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伊勢ちゃんのモテ期
「これシンプルに自慢なんですけど、○○ゼミの女の子が俺のことかっこいいって言ってたらしいですよ」
「なにその信憑性ない噂、そんなもん信じてんの?」
「ちょっと!? しつれーな俺高岡さんが思ってるよりはモテるんですからね!」
「冗談だよ。つーかそもそも伊勢ちゃんかっこいーとかかわいーとかちょこちょこ言われてんじゃん」
「……いや、ほんと最近なんですよこういうの。高岡さんと付き合うまでは人に告白されるとか奇跡なんだろーなってくらいなんっにもなかったし、身なりとかちょっとがんばってみてもまじでなんも変わんなかったし……なのに最近になって見た目とか気ぃ遣ってないのにそういうこと言われるようになったのほんとよく分かんない……」
「……フェロモンじゃない?」
「は?」
「伊勢ちゃんのおしりの中にあるフェロモンスイッチを俺が押しちゃったから、いつもと同じ格好とか態度でも色気がだだ漏れててみんなどきどきしちゃうんだよ」
「……え? 高岡さん酔っ払ってる?」
「いや全然」
「ああそうなんですか……できれば酔っててほしかったですけどね……酔ってるからそんな意味わかんねぇキモチワリィこと言ってんのかと」
「いやでもほんとさ、俺と付き合いはじめて幸せオーラが出まくってるから周りに人が寄りやすくなったんじゃない? 昔の伊勢ちゃんちょっと近寄りがたかったし」
「うそでしょ? 高岡さんほどじゃないと思いますけど。つーか幸せオーラって何すか? どっちかって言うと毎日あんたの意味わかんない言葉浴び続けてストレスだわ」
「ほら、そういうの。そういうのって周りから見るとノロケみたいなもんなんだよ」
「う……」
「自分でも気付かないあいだにノロケと幸せオーラとフェロモンだらだら流しながら歩いてんだからそりゃモテるよね」
「いや違……」
「俺はうれしいけど、でも変な虫寄ってきたら困るから適度に塞がないとね。口塞げばフェロモン溢れちゃうのとめられるかな? それともおしりの穴塞いだほうがいいかな」
「やっぱ酔っ払ってますよね!?」
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