成長。
咲良にも出逢った。
20歳になったある日、社長から朱莉と咲良が呼ばれVowを結成。
今ではランキングを総なめにするくらい人気になった。
「お母さん、私、有名になったよ。黒猫が可愛いって言われるようになったよ。あの時はありがとう」
[完]
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