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第一章:【それはまるで影のように】

  『今でも覚えてる。彼との出会いを。』 手の届かない場所で煌めく星そのものだった。 雲の上の存在が今、自分だけを見つめている。 彼だ。ずっと求めていたのは彼だったのだ。 思い描いていた「自分を助けてくれる誰か」が目の前の彼と重なる。 空を切る手を握り返すのは、彼だったのだ。 祈りが届いた。 そう思った。 それが朝比奈 錦との出会いだった。

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