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第57話
貝殻繋ぎで幻想的な青い空間の水族館を2人で歩きます。
一通り回った俺たちは水族館を出るとカフェへ。
お母さんとのティータイムに慣れたせいか、俺はスイーツも頼みました。
傍から見たらなんの変哲もないカップルにしか見えないのでしょう。
「次、どこ行く?」
ストローでカフェオレを吸いながらヒロに尋ねます。
「瑞希、何処か行きたいとこある?」
「うーん、これといって浮かばないかなあ...」
頬杖をついたヒロの顔が迫ってきました。
「ひ、ヒロ」
俺の目と鼻の先まで顔を近づけ、目を丸くしたまま、口元は笑みが浮かんでいます。
「ラブホテルいこ」
ヒロの笑顔に俺はただただ、きょとん、としました。
タクシーで向かった先はラブホ近くまで。
そこからは手を繋いで徒歩で。
今まではコソコソして入るか、堂々と正面から入らず、裏側から入れるラブホに行った。
堂々と手を繋ぎ、ラブホに向かう、なんて男同士のゲイにとっては夢のまた夢です。
まだ真新しそうなお洒落なラブホに手を引かれ、入っていきました。
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