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第6話※

何時間くらい歩いただろうか。 いや、実はそんなに時間は経ってないのかもしれない でも脹脛は痛く、だんだん太腿が上がらなくなってきた 昨日スライムと一緒に煙となった為、靴を履いていない右足がとくに痛む。   「少し休憩だな」 振り返ったアルドが満身創痍な俺を見てそう言った。 薄暗い森の中をやっとの思いで抜けると、目の前に聳え立つ断崖 アルドが言うには、あとはこの断崖沿いに南へと歩き、もう一つ森を抜ければ町へと続く道へと出るらしい、ちょうど行程の半分くらいだと。  あともう半分…気が遠くなりそうだ 断崖を背に、ゆっくりと座り込み両足を投げ出す。靴を履いてない足が酷く痛みはするものの、出血などは今のところ見られない 森を歩いてる間、モンスターに襲われたりもせず、無事にここまでやってこれた。あと半分もどうか何事もないまま、町へと辿り着きたいものだ。 「…肉が食いたい」 「わかる!」 小さく息を吐いたアルドがボソリと呟いた言葉に、思わず反応してしまう その気持ち、すごく分かるのだ 今すぐエネルギーへとなりそうかつ、テンション上がる事間違いなしの肉が食べたい。 少し食い気味に返事をした俺をアルドは面白そうに笑い、それならば、と徐に黒いマントを脱いだ。何故なのか。 「ちょっと一狩り行ってくる」 え?まって? 脱いだマントを座り込む俺の足の上へと投げたアルドがニヤリと笑った。 本当にちょっとそこまで買い物に。みたいなテンションで言われて、思考回路が一時停止した。 うん、待って。そして何故脱いだ こんな場所に1人置いていかれるのは勿論ごめんだし、かと言って狩りについて行くなんてもっとごめんだ。そんな危険いらない、お肉のためと言えども、そこは譲れない 「だめだめ!そんな!危ない!だめ!」 思考回路が上手く回らず、語彙力なさすぎるだろう。と自分でも呆れる言葉でアルドを引き止める 「トーヤはここで待ってろ」 うん!もちろん行く気なんて微塵もないよ!ないけれど!置いていかれる気もないからね?! もし1人の時に昨夜みたいなモンスターに襲われでもしたら…と悪寒が走る 「一人で待つとか無理!俺、戦えないよ?超弱いよ?!一撃で死ぬよ!!!」 縋る様にアルドを見つめて必死に止める。 俺まだレベル1だから、本当に何か出てきたら一撃で死ぬ、本当に死ぬ 「分かってる。だからそのミスリル糸のマントと、仕上げにこの…香水だ」 と、腰にぶら下げた小さな革製のポーチから小さな小瓶を出したアルドはその中身を俺へと振りかけた 「モンスター除けの香だ。それとそのマントがあれば……………まあ大丈夫だ問題ない」 え、待って?その間は何?本当に大丈夫なの?! 全然信用できない!!モンスター除けの香水ってなに!何の匂いもしないけど? 絶対嫌だよ?そこまでして肉欲しくないよ!確かに食い気味で返事したけど、この状況ではまた話が変わってくる! 嫌だ、行かないで!と腕を掴もうと俺が立ち上がるより先に、上半身裸のままアルドは颯爽と、森の中へと消えていってしまった。 え、早すぎ ていうか、裸だったけど…あんな格好で森に入って大丈夫なのだろうか 揚々と進んでいったのだから大丈夫なのかもしれないけれど、さすがに少し心配だ。 いやいや、アルドの心配もだけれど、俺も大丈夫なのだろうか。 とりあえず貰ったマントを羽織り出来るだけ全身を隙間なくマントで覆ってみた 全然大丈夫な気がしない でも行ってしまったものはもう仕方なくて、勿論追い掛けるなんて選択肢はないわけで そうだ!買い物をしよう! せっかくだ、アルドに見られていない今のうちにある程度買っておこう。 断崖に背中を預けてノギノ商店を開き、暫く画面と睨めっこ 水分と、乾き物を幾つか、それとラーメン。これは外せないな。あとは…菓子パンがあるからこれも。ミックスナッツ!これも良さそう。 ポチポチと目ぼしいものを一通り購入して、一息吐きながら乾いた喉にお茶を流し込んだ。 食事はアルドが戻って来てからにしよう それにしても、どれくらい経っただろうか 早く戻ってこないかな… 鬱蒼と茂る森から葉が揺れる音がするのだが、その音が何とも恐怖を煽る。 