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第107話 3人では初めて

うどん作りをしていた時の仁の恋人を気にしない態度が気に食わない。それでも梓の恋人なのかと明は捲し立てる、そんなうどん踏んだ茹でたの話題が沸騰している中、俺は黙って成り行きを見守るしかなかった。なんというか、こんな俺をなんで愛してくれるのだろう、そんな空元気を失ってしまって柄にもないことを考えながら。 「じゃあこうしよう、俺と真田と梓で3Pセックスして梓が選んだ方が彼氏ってことにしようぜ!」 「ああやってやろうじゃねえか! お前みたいなレイプ魔に負けるかよ、吠え面かいてんじゃあねえぞ」 「……してしまったからこそ、俺は彼氏にならなきゃいけないんだ!」 何やら変な方向に会話が進んでいる。このままでは施しが効かなくなるほどの事態に発展しそうな気がするが、自尊心の強度がプリンになっている俺には何もいう気がない。ただ2人が望むのなら自分の身体をオナホにしてもらっても構わないとかトチ狂ったことを考えていた。 こんな状態で明かりの声なんて聞こえるはずもなく、ただただ成り行きを見守るという名の放置を続けていた。 「じゃあこれから3Pをするんだな。……そう言えばさ、3Pってどうやるんだ?」 「お前ヤンキーなのに知らんのか。そんな純粋ムーヴしてんじゃってマジな知らねえ顔だなこれは、まあ俺も初めてだし何より俺童貞だった」 あれよあれよと準備が進められていく、あれひょっとして俺昨日よりも辛い目にあうのかもしれない。……でもそれもまあ、どうでもいいか。 「じゃあ俺服を脱ぐな。さっさと入れられる方が都合いいだろ」 「ダメだ俺たちで脱がす」 「……ひょっとしてあんま乗り気じゃないか?」 仁に止められ明に心配されてしまった。これから俺は2人にやられるのか、初めての事だ。4人にレイプされたことはあっても同時に責められるのは初めてだ。自尊心とか諸々を抜いて考えると……なんだか恥ずかしいな。こんなAVみたいなことあるんだ、ゲイならこれが普通なのかもしれない。知らんけど。 「このメイド服どうやって脱がすんだ?」 「知らねえ。まあ破いてもいいだろ、魔法で直してもらえると思う」 やめろ、それはやめろ。そんなことになったら成に頭を下げるのは俺なんだぞ。明と仁とで3Pセックスした時に破かれましたとか申し訳なさすぎて言ったら口が裂ける。苦し紛れの言い訳としてスカートをたくし上げてチンコ挿れたらいいだろうと言っても、2人は納得する様子も気配もない。 それはなんか嫌だとか、どうせなら脱がせて沢山触りたいとか、初めてとは思えないぐらいに欲望剥き出しな明がちょっと怖い。健吾とか俺が調子に乗ってしまうレベルでよく訓練された童貞だったのに、あいつの爪の垢煎じて飲ませてやりたいぐらいにガツガツくるなこいつ。 「じゃあ俺が梓の彼氏として手本見せてやるから、せいぜい指くわえてみとけよ」 「ああ、今は咥えさせてもらう。直ぐに奪うから関係のない話だがな」 「だまらっしゃい」 結局口車に乗せられたっぽい仁のお陰で、俺が話に介入する事なく3Pセックスが始まったようだ。どうしようここにきて緊張し始めている自分がいる、やっぱ2人係だから力強くて痛くなったりするんだろうか。いやひょっとしたら気持ちいいのかも、そう思ったがその考えは瞬時に処分させてもらった。 だって、1人に色々されるだけで飛び上がりそうなぐらい気持ちいいのに……そこから更に2人加わるって事は、なんなのだろうろくなことではないのは分かっているのだが……期待してしまう自分がいる。ダメだダメだこれ以上考えるのは無しだと、必死に頭の中で葛藤を繰り広げていた。 「何考えてんだよ、俺だけ見てろ……ん?」 仁に顔を近づけられると、反射的にキスをしてしまう。俺からここまで積極的にキスをするのは初めてだな。仁も驚いてはいたけれど直ぐに舌を入れてくるようになったから、やっぱり仁は俺の恋人だなと惚気のような言葉が頭をよぎった。目の前に広がる光景を見て息を呑んでいる明が尻目に入った。 「ふぁあ♡……キスなげぇよ!」 「ごめんな、可愛かったからついやっちまった。どうだ明、お前にゃできないだろ?」 「ちょ、ちょっとこれは……」 仁は俺の頭を撫でながら勝ち誇った顔で明の方に顔を向けている。明は驚いたような顔をしている、気持ち悪いと思われたのかと少し不安になったが、どうやら興奮して入るようだ。……勃っている梅雨の明が目に入った。 「その、梓……触ってもいいか?」 「……いいよ。痛いのは苦手だから、あんまり痛くしないでくれ」 「どっ努力します」 顔や態度こそは紳士そのものだが、手はまるで下半身のそれに飲み込まれたかのように、俺の胸へと向かっていた。

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