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高校生になりました
高校生になりました。
幼馴染との関係は相変わらずです。
この前学校で練習しようとしだして、思わず殴りました。
正当防衛です。正当防衛だよね?
卓もさすがに反省して家以外ではしないと言ってくれたけど、家でも止めてほしい。
もう良くない? 十分上手いよ卓は。テクニシャンの称号あげるから。
だがそれでは満足しないらしい。なんて向上心の高い男なんだ。迷惑な。
と言う訳で今日も今日とてキスの練習。
高校生になってお互い部活もあるから中学ほど会う時間は無いけれど、週末は決まって卓の家に呼ばれた。
ちなみに俺は美術部で卓は水泳部。
どっちもゆるい部なのでのんびりやってます。
「ん、はぁ……ん」
今日はベッドに組み敷かれる形でされてる。
体を支える必要が無いから楽で良いけど、押し倒されてるみたいで恥ずかしい。
高校生になってから、ますます体格差が開いた。
運動部と文化部だから当然だけど。
肩幅なんか全然違うから、抱きしめられると俺の体がすっぽり収まってしまう。
そんな卓にベッドで組み敷かれると、なんかちょっと怖い。
だって絶対逃げられないだろうし。
「っ、……んん!」
キスをされながら、胸元を触られた。
近頃は最中に体を触られる事が増えた。
その手の動きがどこで覚えたんだってぐらい妙に怪しくて、いちいち体が反応してしまう。
集まっちゃいけない所に熱が集まってしまいそうで嫌なんだよ。
抵抗しようと身をよじったら、俺の太ももが気づいてはいけない物に触れてしまった。
「ぁ、瑠衣……」
「え……?」
大きくなってる。卓の、あの、あそこが。
どんだけ未来の彼女を想像、いや妄想してんだよ。
気づかなかった事にしてあげるから早く鎮めなさい。
「なあ瑠衣……」
「うん、良いよ」
「?!」
トイレ行きたいんでしょ?
その状態じゃ辛いだろうから早く行ってきな。
でも何故か卓に驚かれた。
あ、気づかない振りしてあげるんだったら「どうしたの?」って言うべきだったかな。ごめん俺もテンパってたんだ。
「ひっ?!」
勝手に反省してたら、とんでもない事をされた。
卓が大きくなっていたあそこを俺のあそこに擦り付けた。
「やっ、何して……!」
「抜き合い、してくれるんだろ? ありがとな瑠衣」
「は、え? 抜き合い?」
「気持ちよくなろう瑠衣……」
「ひぁっ、ぁ、あ!」
片膝の裏を持ち上げられて、腰を前後に動かしてくる。
まるでセックスしてるみたいで、恥ずかしいしいたたまれないしで頭は完全にパニックだ。
でも俺の物も反応しちゃって、ズボンの中で苦しくなる。
卓も同じだったのだろう、混乱する俺を置いてさっさとお互いのズボンをおろしてしまった。
待って待って待て待て。
俺まだこの事態を理解してないからね。
こんな時に卓の方が大きいちくしょうとか考えちゃってる状況だからね。
「あぁ……っ」
卓がお互いのあそこを、ペニスを握った事でそれすら考えられなくなる。
「はぁ……瑠衣、瑠衣も触って?」
言われて、つい手を伸ばしてしまった。
恐る恐る卓のペニスに触ると、ピクリと脈打った。
「瑠衣の手ちっせぇから、両手でこうやって包んでてな」
もう片方の手も掴まれて、裏筋同士を合わせた状態のペニスへと導かれる。
言われるがまま二本の物を束ねるように両手で包むと、さらにその上から卓の片手が添えられて腰を動かされた。
「あぁっ、ちょっと待って卓!」
「瑠衣……気持ちいい?」
「やぁ! これ、だめだってっ」
「何で、何でダメ? 瑠衣、教えて」
「き、気持ち良すぎ、るから……だ、だめ!」
俺が言ったら、手の中の体積が増した。主に卓の物が。
「くそっ、可愛すぎるだろ……!」
ますます腰の動きを速くして俺を更に攻め立てる。
お互いの先走りで濡れてきた手の中が、ぐちゅぐちゅ卑猥な音を立てて鼓膜を犯す。
もう恥ずかしいとかいたたまれないとかどうでも良くなってて、快感を追う事しか考えられない。
ひっきりなしに上がる鼻にかかった自分の声が気持ち悪いけど、抑える余裕なんてなかった。
「あ、あっ……卓もう、出る……っ!」
「良いよ、イッて瑠衣……俺ももう、出そうっ」
「あっ………!」
いっそう激しく腰を突き上げられ、俺は体を痙攣させながらイッてしまった。
それとほぼ同時に卓も、白濁の液を俺の腹に飛ばす。
最後の一滴まで絞り出すように卓の手が動いてその刺激でビクビクと再び痙攣した。
まだ息も整ってないのに、卓はキスをしてきた。苦しいから止めて欲しかったけど、優しく口中を舐められるといつもより気持ちよく感じるのはなぜだろうか。
卓からのキスを受け止めながら、感じていた違和感に頭を巡らせる。
抜き合いって何だっけ。
俺も良くは知らないけど、抜き合いってお互いにお互いの物を握って自慰行為を手伝うものなんじゃないの?
今のってなんかおかしくない?
まぁ、男同士でキスの練習をしてる時点でおかしいわけだし、今更なのかな。
とりあえず帰りの服を借りよう。お気に入りのシャツを汚されてしまった。
てか綺麗になってもこのシャツもう着れないかも。思い出しちゃうじゃん。
「なぁ瑠衣……もいっ」
「も一回って言ったら殴る」
「……はい」
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