恐怖心を払う様に頭を数回振り、大きく深呼吸をした時だった、ポツリと頬に冷たい感触。 雨だ… とうとう降り出して来た。 ぽつり、ぽつり、と降っていた雨は次第に強くなり、空を覆っていた灰色の雲もそれに応えるかのように厚さを増して行く そこでふと、不安が過った モンスター除けの香水、雨で流れ落ちてしまうのでは? そう思うと森の葉に落ちる雨粒の音ですら怖くなり、雨のせいなのか、恐怖のせいなのか、身体が冷え指先が震える どうしよう…と周りを見渡すと少し先の断崖に窪みがあるのが見えた もしかして?と急足でその場まで向かうと、そこには小さな穴。小さな洞窟が口をぽっかり開けていた。 奥は暗くて、見えない所へと繋がっていそうで少し入るのを躊躇ったが、いつまでも雨にうたれていれば香水が流れ落ちてしまうのも心配で、入口ギリギリの1番手前の所なら大丈夫だろう!と自分に言い聞かせて、洞窟へと足を踏み入れる 中はとても静かで、壁はゴツゴツとした岩肌に、足元には柔らかい苔が敷き詰められていた こんなに雨が降ってる中…アルドは大丈夫だろうか。俺にマントを渡したから上半身裸だし、きっと寒いだろうな……。 と未だに戻ってこないアルドの心配をしながら、外の景色を眺めていると、背後で微かに物音がした 「雨宿りですか?」 突然の声にビックリして振り返ると、そこにはとても美しい異国の王子が立っていた。 カーテンの隙間から差し込む朝陽を集めたような綺麗な金色の髪。薄暗い洞窟の中だからか、いっそう眩しく輝き、綺麗に感じる。 腰まで伸びたその綺麗な髪は首の後ろで黒い布に結われていた。 陶器のような白い肌に透き通る様な赤い眼 その赤がより一層白い肌を際立たせているのか、はたまたその白い肌が赤い眼を美しく際立たせているのか… 口元には優しい笑みを浮かべ、誰もが息を飲むのでは、と思うほど美しいその顔立ちに思わず見入ってしまう。 「は、はいっ、雨宿りです!」 あまりの美しさに緊張してしまい、少し声が裏返り、恥ずかしさで顔に血が集まった 「今朝から怪しい空模様でしたからね…」 そう言った金髪王子がゆっくりと長い手足を動かして、洞窟の奥から俺の居る入り口へと近づいてくる 異国の王子のような若しくは騎士の様な、白地に金の糸で刺繍を施した服に、腰には細身の飾りみたいな剣 凛とした姿勢で近づいてくるその男の、一挙手一投足全てが美しい 「少し濡れてしまったのですね」 目の前まで来たその男が、白い手袋をした手で雨で濡れてしまった俺の髪に触れた 近くで見るとより一層美しく、息をするのを忘れそうになるくらい見入ってしまう こんなに美しい人間が存在していいのだろうか。 「私はロワンといいます。雨宿り、ご一緒してもよろしいですか?」 「もちろんですっ!!!俺はトウヤです!」 目の前の男ロワンは、ふふ、とこれまた美しく上品に笑うと、よろしく、と言い髪に触れていた手は、ゆっくりと頬を這いながら降りて行き顎の先で止まった。 「美味しそうな匂い」 デジャヴ。どこかで見たぞ、こんな光景と思った瞬間、首に鋭い痛みが走った。 そして自分の首下へと埋まる金色の髪を見て、痛みの正体を理解する 俺いま、噛まれてる 訳もわからずロワンを引き離そうと肩を押しやるがびくともしない。 それどころか、噛まれて痛かった筈の首筋から甘い痺れが広がっていき、手の力が抜けていった。 なんだ?これ?気持ちいい? ドクン、と自分の心臓が脈打つ度その甘い痺れが全身を駆け巡り、自分では立っていられない程足が震え、力が抜ける 「っ、あっあ!!」 崩れ落ちる!と思った瞬間、ロワンに腰を掴まれ抱き寄せられ、触れられた腰から何とも言えない感覚が全身を駆け巡った。 身体がおかしい。 首筋に噛み付いたままのロワンに、洞窟の壁際へと追いやられ、1人で立っていられなくなった俺はゴツゴツとした岩肌へ背中を預けた 息をする度に身体の中が燃える様に熱くなり、心臓が脈打つ度、感じた事がないような何とも言い得ぬ感覚が体を駆け巡る、指先も、足も、身体の末端は痺れて上手く動かせない 「…ッんあっ、ああ!」 ツプリ、と首筋から何かが抜けると同時に、暖かく湿った柔らかいもので首筋から耳にかけて舐め上げられ、みっともない声が洞窟の中で木霊した。 