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第28話

城崎が人差し指の第一関節まで埋めて、一度動きを止める。 「先輩、大丈夫?」 「ん…、変な感じだけどこれくらいなら…」 「よかった。少し動かしてもうちょっと進めますね。」 くるくると円を描いて、また押し進められる。 何これ。ゲイの女役ってどうやって気持ちよくなんの? なんだかんだ気持ちいいのかと思ったら、全然気持ちよくないじゃん。 「今第二関節まで入りました。痛くないですか?」 「違和感はすごい。」 「先輩のイイ所早く見つけますからね。そしたら、きっと気持ちいいですから。」 「わ、わかった……。」 絶対ないよ、気持ちいいとこなんて。 やっぱりホモAVとかああいうの、演技なんだな。 学生の頃、罰ゲームでレンタルショップに俺が借りに行かされて、一度だけ見たことある。 興味なかったから記憶は曖昧だけど、挿れられる方が喘ぎまくってたのは強烈すぎて覚えてる。 「なぁ、城崎。やっぱり気持ちよくなんて…」 「あ、これだ。」 「?!」 城崎の指がコリコリと俺の中のある部分を擦ったとき、ゾワゾワと変な感覚に襲われた。 え、いや、なになになになに?! 「城崎っ!」 「はい?」 「一回抜いて!!」 「えぇ…?気持ちよくないですか?」 「早く!!」 城崎は俺の中から人差し指を抜き出した。 そして首を傾げる。 「おかしいですね。」 「おかしくねぇよ。俺が正常だろ。」 「いやいや、今のところ前立腺って言うんですけどね。男性版Gスポットって言われるくらい気持ちいいはずなんですよ。女性でいうクリトリス的な。」 「う、嘘だ!」 いや、まさか。 でもたしかに、さっき思わず抜いてと叫んだが、ゾワゾワって感じるに近くないか…? そんな俺の内心もつゆ知らず、城崎は小首を傾げながらもう一度右手にたっぷりのローションを垂らした。 「先輩、もう一度だけチャンスください。」 「い…いけど……」 城崎は「よしっ」と意気込みながら、俺の股間に手を伸ばした。

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