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第1話 お尋ね

「すいません、一枚撮っていただけませんか。」  その時、僕は快く答えてみせた。   何を隠そう、映えさせる為にはどうすれば良いか常々考えてきたから、その知識はもちろんのことだ。    「はい、チーズィグサ」 「えっ、ちと待ってか」 「もしや、そっちが趣味なん? 」 「なぜ、お分かりに?」  その後、たった一枚の写真が男二人組を沼へと引きずり込む人生最大のピンチなのである。    

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