腰に回されていたロワンの手が離れ、力の入らない俺は壁に沿いながらその場に座り込み、四肢を投げ出す 自分の息はとても荒く、心臓の音が煩い ゆっくりとロワンを見上げると、赤い目を光らせ、親指の腹で唇を拭きあげていた。 その姿がまた美しくて、ドクンと心臓が大きく脈打ち、何とも言えぬ感覚が全身を巡る ああ、この感覚は…快感だ そう脳が判断した後に自分の股間へと視線を落とすと、そこには少し膨れ上がった布 なんで?どうして?と思う俺の気持ちとは裏腹に、息をする度に身体の中で燃え上がっていた熱が、思い出したかのように股間へと集中していく 熱い、気持ちいい、熱い 何もしてないのに気持ちいい、嫌だ、恥ずかしい 思考が上手くまとまらない 「気持ちよくなってしまったんですね」 俺の足の間で片膝を地面につきしゃがみ込んだロワンが、息をあげる俺を見て静かに笑った 嫌だ。恥ずかしい どうして、こんなことに でも、気持ちいい、はやく出したい 自然と出てきた涙で視界が揺れる 涙で霞んだ視界の端でロワンが動いた 「はぅ、んんッ!!」 するりとシャツの中に入ってきた手が脇腹をなぞり、臍の下で止まる 触られた所から次から次に甘い痺れが走り、思わず腰が揺れた 一度止まったその手はゆっくりと下へ下がり、ズボンの上から張り詰めた膨らみをひと撫でする。思わず口から漏れた声は、自分の声とは思えないような声だった。 震える手でロワンの腕を掴もうとしたが、涙で揺れた視界と、押し寄せる快感が強すぎて距離をはかれず、俺の手は空を掴む その間に手際よく、優雅な手つきでズボンの前が寛げられた為、圧迫感から解放され身体が震えた 「可愛らしい」 「っあ、だ、だめっ…あぁッあ!!」 限界まで勃ちあがったペニスを下着の上から握り込まれ声が上がる。 洞窟内に反響した自分の声があまりにも恥ずかしすぎて、唇を噛み締めた なんで、こんなにっ 今までに感じた事もないくらいに気持ちいい もっと擦ってほしい、でも恥ずかしい嫌だ、こんなの 色んな感情がごちゃ混ぜになる中、身体は快楽を求めていて、自然と小さく腰が動く そんな俺の姿をロワンは満足そうに笑って見ている 「んふっ、ふぅーーー、ふーー、んッ!」 快楽に溺れそうになりながらも、唇を噛んで必死に声を抑えた あんな恥ずかしい声聞かれたくない… 下着の上からゆっくりと、上下に扱いていたロワンの手が一度止まり、その後流れるように下着を降ろされた。 下着の中のものが少し冷たい外気に触れた感覚さえ、快感に変わっていく 手袋を付けたままのロワンの指が、焦らす様にゆっくりとペニスの裏筋を撫で上げて行き、先端へと到着すると、グチリと亀頭を押しつぶした。 「ッッあゔっ、ぅあッ」 あまりの刺激に背中が仰け反り、つま先に力がはいる。 息荒くロワンへと視線をやると、とても楽しそうに微笑み、ゆっくりと俺に覆い被さってきた。 「気持ちいいですか?」 「ああぁ!!っだめ、ッや、だ!ぁあ!!」 耳元で少し低いハスキーボイスでそう聞くと、そのまま耳に舌を這わせながら、ペニスをしっかりと握り込まれた。 耳の中で鳴る卑猥な音と、ペニスを上下に扱かれる快感で、もう声を抑えていられない ただただ気持ちよくて、もっと、気持ち良くなりたい、という感情が脳と身体を支配する 「っはあ、っあ、もっと!んっぅ、もっとお!」 「ふふ、いいですよ」 羞恥心が薄れて行き、快感だけが俺を埋め尽くして行く。 もっと気持ちよくなりたい 早くイきたい。この熱を出してしまいたい はしたなく勝手に腰が揺れ、ロワンの手に自分のペニスを押し付ける もう、いってしまいそう。 そう思うとほぼ同時、ロワンの手の動きが止まった後、ゆっくりと離れていった。 何で?もう少しでいけたのに!もっと気持ち良くなれたのに!もっと擦ってほしい、もっといっぱい 縋るように滲んだ視界でロワンを見ると、綺麗な赤い目がスッと細まり、つい今まで俺のペニスを握っていた手を腰元の剣へとかけた。 「少し我慢して」 そう言ったロワンが立ち上がると同時、聞き覚えのある声が響いた

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