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第23話

2人は自然と、どちらからともなく1つになった。 穂高を受け入れた瞬間、結月はこれまで感じたことのない幸福感に包まれた。 互いに息を弾ませ、時折、見つめ合い、キスを交わしながら求めあった。 結月の中で穂高が一際、大きくなり、白濁を結月の中を満たすように吐き出した。 「ああ...っ」 穂高を抱きしめ、結月は瞼を閉じ、その感覚を確かめた。 穂高は愛おしさから結月を強く抱きしめた。 しばらく抱き合っているうちに、結月から少しずつ香りが薄れていく。 と、同時に穂高もまた我に返った。 結月を抱いてしまった自分....。 首元には番の印....。 「....ごめん、結月....」 「どうして謝るの....?」 訝しげに結月は穂高を見上げた。 「....心配しないで。僕を番にしなくてもいいよ。前世と今世は違うもの。お腹の子は僕1人で育てるから」 まっすぐに穂高を見つめ、しっかりとした口調で結月が告げた。 「違う....結月、お前、妊娠しているのに....俺....」 結月はきょとんとし、不安げな穂高を見上げた。 「....明日、病院に行こう」 「....病院?」 「結月、まだ安定期に入っていないだろう」 穂高の言葉でようやく、結月は意味がわかった。 穂高は番の印を付けたこともこれからの心配の種ではあったが、結月を抱いたせいで、お腹の子供に影響がないかを心配したのだ。

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