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おしおき

 歩(あゆむ)は全裸の体を白いベッドシーツで覆って、隆一が仕事から帰って来るのを待っていた。  夕食の用意はできている。  あとは隆一の帰りを待つのみだった。  やがて玄関のチャイムが鳴る。  歩はシーツを引きずりながら隆一を迎えた。 「お帰りなさい」 「⋯⋯ただいま」  隆一は歩の姿を見て目を細める。  そして、キッチンへ行こうとする歩のシーツを踏みつけた。 「あっ」  シーツだけが引かれ、歩の体が露になる。  歩は顔を真っ赤にしてしゃがみ込んだ。 「歩。僕は全裸で待ってなさいって言った筈だけど?」 「うん⋯⋯」 「シーツを巻きつけてたら、せっかく服を脱いでいる意味がないだろう?」  剥がしたシーツをくるくると丸めながら、隆一は歩を見つめた。  歩はもじもじしながら立ち上がる。  体を覆うものがなくなって、全てが隆一の目にさらされた。 「だって⋯⋯」  歩は手で体を隠そうとする。 「言い訳は聞かないよ。夕食が済んだらおしおきしてあげる」  隆一はそう言って歩の腕を掴むと、怯えた目で見つめてくる歩にキスを落とした。 「ごめんなさいっ。今度から言う事聞くから⋯⋯っ」  キスの後、歩が縋るような目で見つめてくる。  しかし隆一は首を横に振ると、着替えるために寝室へ向かった。  夕食が済むと、歩はすぐに寝室へ連れ込まれた。  左右の手首をそれぞれ紐で縛り、ベッド柵に繋ぐ。  相変わらず全裸のままだった。 「やっぱり歩は何も着ないのが一番いいね。とても綺麗だよ」  隆一は、怯える歩を見て妖艶な笑みを浮かべる。  歩の肢体に欲望を煽られながら、隆一はその体に指を滑らせた。  色白で小柄な体が小さく震える。  隆一は歩の中心で小さくなっているそれをやんわりと握り込んだ。  緩く刺激を与えると、そこは段々と熱を持って硬くなってくる。 「あ、んっ、あっ」  指を動かすたびに歩の喉から喘ぎが漏れた。 「すぐに硬くなったね」  隆一は楽しげにつぶやいて、更にそこに刺激を与える。  歩の雄芯はすっかり勃ち上がり、やがて先端から透明な液体を零し始めた。 「あぁ⋯⋯っ」 「おしおきなんだからね。すぐにはイかせてあげないよ」  隆一はそう言ってにこりと微笑む。  そして、歩の雄芯の根元をゴムのような物で軽く締め付けた。 「や、やだ、やめて⋯⋯」  歩は今にも泣き出しそうな顔で隆一を見つめる。  しかし隆一は歩の懇願を無視すると、今度はその足を持ち上げた。  胸につくほど膝を折り曲げ、歩の秘所を露にする。  隆一はひくひくと震える蕾に、とろりとしたローションを塗りつけた。 「いつ見ても歩のココは可愛いね」  そう言いながら、小さな蕾に指を挿入する。 「んんっ、あっ、りゅ、隆一ぃ⋯⋯」  歩が息を飲んだ。  隆一はお構いなしに挿れた指を動かした。ローションが絡みつき、くちゅくちゅといやらしい音が響く。  指の数を増やし、しっかりと入り口を解していった。 「りゅ、いち⋯⋯」  歩が潤んだ目で訴える。  しかし隆一は微笑を返しただけだった。 「ダメ。おしおきだって言ったでしょ」  そう言いながらゆっくりと指を引き抜く。  すっかり解れた蕾は、指を抜いた後もひくひくと動いていた。  隆一はベッドから降りると、サイドボードの引出しから小さな道具を取り出した。  ピンク色のローターだ。 「つまらないだろうから、これを挿れてあげるよ」  ベッドに戻ると、そう言って歩のそこにローターを挿れる。 「んっ⋯⋯」  歩は思わず声を漏らした。  隆一はゆっくりと顔を近づけ、その唇を塞ぐ。  舌を絡め、歩の口内を蹂躙した。  