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第11話

「あー...あと、これ」 紙袋を渡された。 「なにこれ?」 「ローション」 首を傾げると、 「いきなりぶち込まれたらさすがに痛いし」 とナカノさんが言い 俺まで小っ恥ずかくなり顔が熱くなった。 「こないだは...その...ごめん、なさい」 「いいよ、猫の習性だもん」 と、持っていたバッグから何やら本を取り出した。 猫の写真の表紙。 「なにか手がかりないか探したんだ」 「手がかり?」 「猫に戻る方法とか、人間になる方法とか」 (...猫に...戻る...) 「結局、なにもわからなかったけどな」 「そう...」

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