「はーい、今回もおれの勝ちー」 「くっそ……」 今、俺の目の前にあるのはオセロ ほぼ真っ白になったオセロの盤 「ほんと、唯斗弱いよね〜 トランプもボードゲームもじゃんけんもぜーんぶおれの勝ち」 「イカサマしてんじゃねーだろうな そうでもなきゃこんなに……」 「してないっつってんじゃん 負け犬ほどよく吠えるねー ……さて」 なるがおれの頬をするっと撫でる 「今回もおれが勝ったし何しよっかな〜 前みたいに寸止め、それかブジー入れようか それとも唯斗が泣きながら挿れてってお願いするまで焦らそっかな〜」 「………………」 「そうだ！今回は唯斗がして欲しいことをしようか 唯斗、して欲しいこといって Say(言え)」 「は？ぐっ」 急にCommand(命令)を言われ、口を開いてしまいそうになる おれのして欲しいことを言ったら……！ 「ふっ、ぐぅ……」 「唯斗、我慢しないで言って Command(命令)に逆らったら辛いでしょ 言えたらちゃんと褒めてあげるしやって欲しいことしてあげるよ 頭撫でてーでもキスして欲しいとかでも気絶するまで犯して欲しいとかでもやってあげるよ ほら、Say(言え)」 二度目のCommand(命令)に体が震え出す 答えないと、でも答えてくない でも…… 「……ぅ…………ぃ」 「何？ちゃんと言って」 「……ゆび、いっぽんも動かせないくらいガチガチに拘束して、く、首しめながら……犯してほしい」 辺りがシン……と静かになる 言って、しまった、おれのして欲しいこと なるが何も言わない ひかれた？気持ち悪い？ちゃんと言ったのに でも、なる怒った？おれダメ？悪いコ？ 「な、ぅ、お、おれ」 「Goodboy(いいコ)、ちゃんと言えたね よしよし、いいコいいコ ごめんね〜、ちょっとびっくりしちゃった」 なるが俺を抱き寄せよしよしと頭を撫で回してくる 「唯斗、そんな事して欲しかったんだね ……ふふっ、期待に応えてあげれるように頑張るね」 「唯斗、立ってPresent(服脱いで、見せて)」 「…………」 「脱ぐの躊躇しないよね〜 さっきみたいに怯えた顔好きなのにな〜 ……前と後ろどっちがいい？よし、前！」 「聞く気ないなら最初(ハナ)から聞くなよ」 今、これしかなくてさ〜となるが取り出したのは……ベルト？がたくさんついた……皮？ 「はい、両手出して」 肘のところまである手袋のようなものをつけられる 漫画で見たことがあるような拘束具 両手を纏(まと)めるようにベルトで締められる 結構ギチギチに…… 「嬉しそうだね、もう勃ちはじめてるし」 「…………」 「否定しないんだ いつもみたいに威勢いいのも好きだけど従順な唯斗も好きだな」 ……腕を纏(まと)められたってだけなのに、頭がポワポワしてくる きもちい…… 「いっ？！」 「ごめん、痛い？ これだけで勃起(ぼっき)してる悪いコにベルト巻き付けただけだから 唯斗、Kneel(おすわり)」 命令のまま、へたりと座り込む ……おれのものに付けられたベルトがくい込んで痛い でも、それも…… 「気持ちよさそうだけど、本番行く前に確認するよ Safeword(セーフワード)は？」 「……"リン"」 「よしよし、いいコ それじゃあ、やろっか」