唇を離した後、手に持ったリモコンを操作してローターのスイッチを入れる。  低いモーター音が歩の内から聞こえ出した。 「あ⋯⋯っ」  歩が声を上げ、体を震わせる。  切なげに眉を寄せ、隆一を見つめた。  しかし隆一はそれには応えなかった。 「風呂に入って来るから、そのまま待ってるんだよ」  そう言い残して寝室を出る。  残された歩はローターのバイブレーションに身悶えていた。  ローターの細かい振動が快感を生み出している。  ゴムで締め付けられた中心は時折透明な液体を溢れさせながらびくびくと震えていた。 「んっ、はぁっ、あ、あ⋯⋯」  腰を振って何とかしようとするが、そのせいでローターが更に動く。  動くたびに敏感なポイントに当たり、歩はそれだけで強い射精感に襲われた。  しかし、ゴムのせいで射精を阻まれる。 「あ、あっ、んんっ」  ローターの振動が歩の思考までも痺れさせていた。  早く欲望を吐き出してしまいたい。  達したくても達せない、もどかしい快感が歩を苦しめた。  親指よりも一回り太い程度のローターでは歩の内を一杯にする事はできない。  早く隆一の雄が欲しかった。 「隆一⋯⋯」  張り詰めた欲望が行き場を失って内にこもる。  それを解放できるのは隆一だけだった。  隆一が入浴を終えて寝室へ行くと、歩が予想通りの嬌態を見せていた。  根元をゴムで縛られた雄芯からは先走りの汁が溢れ、根元を伝って蕾まで濡らしている。  そしてローターを挿入してある内部は、きっとすっかり蕩けきっているだろう。 「あ、隆一ぃっ」  歩が隆一の姿を見つけて、縋るような声を出した。  声の感じからして、とうに限界を迎えているようだ。 「僕のが欲しい?」 「うん、ほし⋯⋯も、早く⋯⋯っ」  隆一が訊くと、歩は喘ぎながらそう言って腰を揺らした。 「じゃあ、今度からはちゃんと僕の言った事を守るかい?」 「守る、よ⋯⋯だから、お願い⋯⋯っ」 「僕の事、好き?」  隆一は微笑みながらベッドに上がる。 「す、好きっ」  歩は、早く解放してほしくて必死だった。 「いい子だね」  妖艶な笑みを浮かべ、隆一は歩の両足を抱える。  そして、歩の腔内で震えるローターをゆっくりと引き抜いた。 「あ、あぁんっ」  引き抜かれる瞬間、全身をぞくぞくした快感が走る。  隆一はそれを見て笑みを浮かべた。  物欲しそうにひくひくしている蕾に指を這わせると、歩が欲望に濡れた眼差しで隆一を見る。 「どうしてほしい?」 「隆一ので、イかせてっ」  隆一が訊くと、歩はそう言って腰を振った。  今すぐ貪りつきたい欲求を抑えながらバスローブを脱ぐ。  均整の取れた立派な体が現れた。 「でも、おしおきだから先にはイかせてあげないよ」  隆一はそう言うと、既に屹立している自分の欲望を歩の蕾にあてがう。  そして、ゆっくりと自身を沈めていった。  ローターによってすっかり蕩けていたそこは、抵抗なく隆一を受け入れる。 「やっ、あ、ああっ」  歩が嬌声をあげた。  びくんと体を反らせ、快感を全身で受け止める。  隆一は根元まで自身を埋めると、ゆっくりと抽送を開始した。  徐々にピッチを速めていく。 「やぁっ、隆一っ、ゴム取ってよぉっ」  貫かれながら、歩が懇願した。  すぐにでも達してしまいそうなのに、ゴムで締め付けられているせいでそれができない。  狂ってしまいそうな程の苦しい快感だった。 「おしおきだって言ったでしょ」  隆一はそう言いながらも動くのを止めない。  腰を動かすたび、歩が涙を流しながら嬌声をあげる。  その様はぞくぞくするほど悩ましかった。  動くのを止めないまま、歩の体に指を滑らせる。  少し汗ばんだ滑らかな肌はすっかり上気して火照っていた。  胸の突起はつんと立ち上がっている。 