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第3話
「貴方が保健医の穂高さん?」
「はい。僕が会議で空けている隙に結月くんは...」
応接間に通された穂高が俯いて声も出ない結月の為に起きた事を説明した。
「おかしいわ...先月の判定で、αの判定が出たというのに...」
「結月くんは急性的にΩに変異したのではないでしょうか...?父が医師会の理事長でもあります。再度、検査した方がいいかもしれません...そして、その...」
そこまで言い、穂高は躊躇った。
「...念の為、結月くんが妊娠していないか、その検査も...」
「妊娠...」
結月、結月の母も固まった。
「妊娠って...まだ結月は13歳ですよ...?」
「検査して異常がなければ何よりです、もしもの事を考えたら早期に検査するべきかと」
顔面蒼白になっている結月の髪を、穂高は優しく撫でた。
「検査結果が判るまで、毎日、結月くんに会いにきます。僕の責任もありますし、結月くんの事も心配で仕方ありませんから...」
深々と穂高は結月の母に頭を下げ、結月の住む家を後にした。
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