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第三章・8
息を詰めて、口で呼吸している青葉が時折熱い息を吐く。
その吐息が肌にかかり、芳樹はそれだけでもう、気持ちがどんどん昂ぶっていった。
下半身まで密着しているので、互いの性器周りまで素肌が感じ取ってしまう。
青葉の中心を守る性毛は、髪と同じくらい柔らかだ。
独特のあの硬さや縮れが、まるで感じられない。
その感触があまりに気持ち悦く、もぞりと動いた途端、青葉が再び声を上げた。
「……ッ! ななッ、なぜ硬いんですか!?」
「え? あ、これは、その。……しょうがないだろ!?」
芳樹の性器はすでに充血し、勃ち上がってしまったのだ。
しかしこれだけ極上の裸体の肌触りを味わっていれば、仕方のない事だ。
こんなにそそられるというのに、こんなに扱いにくい相手はこれまた初めてだ、と芳樹は青葉のペースにこれ以上乗せられないよう、攻めに転じる事にした。
首筋に埋めていた顔を動かし、その唇で、舌先で、歯で青葉を味わい始めた。
「んッ! あ、んンッ」
「ほら。口、開けて」
桜色の乳頭を舌先で掘り起し、唾液と共に舐め食んだ。
「ッく。ンぅ、ん……」
「声、出して。恥ずかしくなんか、ないから」
真っ白い内股に唇をさまよわせ、キスマークを付けた。
「ぁうぅ……。ぁ、あぁっ」
「体、楽にして」
そして、両脚に手を掛け、そっと押し広げた。
私にすべて、預けて。
身体の、心の隅々まで受け止めてやるから。
そう言った気持ちで、優しく静かに、穏やかに、芳樹は青葉の身体を拓いていった。
その心の傷を、獣が舐めて癒すかのように抱いた。
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