「も、やだぁ⋯⋯隆一ぃ、イかせてっ」 「ダメだよ。まだイかせてあげない」  歩の懇願を却下して、隆一はにっこり微笑んだ。  そしてはちきれんばかりに立ち上がっている歩の雄芯を握り込むと、ゆるゆると扱いた。  敏感になりすぎているそこに更に刺激を与えられ、歩は狂ったように声を上げる。  隆一は自分の雄が締め付けられるのを感じながら、歩の中に精を放った。 「あ、あ、りゅう、いち⋯⋯っ」  歩が涙を流しながら見つめる。  隆一は歩の頬を伝う涙をぺろりと舐め取った。  歩の吐息が隆一の頬をくすぐる。  それだけで再び自分の雄が硬度を取り戻すのを感じた。 「いいよ。歩もイかせてあげる」  隆一は微笑むと、歩の雄芯を戒めているゴムを取り外した。  そしてその雄芯を扱きながら、ぐいぐいと腰を打ち付ける。 「あ、ああぁっ」  歩はひときわ高い声をあげると、びくっと腰を痙攣させた。  ずっとせき止められていた欲望がようやく放たれる。  歩の放った白濁は勢い良く吐き出され、胸のほうまで飛んだ。  隆一は一旦自身を引き抜くと、歩の手首を縛っていた紐も解いてやった。 「まだ欲しい?」 「⋯⋯うん」  隆一が訊くと、歩はためらいながらもこくりとうなずいた。 「それじゃ、今度は上においで」  仰向けになって隆一がそう言うと、歩は隆一の腹の上に跨った。  そして隆一の雄に手を添え、自分の後孔に当てる。 「んぅ⋯⋯っ」  歩はゆっくりと腰を下ろした。  くちゅ、といういやらしい音が歩の羞恥心を刺激する。 「自分で動くんだよ」  隆一はそう言うと歩の雄芯に手を伸ばした。 「ん、ん⋯⋯っ」  歩の腰の動きに合わせて隆一が手を動かす。  先走りの液が隆一の腹の上にも滴った。  歩は顔を赤くして喘ぎ声を漏らしながら腰を上下させている。  繋がった部分からぐちゅぐちゅと濡れた音が響き、それが歩の羞恥心と快感を煽っていた。  隆一はその様子を眺めながら、歩の雄芯をゆるゆる扱いている。  解放が近いのか、歩の動きが段々と速くなってきた。 「は、あ、あっ、隆一、も、イきそ⋯⋯っ」  腰をがくがくと揺らしながら歩が訴える。  隆一は笑みを浮かべて上半身を起こした。  半開きになっている歩の唇に舌を這わせ、ゆっくりと塞ぐ。  歩の吐息が隆一の口内に飲み込まれた。  首に手を回してくる歩を抱きしめながら口内を貪る。  口内を散々犯した後、隆一は歩の体をゆっくりと押し倒した。  繋がったまま歩の体を反転させ、うつ伏せにする。 「自分でイってごらん」  歩の手を歩自身へ導くと、はちきれそうなそれを握らせた。  歩が自分で扱き始めたのを確認して、隆一は抽送を開始する。  感じやすいポイントを的確に突きながら、後ろから歩の胸に手を回した。  先ほど放った白濁がまだ胸についている。  隆一の指が歩の胸の突起を玩んだ。 「や、あっ、ああっ」  隆一に貫かれながらも、歩は自身を扱く手を止めない。 「そろそろかな」  隆一はつぶやいて、更に激しく腰を打ちつけた。 「ひぃっ、あっ、や、も、イくっ」  歩が声をあげる。  そしてほどなく白濁を吐き出した。  少し遅れて、隆一も歩の内に欲望を吐き出す。  歩の内から自身を抜くと、くぷ、と音がして白濁が零れた。  白い液体がゆっくりと太腿を伝っていく。 「愛してるよ」  歩の体をこちらに向けると、隆一はそう言って微笑んだ。 「んっ、俺も愛してる⋯⋯」 「お風呂で体を綺麗にしようか」  隆一は触れるだけのキスをして、ベッドから降りた。  腰に力の入らない歩を抱えてバスルームへ向かう。  シャワーで体を洗い流した後、2人でバスタブに体を横たえた。  歩は隆一の肩に頭を乗せ、仰向けになって湯に浮いている。  隆一の手が歩の胸や腹をゆっくりと撫でていた。 