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 手が、動かしやすくなった。  赤城さんの、お尻の穴。  そこに、指を一本、挿入する。 「ひ、ぃ……ぅ、っ」  キツいけど、思ったより柔らかい。  赤城さんのナカは、凄く……熱かった。 「赤城さん……痛く、ないッスか?」 「は、ぁ……っ、ん……っ」  コクッ、と。赤城さんは、小さく頷く。  ――だったら、二本目の指を挿れても大丈夫なはずだ。  人差し指の次は、中指を挿入する。  それでも、赤城さんは痛がる素振りを見せない。 「コレも、痛くないッスね? ……じゃあ、もう一本、増やします」  今度は、薬指。  三本の指を挿れても、赤城さんは痛がらなかった。 (それだけ、江藤とシたってことだよな……)  訊きたいけど、知りたくない。  それに今は、江藤のことを考えてほしくなかった。  三本の指を、バラバラに動かしてみる。  それでも赤城さんは、痛がらない。  ――むしろ。 「んっ、あ……は、ぅ……っ」  ――声が、ますます艶っぽい。  反対の手で握ったペニスからは、だらしなく蜜が溢れてる。 (たぶん、かなり感じてくれてるんだろうな)  キツいけど柔らかいソコから、指を引き抜く。  そうすると、赤城さんが肩をビクッと跳ねさせた。 「あ……っ」  小さく、喘ぐ。  ――まるで、物足りなさそうな。……物欲しそうな、声で。  俺は着ていたズボンを脱ぎ、パンツから硬くなったペニスを露出させる。  その先端を赤城さんのお尻に擦りつけると、それだけで気持ち良く感じるのだから不思議だ。 「ほっ、本渡君……っ。僕たちは、こんな――」 「挿れたいです、赤城さん……ッ。俺、赤城さんとひとつになりたいんス。だから、お願い。……拒絶、しないで」 「そんな、言い方……っ」  ズルいのは、ちゃんと分かってる。  お尻の割れ目の、その先。  入り口に、ペニスを押しつけた。 『オレの許可を取ってセフレ作んのはかまわねーんだよ』 『ダチだろーがセフレだろーが、大して変わんねーし』  江藤の言葉を、免罪符にするつもりはない。  あの言葉があるからって、誰かに許してもらえるはずもないと、分かってる。  ――だから、俺はヤッパリ。 「赤城さん。……挿れますね」 「やっ、だめ――ん、あ、あぁ……っ!」  赤城さんのナカに、自分をゆっくりと挿入していく。  ――ただの友達は、こんなことしない。 『本渡君と話していると、年甲斐もなくはしゃいでしまうんだ。……三十にもなって、恥ずかしいな』  俺を信じて、笑ってくれた赤城さんの顔が……思い出せなくなる。 『――別にいいんじゃねーの』  江藤の言葉で、許してもらうつもりなんてない。 『また、遊びに来てほしいな』  赤城さんの信頼を壊した俺を、赤城さんが選んでくれるはずもないんだ。  ――だから、俺はヤッパリ。  ――悪人だ。

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