「お前は知る必要はない。説明しても理解できないんだから。言う事を聞いて大人しくしていなさい」 どうせ分かる筈はない。 これが本音だろう。 笑顔で黙って席に着いておけ。 挨拶意外は何も話す必要はない。 話しを振られたら笑顔で肯定するだけで良い。 自分以外の誰かが少年の相手をし会食を進行させるのだから、最初から少年とコミュニケーションを積極的にとる必要も無い。 自分はその少年のことなどどうでも良いのだ。 興味も無い。 気軽な物ではないか。 そう思いつつも、拗ねた気持ちで此方に背を向けた兄を睨む。 いちいち言われなくても、黙って席に着き与えられた役割をこなすつもりだ。