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番外SS⑥ 稲本の結論

※14『衝撃の真実』関連。  稲本は悩んでいた。 稲本(市川はどうして、陽介を選んだんだろう。あいつに比べて、俺のどこが劣っているっていうんだ? 俺だってオメガには優しいし、職種は違うけど、仕事の能力だって負けてない。見た目だって自信はあるぞ? 陽介と俺との違い……、財力か? いやいや! 市川は、金に目がくらむような奴じゃないぞ……。え? じゃあ何? あっちのテクニックか? くそ、俺も勇気を出して、押し倒せばよかった……) 陽介「よう、稲本。昨日は世話になったな」 稲本「(ん!?)お前、その手首の痕……」 陽介「(ハッ)こ、これは……、その、ゆうべ風呂に入っている時、ボディタオルが絡まって取れなくなったんだ」 稲本「そりゃ災難だったな(ンなわけねえだろ。仮にも政治家なら、もっと上手に嘘つけよ)」 陽介「じゃ! (スタスタスタ)」 稲本(あいつら、そういうプレイしてたのか……市川、女王様だったんだな。そういや、俺を二回もぶっ叩いたしな……。そうか、陽介の奴、よくそれに付き合ってやってんなァ。初めて尊敬したぞ。これは諦めるしかないな、俺……)

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