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第64話「ハルとユキの高校生活」
「ユキ、おいで」
翌朝、月曜日。
制服に着替えた晴也は、家を出る時刻まで30分も時間を余らせて支度を終え、ソファで拗ねている智幸を玄関に呼んだ。
「、、、」
「おいで」
部活の午前練習に出る晴也をどうしても行かせたくなくて、智幸は玄関から伸びる廊下の先、階段の下で立ち止まって彼を見つめた。
「ユキ」
朝起きてすぐに授乳したものの、部活に行く準備を始めた瞬間に口をきかなくなってしまった。
そんな智幸にくす、と笑ってから、晴也は着ている半袖のシャツのボタンを首元からひとつずつ外し始める。
中にピタッとした紺色のインナーを着てしまっていて、それが肌に吸い付いて、ぷっくりした乳首の突起の位置がよくわかった。
「何でそんなえっちなの着てくの」
「これしかなかった。ユキ、おいで。おっぱいの時間だよ」
「、、、」
いじけていたくせに、いざそう言われると我慢もできず、智幸はとぼとぼと歩いて玄関まで来ると、腕を広げて待っていた晴也の胸元に飛び込む。
「ハル、これえっちだよ。着ていかないでよ」
「じゃあ新しいインナー買っといて。ピタッとしないやつ」
「2人で買いに行こうよ。今日は部活行かなきゃいいじゃん」
「んー、ユキくん、俺のこと困らせるの?悪い子かな?」
顎をくすぐるように指先で撫でると、智幸は「悪い子だもん」と言ってインナーの上から晴也の乳首を舐めた。
「っあ、ユキくん、それはダメだよ、ホントに」
「ハルのここ、俺がちゅーちゅーしたってバレてもいいの?部活なんて行かないで俺といて、ハル」
「んっ、あ、んんっ」
ぢゅっと乳首が吸い上げられる音がする。
それは朝から玄関に響いていやらしく、昨日の事などなかったかのように穏やかな日常だった。
「ユキくん、だめだよ、ちゃんとちゅーちゅーしようね?んっ、ユキくんできるかな?」
「ん、ハルくん、ハルくんっ」
スルスル、とインナーを捲り上げていく晴也に、智幸は生唾を飲み込む。
引っかかったインナーを無理やり捲ると、ぷるん、と乳首が弾んで現れた。
「ハルくんのおっぱい、俺の、俺のだからね、他のやつに見せないで、吸わせないで」
直に熱い舌で乳首を舐られると、晴也は甘ったるい感触に腰が揺れる。
玄関にゆっくり智幸を座らせ、彼を押し倒して覆い被さり、廊下に肘をついて自分の胸元を顔に押し付けてやった。
「ユキくん上手、ちゅぱちゅぱできるね。んっ、ふんっ、んっ、ユキくんのだよ、ユキくんがちゅーちゅーしておっきくなったおっぱいなんだよ」
晴也に押し倒された智幸は、上から顔を押しつぶしてくる彼の胸元を必死に舐め回し、数時間は空いてしまう午前中最後の授乳をこれでもかと言う程楽しんでいる。
股間は既にパンパンに膨らんでいて苦しかった。
「あ、ユキくっあっ!お尻の穴は、ダメだってば、ぁんっ!」
空いた両手を晴也の尻に回し、もちもちしたそれを掴んで左右にくぱ、と開かせながら、段々と右手を割れ目に近づけ、中指で窪んだ穴の入り口をほじり始める。
「ぁあンッ、ユキくんっ、いけないことしちゃだめだよ、あんっ、あっ」
乳首を吸われながら尻の穴をほじられ、晴也は声を上げながら背中を弓なりに反らせる。
「はんっ、んっやっ、ンンッ」
「はあ、はあ、、ハルくん、はあ、」
ぢゅるるっ ぢゅむっ ぢゅるっ
唾液をたっぷりと絡ませた舌で乳首を扱く。
甘ったるい電流は下半身にも頭の天辺にもビリビリと走っていた。
「ユキくん、ユキくんだめ、ゆっ、あっ、ゆ、きっ、んふっ、ンァアッ」
右手は尻の穴をほじったまま、智幸の左手が胸元まで戻り、空いている乳首をはじき始める。
ぴんっぴんっと全体を揺すってから先端から押し潰してくるくると捏ね回し、今度は指先で摘んでねじる。
どれをやっても晴也からはいやらしい声が漏れた。
「ユキくん、ユキくんっ、あ、あ、あっ」
「ハルくん、足りない、ハルくんんっ」
ぢゅううっとキツく乳首を吸い上げると、声にならない程高く喘いで、晴也は勃起した自分のそれを智幸の腹にこすり始めた。
「んっ、ハルくん、そんなことしたら、パンツの中で射精しちゃうよ?いいの?んっ」
「あっあっ、だ、だめ、ダメだからもう、おっぱい許して、ちゅーちゅー終わりにしてえっ」
「ダメだよ、ん、ギリギリまでちゅーちゅーしてて良いってハルくんが言ったんだよ、っふ、ん、いいでしょ?ハルくん、ねえ、ダメなの?」
「ぁんっあんっ、ユキく、んっ、ハルくん、こ、困らせないっでぇっ、んぉっ、あっ、あっ」
