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三春が家に来る

アラームの音で音で飛び起きる。 土曜日…。 三春が来るんだ…。 緊張してるのか。落ち着きなくウロウロしていたが部屋くらいしか綺麗にすることがない。 片付けに掃除、普段はやらないことをやってしまう。 楽しみしているのか、俺は。 ケータイを何度も見てしまう。 時間を確認するだけど思ってみるがトークがきていないかをつい確認してしまう。 何やってんだ…。 兄貴に話したことで年の差を意識しなくなってきたけど、小学校通う三春を見るとやっぱり後ろめたくなる。 今だけ、なのか。本当に。 小学生なんかに迫られて参ってるなんておかしいのに…! 「ピンポーン」 ビクンっ!と肩が揺れる。来たか。大丈夫、腹くくるって決めたんだろ。 玄関を開けて目線を下にやる。 「真琴さん!良かった、家間違ってたらどうしようかと思いました。今日は呼んでくれてありがとうございます」 「いや、全然…俺が、家でゆっくりしたかったんだ…」 2人きりで…。 「…真琴さん、早く中に入れてください。玄関先で立ち話することもないでしょう」 「んあ、ごめ、そうだな!どうぞ?」 扉を広く開けて中に通す。 三春がすぐにドアを閉めて、振り返って向き合う。改めて向き合うと照れくさくなってくる。 男子の成長期はだいたい中学で加速するから、今は違いがあってもすぐに追いつかれてしまうんだろうな。今どきの子供の成長は早いって言うし。傍で、この子の成長を見守っていたい。 「真琴さん」 ふいに名前を呼ばれ、身体を押される。 素直に後ろに下がって、下足室ギリギリまで押され、行き止まって後ろに座り込む。 「三春くん?」 「真琴さん…ごめんなさい、我慢できない…」 三春の手が俺の顔に添えられた。 俺は動揺して離れようとしたけど、肩を掴まれ抵抗できなくなった。 「ちょっと…三春くん…なに、するの?」 「黙って…」 顔が近い!って思ったら唇が重なってキスされてるって分かった。 キス、してる…俺、なんで、こんなに…胸が苦しいんだ?泣きそうなくらい嬉しいって思ってる。 「三春…ふっ…うぅ…う…やだ、やめて…」 やべ、まじで涙出てきた。慌てて顔を隠して涙を拭う。けど顔、見られたしほっといてくれるわけねぇよな。 「真琴さん!どうしたの!?何で泣くの?嫌だった?ごめんね!」 「ちがっ、違うよ、そうじゃ…俺も混乱してんだ…俺だって自分がこんなにも弱い人間だって思わなかった…」 「まって、何言ってるの?ちゃんと僕に分かるように言って?」

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