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心機一転のリハ(2)

そしてまた… 何度か、その曲が繰り返された。 彼ら演奏隊の精度は、どんどん上がっていった。 僕は、何度も真夜中の庭へ行った。 回数を重ねる毎に、 彼らの楽器の音は、 ジワジワと…僕の身体に纏わりついてきた。 そして着実に…僕の身体を、愛撫していった。 「…はあっ…あ…」 何度めかを歌い終えて… ついに僕は、マイクスタンドに縋り付きながら… ガクンと膝を付いた。 「…あ、落ちたー」 サエゾウは、ギターを肩から下ろしながら 嬉しそうに言った。 「休憩だー」 シルクもベースを下ろした。 そして、崩れ落ちた僕の目の前に、しゃがんだ。 「…ちゃんと出来たな」 そう言いながらシルクは、僕の頭をなでた。 「…うん…」 僕は、息を上げながら…彼の顔を見て、頷いた。 「…勃っちゃった?」 「…ん…」 僕は、少し恥ずかしそうに下を向いた。 「…処理していい?」 「…ん」 「あーシルクずるいー」 カウンターで、煙草に火を付けていたサエゾウが また大声で叫んだ。 構わずシルクは、僕を押し倒して… 震える僕の、ズボンを脱がせた。 ドラムの場所から出てきたカイが、 僕の頭の上に座って、僕を見下ろした。 「…良い顔になった」 言いながらカイは、僕のくちびるを指で撫でた。 シルクは、いきり勃った僕のモノをそっと握ると… それを扱きながら、先端に口を付けた。 「はあっ…あ…あ…」 カイは、上から僕のシャツを捲り上げた。 そして僕の両方の乳首に指を置いた。 「んん…あっ…ああ…」 僕はビクビクと、身体を捩らせた。 「俺もしたいー」 煙草を揉み消して、サエゾウがこっちへやって来た。 「だってサエは、次の曲が控えてるだろ?」 カイが冷静に言った。 「…あ、そっか」 そう呟いてサエゾウは… 少し残念そうに、すごすごと戻っていった。 「はあっ…あ…あああっ…」 カイとシルクに、乳首とモノを愛撫されて… もともと勃っていた僕は、 もう、あっという間に絶頂に達してしまった。 ビクビクと身体を震わせて… 僕のモノから、シルクの口に吸い出されるように 液が吐き出された。 「…はぁ…はぁ…」 「…挿れなくていいのか?」 カイがシルクに訊いた。 シルクは口を拭きながら答えた。 「我慢しとく…サエの後にする」 「…ふふっ」 シルクは、僕のモノも拭いて… 僕のズボンをまた履かせた。 「この後、サエの曲やったら…また大変なことになるかもしれないからね…」 そう言いながら彼は、僕の身体を起こした。 「しっかり休憩しといて」 「…っ」 僕はシルクに支えられながら立ち上がった。 そしてカウンターに向かった。 カイが、ハイボールのおかわりを出してくれていた。 僕はそれをひと口飲んで、 カウンターの椅子に座り…煙草に火を付けた。 「ふうー」 「でもさ、すごく良い曲に仕上がったよねー」 サエが言った。 「…はい、ホントに皆さんのおかげです…」 「元の曲がいからね」 カイがすかさず言った。 「…うん、お前のセンス、かなり良いと思う」 シルクもしみじみ言ってくれた。 「…ありがとうございます…」 皆にそう言ってもらえる事も嬉しかったが… 何より、またちゃんと曲に入れた事が… そして彼らの音に、身体が反応できた事が… 僕は本当に嬉しかった。 「次、サエの曲やるけど、大丈夫?」 カイが言った。 「…はい」 「俺、まだちゃんと歌聞いてないんだよなー」 サエゾウが呟いた。 「たぶんお前…イっちゃうよ」 シルクが言った。 「マジかー」 「また、ちゃんと練習できなくなっちゃうなー」 「…」 僕は、頭の中に… 宵待の月の人の歌を、思い返した。 ちゃんと…サエさんに伝わるかな… 「じゃあ、そろそろやってみますか?」 「カオル…大丈夫?」 「…はい」 そして僕らは再び定位置に戻った。 サエゾウは、小さい音でリフを確認していた。 カイとシルクも、それぞれ真剣な表情で… 頭の中で曲の構成を思い返している風だった。 「じゃあ…いくよ」 僕は目を閉じた。 そこはもう… あの夜、サエゾウと一緒に月を見上げた、 あの真夜中の公園だった。

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