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第15話
「今日の放課後セベクとシルバーに付き合おてもらっての、魔法師に憧れる子供達に手紙を書いたのじゃよ」
「その場に何故僕を呼ばないのだ?」
「忘れておった」
リリアでさえ僕を忘れるのだから、僕はとんでもないくらいの存在感の無い人間(妖精族)なのだのう。
「次は呼ぶからの、マレウス。あまり寂しがるでないぞ」
リリアはなんでもないようにこう僕を扱う。
僕がどれほど傷付いているか、リリアにも分からないだろう。
『忘れていた』と言われるのはとても切ない。
『忘れていた』と言われるととても寂しい。
だから僕は寂しさを忘れるために気分転換の散歩をする。
だがそれで僕の寂しさは紛れることはなかった。
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