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第16話
やろうと思えば何でも出来るものだと白亜は自画自賛していた。
簡単な物なら作れるかと見様見真似で想像し、料理を楽しんでいたが、なかなか旨く作れている気がする。
最近は料理のレパートリーも増えた。自分には料理の才能が有ったようだ。
フフンと、鼻歌交じりに家事洗濯をこなす白亜。
一人暮らしも慣れたものだ。
意地になってマーメイを呼ばずに居たら、もう十日目だ。
もうすっかり忘れられてるのかも知れない。
もう僕と合う気は無いのかな。
寂しくなってきた。
マーメイに会いたい……
もう意地を張らずに呼ぼうかな。
それで覚えたての手料理を振る舞おう。
白亜はそんな事を考え、海に近づく。
足を浸し、パシャパシャと水遊びをしていた。
しゅるりと、足に何かが絡まる。
「わっ!」
何だと思った瞬間には海に引きずり込まれていた。
何だ?
大きな? 蛸??
「うぐっ……」
息が続かない。
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