3 / 4
第3話
腹の中洗われて、尻の穴の周辺を揉まれてもう俺はここで体力を使い果たしてしまった気がする。
・・・大変だな。
男同士セックスするのって。
AV見たって大抵男優が女優押し倒してすぐにあんあん始まるし、男同士だっておんなじだったけど、実はかなりの準備と編集があるんだなあ・・・
もしかして男同士のセックスはかなり好き同志じゃないとやれないのかもしれない。
まだ準備しかしていないのにそんな考えにぶち当たる。
じゃあ俺とレンは?
わしわしとバスタオルで身体中を拭かれてそのまま包まれた。
「パンツはかせろよ」
「いいじゃん、すぐ脱ぐし」
自分はちゃっかりTシャツにハーフパンツも身に着けているくせに俺にはその扱いかよ。
「しかも、二人しかいないよ。この家。三日間裸で過ごしてもいいよね」
「・・・ばかなの?お前、本当に」
「いや、この前みた映画でそんなシーンがあってさ」
「そういうのは彼女とやれよ」
「いや、男同士の映画」
そうですか。
その二人は好きあってそうなったんだろ?俺とお前は違うだろう?って言いかけてやめた。
「さてと」
レンは俺のベッドのカバーをはぐとお兄さんちからくすねてきたという使い捨ての防水シーツをひいた。
赤ちゃんがおねしょしたとき用だから小さいのでずらして二枚ひいてその上からまたカバーをかぶせる。
見えないから普通のいつものベッドだけど、触ると少しざわっと音がする。
「ローションとかでどろどろになっちゃうんだってさ。シーツなら洗えるけど、マットレスは洗えないもんね」
ローションとかの『とか』はなんだろ?と思ったけれど口にはしない。
きっとあれだ。
精液とかだろうな・・・
確かに俺やレンの精液がしみこんだマットで寝るのはいやだ。
「じゃ、トモ、寝て」
「へ?」
「仰向けで、いいよね。解すから」
にこにことご機嫌な様子でとんとんとベッドの上を叩く。
ここに横たわれってことか?
俺はレンの顔を見て、シーツを見て、もう一度レンの顔を見てシーツを見て横たわった。
ちなみに頭の位置にはローションが置いてある。
どうでもいいけど俺が思っていたのよりこのローションかなり大きめ。
一体どんだけ使う気だよ。
「ん。ありがと」
そういうとレンは俺の上に覆いかぶさってきた。
俺の顔の横に手をついて覗き込んでいる。
無駄にキラキライケメン顔に見つめられて、俺は赤面した。
「な、なに?」
「いや、トモがトラウマになると困るから、ちゃんと『キモチヨク』してあげようと思って」
「別にそういうのは・・・」
段々レンの顔が近づいてくる。
キスされる!
そう思ってとっさに目を閉じたがその唇は、俺の耳の下に落ちた。
え?
そのまま首筋や鎖骨にレンは唇を落とす。
なんだよ、口でのキスはしないのかよ。
ちょっとだけ憧れていたベロチューなのになあ。
そうやってちゅっちゅちゅっちゅと俺の首周りにキスをしながらレンは俺の乳首に人差し指を落とした。
「あ、なんもない」
そう言いながら指先を、かりっと俺の乳首に滑らせる。
なんもないって、当たり前だろ、男の乳首なんだから。
「開発し甲斐があるね」
レンが呟くともう片方の乳首になんか生暖かいものが触れた。
「ひゃ」
「ひゃ、って、色気ないよね」
「だ、だって、お前今舐めたよな。乳首」
「ああ、だって、『舐めて』って言ってたし」
「言ってねえ」
「そう?」
言ってるよ、だって、起ってきたし?
乳首舐めながら、触りながら上目使いで俺を見てもさ。
つーか、しゃべりながら舐めるな!
くすぐったい!
「あ・・・」
そのくすぐったさに思わず身をよじると、レンがにやりと笑う。
「くすぐったいの?」
「あ、ああ・・・」
軽く頷くとレンは俺の乳首をこねこねしたりつまんだり、どう考えても女みたいなふくらみも柔らかみもないのにその周辺を丁寧になでる。
「くすぐったいってのは、感じてるってことだから。トモ、いいセンスしてるってことだよ」
ちくり。
乳首に小さな刺激が走る。
レンが甘がみしたようだ。
その瞬間俺の腰が小さく跳ねた。
「あら、痛くされるの、好きなんだ」
「ば・・・か・・・」
んなわけねーだろって言いたいけど、恥ずかしいけどレンがくれた痛みは確かに俺の中の『キモチイイ』に繋がって、腰は揺れるし・・・
「あ、トモのちんぽ、勃ってきてない?」
嬉しそうにレンが言った。
そうだよ、上にのっかられてんだ、わかるよな。
俺のちんぽ、お前の腹に当たってるよな。
さっきまで何とも思わなかったのに、確実に俺の身体は気持ちよさを拾っている。
「もっと、トモの身体に覚えてもらおう」
レンは俺のちんぽに手を伸ばしてそっと包み込んだ。
やわやわと扱き始める。
乳首とちんぽに刺激を与えられて俺の身体は小さくだけどびくりびくりと跳ねまくる。
「ちんぽはさ、もう絶対扱くと気持ちいいだろ?だから、一緒に扱うとトモの脳みそが『乳首も気持ちいい』って覚えんだって」
「あ、そ・・・」
単純だな、人間の身体って。違うことでも快感にしてしまうのか。
俺のちんぽから先走りが出始めたのがわかる。
レンはそれを優しく拭うとその手で亀頭を撫で始めた。
俺の身体の一番柔らかくて繊細な部分はその緩い手触りに快感を与えられる。
「あ、や・・・」
自分じゃなく人に触られるのってこんなに気持ちいいのか?
