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第16話

「光希、愛している」 琥珀さんの金色に輝く瞳。 その瞳は僕を見つめて離さない。 「もう二度と其方を失わないようにするだけだ……」 浅い呼吸を繰り返す僕に琥珀さんが何か言っているけど、わからない。 ただ、逃げろと本能が告げる。 「……っ! 離して!」 上から覆いかぶさる琥珀さんを、残った渾身の力で跳ね返す。 精一杯の抵抗が功を成したのか、琥珀さんの腹めがけてクリーンヒットした足。 「ぐっ……」 一瞬怯んだ琥珀さんの隙をついてなんとか下から抜け出せた。 (はやく、早く、どこか逃げなきゃっ!) ドクドクと心臓が煩く鳴る。 この場所に居てはいけないと、部屋の襖を開けようとすれば。 「なんで……!」 その扉は何故か固く閉ざされ開かない。 ドン! ドンッ! と強く扉を叩く。 それでも扉が開くことはなく、ついには―― 「――逃げられぬ」 そんな言葉と共に後ろから琥珀さんに抱きしめられた。

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