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【18】(※R18)-8

 おかしくなる。  あまりの愉悦に、涙を浮かべて首を振ると、荒い呼吸の合間に「おかしくなれよ」と囁かれた。  そして、さらに強いストロークで、慎一は和希を翻弄し始めた。  和希の上で無心になった男が、額に汗を滴らせて腰を深く打ち付けている。  熱い吐息を吐いて髪を振り上げ、丸く突き出た喉ぼとけで湿った汗で光らせて……。  慎一の舌が唇を舐めると、その艶めかしさに和希の中の雄も目を覚ました。 「あぁ、慎一……」  細い腕を伸ばして愛しい身体を引き寄せた。  下肢をつなげるだけでは足りないとばかりに、激しい口づけが喉の奥を深い場所まで犯してきた。  どんなところからでも和希の中に入りたい。一つになりたい。そう訴えるような、激しくて優しい口づけだった。  それらを懸命に受け止めながら、和希も欲情した。 (慎一が欲しい、もっと……。もっと……、近くに来て……)  覆いかぶさる身体に四肢を絡め、力を込める。慎一の腹を擦る和希の雄に熱い蜜が滲んだ。  ひときわ大きく引いた熱杭で奥まで貫かれ、叫ぶような嬌声を上げた。その深さを保ったまま、強く速い活塞が和希を穿った。 「あ、あ、あ、あ、ああ…、しんい…ち、しん…いちっ!」 「…っ、和希…っ」  最奥を突かれながら、込み上げる射精感に耐えた。 「あっ、あっ、ああああああ――…っ」  どくん、と温かいものが和希の中に注がれ、同時にびゅっと押し出されるような勢いで、腹の間で擦られていたものが弾けた。 「ああ…っ!」  きつく抱きしめられて、何度か唇を合わせる。  目を閉じると、満点の星空が瞼の裏に浮かんだ。いつか、二人でそれを見たいと幸福な頂の上で歓びを噛みしめながら思った。  慎一の身体が落ちてきて、和希の身体と重なる。その重みが愛しくて仕方なかった。 「和希……、すごく、よかった……」  荒い呼吸とともに囁かれ、答えを探して「ありがと……」と囁き返すと、なぜだか少し笑われた。

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