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第18話
「あ~、すげ、幸せ......」
そして今、かすれた声を出す赤ずきんくんの腕の中に、ボクがいます。
赤ずきんくんを抱いたボクは約束どおり、こうして赤ずきんくんに耳を触られて、頭を撫でられて、尻尾を握られています。
無防備なこの人が、ボクの好きな人。
そして恋人。
ボクはゴロゴロと喉を鳴らして、赤ずきんくんの腰に手を回した。
うん、ボクも幸せだよ。
――翌朝。
「お前、オオカミ族のクセに弱いのな!!」
「弱虫が!!」
「うわああんっ、やめてよっ、うええっ!!」
人さらいを退治したのはボクなのに、誰も信じてくれなくて、だから結局、弱虫オオカミなこのボクです。
またみんなにイジメられ、叩かれてますっ!!
「痛い、やめてよっ、うええええっ」
「泣き虫嘘つきオオカミが!!」
「ごるあああああっ!! てめぇら、また俺の狼をいじめやがって!!」
「うわっ。凶暴赤ずきんだ!! にげろっ!!」
ボクをイジメるみんなが去っていく代わりに、やって来るのは赤ずきんくん。
ボクの大切な恋人。
「あ~、またやられて......。お前もう、俺の側から離れんの禁止な」
そう言って、抱きしめてくれる赤ずきんくん。
前と同じ立場のように見えるけれど、でも二人きりになったら......。
「あ、あんっ、狼っ、も......お願いっ」
かわいく鳴くボクの赤ずきんくんになっちゃった。
「赤ずきんくん、すごく好き」
赤ずきんくんの身体の中にボクの一物を沈めながら口づければ、熱い舌が絡んできて、ボクの想いに応えてくれる。
「ん、っふ......んっ」
かわいいなぁ、ほんとにかわいい。
こうしてボクはニヤニヤしながら、こうして毎日を過ごしています。
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あかずきんくん。END
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