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第9話

「最後の最後の六時限目が体育とかゆーうつ!」 (ゆーうつじゃなくて憂鬱ですよ) クラスメイトの言葉に内心で訂正をしてみました。 五時限目の物理授業が終わり、次の授業の体育のために更衣室に向かっている最中に、体育委員から授業内容の変更がありました。 「今日の体育は雨の為、自習になりました!!」 「ラッキー!」 という訳で、六時限目の授業は自習となりました。 (体育の実技の授業がないだけで、勉強はありますし、何故喜ぶのでしょうか。私には分かりません) そうです、自習でも授業は授業。 校内にある図書館の『身体と煙草の悪影響に関しての調べもの』をすることになり、図書館へ移動を開始しました。 「これならマラソンの方が良かったなー」 「だな」 クラスメイトの皆さんと『運がなかったですね…』と私にも言いながら移動していましたが、 (……私はそうは思わないです) 私の家では煙草を吸っている人はいないので、どんな害があるのか、興味はありました。 なので私にとってはとても有意義になりそうな自習内容でした。 「あ、杉原先輩だ」 本当です。 私は傘を貸したはずですが、ですがその傘はさしてくれていませんでした。 (あれでは貸した意味がないじゃないですか……) 「これから……体育館裏で煙草でも吸うんじゃね?」 (……ぇ?) 「ああ、俺見たことある。あの人ニコチン中毒らしいね」 (ニコチン……中毒?) まさか今調べる身体に良くない物を摂取するのですか?とか、未成年なのに?とか、思いもしました。 ニコチン中毒はよくテレビ等で耳にしていた言葉ではありましたが、先程の杉原先輩が荘だなんて。身近に感じてしまった相手がそうなのかもなどと聞くなんて思いもしなくて、私は驚いてしまいました。 更にクラスメイトの皆さんは話を続けます。 「次にセンセーに見付かったら内申響くんじゃないの?あの人三年だし」 「その前に出席日数ギリギリなんじゃないの?」 「俺杉原先輩はサボってばっかりだって聞いたぞ?」 それは大変です!! そう思った私は、雨に濡れるのにも構わずクラスメイトには見付からないように杉原先輩の後を追いました。 また私らしくない行動に出るなんて……。 (……全部、今日の雨のせいです!!)

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