「歩を見てると歯止めが利かなくなるよ」  隆一が歩の耳元で囁く。 「どうして?」 「歩の綺麗な体を見てると、ずっと繋がっていたくなる」 「俺も⋯⋯」 「歩も?」  少し意外な歩の言葉に、隆一は目を丸くした。 「隆一と一緒にいると、隆一が欲しくてたまらなくなるんだ」  歩はそう言うと、体をくるりと反転させる。  そして隆一の首に手を回してしがみついた。  隆一の腹に触れる歩の雄芯が硬くなり始めている事に気付く。 「やっぱり2回じゃ足りなかった?」  くすくすと笑いながら訊くと、歩は答える代わりにキスをしてきた。 「足りなかったみたい⋯⋯ね、ここで、して?」  キスの後、そう言って濡れた目で見つめてくる。  隆一の雄も欲望の形を取り始めていた。  蕾に指を這わせると、歩の体がびくんと跳ねた。  先ほどまで隆一を受け入れていたそこは、まだしっかりと蕩けている。  くぷくぷと指を出し入れすると、先ほど隆一が吐き出した白濁が流れ出て湯に溶けた。 「あっ、んあっ」  指を動かすたびに歩が切ない喘ぎ声を漏らす。  隆一は歩をバスタブの中に立たせて、壁に手を付かせた。  そして背後から、立ったままで歩と繋がる。 「はぁ、あ、あっ」  既に敏感になっている所を貫かれ、歩は再び快感に酔いしれた。  うなじにキスを落とされ、胸の突起を弄られて、快感が全身を突き抜ける。  もっと奥で隆一を感じたくて、歩は無意識のうちに尻を突き出していた。  小さく笑みを漏らした隆一は、歩の内壁を抉るようにゆっくりと腰を打ち付ける。  隆一が腰を打ち付けるたびに、いやらしい音がバスルームに響いた。 「あぅ、あっ、りゅっ、いち⋯⋯っ」  歩は快感に眉を寄せ、隆一を振り返る。 「もうイく?」 「ん、も、イく⋯⋯っ」  隆一に訊かれ、歩はうなずいた。  腰を支えていないと崩れ落ちてしまうくらい、歩の体は快感に溺れている。  隆一は歩の雄芯に手を伸ばした。  ゆるゆると扱くと、腰の動きに合わせるように先端から白濁が飛び出す。 「あ、も、ダメ⋯⋯っ」  びくっと体を震わせて、歩はさらに勢い良く白濁を吐き出した。  しばらくして隆一も吐精する。  隆一は歩の体をこちらに向けて、再び湯船に座り込んだ。  歩は隆一の腹をまたいでいる。 「しっかりかき出しておかないとね」  隆一はそう言うと、歩の蕾に指を入れた。 「あっ、ん⋯⋯」  歩が熱に浮かれたような声をあげる。  隆一はゆっくりと指を動かし、自分が吐き出した白濁をかき出した。  入浴を終え、2人はキングサイズのベッドに横になった。  歩は隆一の胸に頬を寄せて背を丸めている。  隆一はその背に腕を回して抱き締めるようにしていた。 「今度から言いつけは守るから、もうおしおきしないで?」  顔を上げて、歩が言う。 「ちゃんと言った事を守ればおしおきしないよ。だけど歩は可愛いから、つい苛めたくなるんだよね」  隆一は優しい笑みを浮かべてそう言った。 「⋯⋯隆一の意地悪」  歩は唇を尖らせて隆一を睨む。  隆一は愛しそうに目を細めると、歩の体を抱き締めた。 「全裸で待ってる歩も良かったけど、やっぱり脱がせるのも好きだからね。明日は服着てていいよ。学校が終わったら寄り道しないで帰って来るんだよ」  にっこり笑ってそう言う。 「うん。晩御飯作って待ってる」  歩もにっこり笑うと、両腕を隆一の背中に回した。 「愛してるからね」 「ん⋯⋯」  隆一の言葉に、歩はうなずいて唇を寄せる。  すぐに隆一の唇が被さってきた。 「それじゃお休み。明日もいっぱいイかせてあげるからね」  隆一は長いキスの後、妖艶な笑みを浮かべてそう言ったのだった。  終。

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