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10:変わりゆくもの

変わらないものなどない。 変化は必ず誰の前にも訪れる。 大きな変化を前にした時、人はそれを困難と呼ぶ。 変化を前にし、不安を覚え、孤独を覚え、そして立ち止まる。 それこそ、後輩だろうが、先輩だろうが、ゆとりだろうが、団塊だろうが。 皆、そうだ。 これは、小さな変化を前にした二組の上司と部下の、ある飲み屋での物語である。 【未熟者ですが私にも独り立ちの時は来るようでございます】 その瞬間、春日 春は息を呑んでいた。 今しがた、耳に入って来た言葉を、受け入れがたい事実を前に目を見開いていたのだ。

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