俺はびびって腰をひいたけど、レンが許さない。
「トモ、『イヤ』じゃない、『キモチイイ』だよ?」
今の場合の『イヤ』は痛いとか気持ち悪いの『イヤ』ではないけど。
「『キモチイイ』・・・」
レンが喜ぶなら言ってやる。なんでも。
「そう。正解。俺にされることはなんでも『キモチイイ』って思ってよ。トモ」
「うん。・・・キモチイイ」
「いい子」
レンは身体を起こすと俺の額にちゅっと唇を落とし、手を伸ばしてローションを取った。
「このままじゃ、本番前にトモ、いっちゃうかもだから」
それはそれで楽しいけどさー、なんて言いながら、レンは俺の足をぐいっと開いた。
「ひゃあ」
驚いて閉じようをするけど、レンが身体を挟み込んでいるからできない。
「いよいよ、本番」
たぷっとレンがローションのボトルを振った。
「足、立ててよ。トモの尻の穴見えないじゃん」
「見えなくても解せるだろ?」
「今更かよ。さっき、さんざん風呂場で見せただろ?」
「あー、まー」
そうだけどさ。
風呂は裸で入るところだけど、ベッドは違うだろと思うんだけど。
今更なのは分ってるけど、やっぱり恥ずかしいもんは恥ずかしい。
でもこれは『実験』なんだ。
そこに恥じらいはいらないな、多分。
俺は膝を足を開いて膝を立てた。
「トモ、良く見えない」
「だから・・・」
「足、自分で押さえて」
「はあ?」
「ね?」
ねって、イケメンスマイルを浮かべて首を傾げられてもそんなんで落ちるのはお前のファンの女の子だけだろ?と思うけど・・・俺も十分落ちた。
足を自分で持って所謂『M字開脚』って体制になる。
「・・・やべ・・・」
レンが俺の尻の穴を見て何かぶつぶつ言ってるけど俺は恥ずかしくて横向いててなんなら目も閉じているのでレンがどんな表情をしているのかなんてわかりはしない。
大体人の、しかも男の尻の穴を見て面白いのかと思うんだけど。
じっと我慢しててもレンがなんのアクションも起こさないから俺は焦れてうっすら目を開けるとレンの方を見た。
レンは俺の尻の穴をまじまじと見て、手を・・・どこに触れようかを迷っているようだった。
・・・嫌なんだろうか。
ここにきておじけづいたとか?
「レ・・・」
声を掛けようとしたそのタイミングでレンはなんと俺のちんぽをつかむとカプリと口に咥えた。
「はっ、お・・・ば・・・な・・・」
驚きで声にならなかったけれど、言いたいことは「はあ?お前、ばか、何してんだ」だ。
鈴口にちろちろ舌を差し込んだり手で竿の部分を扱いたり・・・
多分わざと唾液を出して滑りを良くしてるんだと思う。
ちゅぷちゅぷという水音が耳に届く。
それはエロ過ぎて、その音でさらに俺のちんぽはデカくなった。
俺の太ももに手を置きレンはちんぽをなめ続ける。
そのまま所謂『蟻の渡』と言われる部分に舌先を下す。
もちろん俺のちんぽは扱きながら、だ。
「はあ、レン・・・止めろ・・・」
「気持ちよくない?」
裏筋からもう一回竿にのぼって、くるりと一周する。
「気持ち、いい、から」
俺は自分の足を抱えていた手を放し、レンの頭を押さえた。
気持ちいいけど、お前その舌、次はどこに持って行く気だよ!
俺のちんぽはすっかり脈打っている。
あと数回何か刺激があれば多分イッてしまうくらい。
「変なとこ舐めるなよな!」
「えー、ピンク色しておいしそうだよ?」
そういうと、レンはぺろりと尻の穴をなめた。
「ぎゃあ!」
何とも言えない感覚に俺は悲鳴を上げる。
AVで見る「あん、あん」なんてもんじゃなく、もろ、悲鳴。
「色気ないなあ」
呆れたようにレンは言うけどそれどころじゃないし。
「大丈夫。さっき散々洗ったし、結構ほぐれてるから美味しいよ」
「美味しいって・・・」
俺はめまいがした。
いくらなんでも、舐めるか、そこ!
初めてなのに、いや、そうじゃなく。
頭はパニックを起こしているけど、「いいから、じっとして」なんて言われて、太ももを抑えられて、俺の、股間に、レンの頭があって、もう俺は自分の足を抑える気力はなくなりその腕で顔を覆った。
ともだちにシェアしよう!