腰の動きが止まらない。
乳首の刺激も止まず、尻の穴もずっとほじられているままだ。
(射精しないと部活なんか行けなくなる、でも行かなきゃ、どうしよう、ユキくんのちゅーちゅーやめさせなきゃ、こんなえっちなのされると思わなかった、あー、射精したい、ユキくんのおちんぽで尻の穴ずぼずぼされたい、指だと届かないところまで擦って欲しい)
「ああっ、あっ、あっ、ユキくん、ユキくんだめ、ダメだよ、んアッ、ベッド、ユキくんベッドにいこ」
「ハルくん部活は?ハルくん、行くんでしょ?」
「いやだ、ユキくんと尻の穴でズボズボえっちする、あ"ッ、セックス、セックス、んひっんっ、今日は部活休むから、明日ちゃんと行くから、ユキくんとセックスするう」
「ハルくんえっちしたいの?じゃあ俺の部屋行こう、ね。ハルくん、嬉しいよ、ハルくんといられる」
「い、一回離して、先生に連絡するから、」
部活に行かずにセックスをする選択をした晴也の行動は早く、さっさと部活の顧問に電話をする。
熱の抜けない身体で廊下に座り込み、息を落ち着かせながら携帯の通話のボタンを押した。
智幸は勃起したそれを布越しに晴也の腰に擦り付けながら、後ろから彼に抱きついて廊下に座っている。
「、、あ、おはようございます、笹倉先生。1年の、っ、牛尾です」
《ああ、どした。早いな》
部活が始まる時間から逆算し、いつも早めに出ている晴也の朝は早い。
無論、今も部活が始まる時刻からはかなり余裕がある。
「っ、、朝起きて、準備してたんですけど、っ、頭痛くて。計ったら37.5°あるので、申し訳ないんですが今日お休みさせて下さい。っ、妹が一昨日から熱を出してて、もしかしたら風邪かなんか移ったかもしれないので、1日様子見、で、っ」
《何だ、珍しいな。確かに具合悪そうだ。分かった。明日も無理なら連絡してこい。俺じゃなくて同級生の御手洗に言うでもいいから無理するなよ》
「忙しい時期にすみません」
《学生の内は休めるときは休め。じゃあ、お大事に》
「はい、ありがとうございます。失礼します」
電話を切ると、晴也はバッと後ろを向く。
「ユキ、電話してるときは、っん、ダメだよ」
後ろから抱きついていた智幸が、いつの間にか晴也の股間に手を忍ばせ、ベルトを外して制服のズボンのジッパーを下げ、パンツの上からずっと彼の性器を揉みほぐしていたのだ。
「ぁンッ、ユキくん、聞いてる?どうして今日は悪い子するの?」
「ハルくんと早くセックスしたい、今日1回もしてないんだもん」
首筋の匂いを嗅ぎながら、智幸は自分の勃起したそれを晴也の腰に擦り付け、ゆるゆると腰を振る。
「んっんっ、ユキくん、悪い子ならお仕置きするよ?」
「お仕置きされたい、ハルくんのお仕置きしてほしい」
「ん、してあげる。休みにしたから、午前中はずっとハルくんとズボズボえっちするんだよ。午後は光瑠くんと合流ね。今からハルくんのお尻の穴でいっぱいお仕置きするからね」
「んっ、ハルくん、してっ、ハルくんのお尻の穴で、俺のちんぽお仕置きして」
ちゅ、と軽くキスをすると、2人は揃って立ち上がり、手を繋いで2階へと上がって行った。
「あ、ハル?」
「ん?」
智幸の部屋に入って制服を脱ぎ始めると、智幸は慌てて晴也を止めた。
「なに?」
「制服のハルくんとえっちしたい」
「ああ、、じゃあユキくんも着て」
「え、」
部屋の壁にハンガーに通して掛けてあるそれを指さして、晴也は「ね?」と笑んだ。
「他校生といけないことしよ」
「っ、、ハル、どうしてそんなにえっちなの。俺だけにしてね?俺としか他校生えっちしちゃダメだよ?」
「同じ学校の人ともしないよ。ユキだけだ」
頬を撫でると智幸は嬉しそうにへにゃっと笑って、急いで自分の制服を着る。
ワイシャツは少し前に晴也が洗ってくれた半袖のものだ。
「ふふ」
「ん?」
智幸がワイシャツのボタンを閉めていると、思わず晴也が笑った。
「どうした?」
「んー、、やっぱり同じ学校が良かったなあって」
自分のものとは違うその制服のズボンを撫でて、晴也は智幸を見上げる。
ベッドはすぐ後ろだ。
「ユキがいない高校生活、けっこうつまんないよ」
「俺も、ハルがいない学校面白くない」
中学までは疎ましかった存在を、お互い素直に見られるようになった今。
あの頃がどれだけ恵まれていたのかをやっと2人で噛み締めている。
「おいで、ユキ」
そうしてまた、身体を重ねる。
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