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ただの休日
「高岡さんいつまで寝んすか」
「んー……?」
「もう12時過ぎてますよー、そろそろ起きてくださいよー」
「んん……」
「次の休みは早起きするって言ったの自分ですよ、もう忘れたんですか」
「んー……あー……ねむい……」
「寝すぎですって。高岡さんほっといたら夕方まで寝るじゃないですか」
「あー……だめだー……ねむい……伊勢ちゃん助けて……」
「もー、自分で起きてくださいよ」
「んー……」
「次の休みは恋人っぽいことしようだから早起きしよう! とかテンション高めに言ってたのアンタですよ」
「うん……」
「昼まで寝てる恋人モテませんよ」
「ん……伊勢ちゃん嫌いになっちゃう……?」
「嫌いになっちゃうかもしれないですね」
「……なら起きる……」
「……単純」
「あー……でもだめだ……」
「なにがですか」
「なんか……朝勃ちおさまんない……伊勢ちゃん助けて……」
「知らないですよどうにかしてくださいよ」
「伊勢ちゃんが触ってくれたら解決するんだけどなー……」
「ほらティッシュあげるから自分でどうにかしてください」
「恋人っぽいことしてよ……」
「知らねーよバカ」
「ちょっと握ってくれるだけでいいから……」
「……」
「お願い……ほんとお願い……」
「もー……」
「あ……きもちいい……」
「早く出すもん出して風呂入って歯ァ磨いてきてくださいね」
「ん……俺もしてあげる」
「いやいい! いいから早くイってください!」
「俺だけしてもらうのもなんかあれだから、俺もするよ」
「いいってば!」
「申し訳ないからするって」
「ちょ……、いいって……」
「遠慮しないで」
「ん……は……」
「あー……かわいい……」
「はぁ……はぁ……」
「よいしょ、っと」
「はぁ……っ」
「伊勢ちゃん起きて」
「んー……」
「何、寝そうじゃん」
「んー……」
「どうした?」
「なんか……イったら眠くなりました……」
「えー寝ちゃうの」
「いや……寝ない……寝ない……」
「おーい」
「……」
「えー伊勢ちゃんが寝るなら俺も……」
「えっちょっと待って!!」
「ん……」
「ちょ、高岡さん起きて起きて!」
「なに……」
「時計ぶっ壊れた! もう6時とかありえない!!」
「いや……時計は合ってるよ……」
「ちょっとお……一日終わっちゃうじゃないですかー……どうすんすかー……」
「あー……ごめん」
「もー……」
「でも抱き合ってねむるだけっていうのも恋人っぽいと俺は思うんだけど」
「……」
「でも伊勢ちゃんはどっか行きたかったよな、ごめんな」
「いや……俺も、別に悪くは……っていうか、こういう休日も、好きですけど……」
「そうか、なら良かった」
「あー……流されてるわ俺……」
「でも幸せだろ?」
「……ドヤ顔うぜー」
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