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第2話 好きな奴が急に彼女できたと言い出した

幼馴染の佐々木優麻(ささき ゆうま)が突然おかしなことを言い出した。 「俺、彼女できたから」 ゲームをしてた俺は耳を疑った。 彼女ができただぁ? 優麻は俺が幼稚園の頃隣に引っ越してきためちゃくちゃ可愛いΩだ。 最初見た時こんな天使みたいに可愛い生き物がこの世にいるのかと思った。 透き通るような肌に色素の薄い髪の毛。くりくりの目に上品な口元。 親同士が仲良くなり、ボケっとしてて抜けてる優麻を頼むと言われて俺は張り切って騎士(ナイト)役を買って出た。 あんまり周りに可愛い可愛いと言われ、攫われたら困ると思って俺は優麻の前であいつのことを「全然ふつーだよな!」とか「別にそんなに可愛くねーだろ!」とか言って回った。 大人は苦笑いしてたが、同級生たちはαである俺のオーラに黙って頷くしかなかった。そして当の本人である優麻自身も俺の言葉を真に受けて、自分は凡人であると思い込むようになった。 内心みんな「いやどう見ても可愛いだろ」と思っていたが、誰も口にしなくなった。 そして優麻に近づく奴は俺がみんな排除して来たので、あいつは16歳でヒートを迎えた後も清らかなままだった。 優麻はいつもぼうっとしていて、何を考えてるのかよくわからない奴だった。俺たちαの男どもが好むような下品なこと…つまりセックスには興味が無さそうに見えた。 それはヒートを迎えてもなお変わらぬ印象だった。 俺はあいつを守りたくて、なるべく一緒にいるようにしていた。 だけど、だんだんフェロモンの香りが漂うようになると同じ部屋にいるのがキツくなってくる。本当は近くにいてなるべく触れ合いたいが、理性が飛んで襲ってしまわないか不安になるのだ。 それで俺は欲求不満を解消するために幾人かのα女子と付き合って、性欲を発散させていた。 ソレをした後はスッキリして、邪な気持ちが無くなった状態で優麻に触れることができた。 あいつを抱き寄せて髪の毛を撫でてやるのが好きだ。 近くに寄ると何とも言えない良い香りがして、幸福感で満たされる。その間あいつは黙って俺に寄りかかってじっとしている。振り払われないのだから嫌われてはいないだろう。 誰かがあいつの容姿を褒めても「別に普通だ」「ちょっと童顔なだけ」「大したことない」なんて言う俺に、少しでも好意がなかったらあんなことさせないよな? そうやって一時は穏やかな時間を過ごせても、また翌日にはあいつのフェロモンによっていやらしいことを考えてしまうようになる。 そしてあいつを部屋に呼びつけておきながら、俺はイライラを隠せずに距離を置いて互いに違うことをして過ごすのだ。 そんなある日優麻が放ったのが、彼女ができた発言だった。 俺はどのαもあいつに言い寄ることが無いように目を光らせていた。しかしまさかβの女が出しゃばってくるとは…。 優麻と話してるのすら見たことが無い。全くのノーマークで内心かなり焦った。 しかも問いただして俺がセックスを教えると言ったら泣いて「そんなのやだ」と言いやがった。 泣くほど嫌なのか!あんなくっついて頭撫でても文句言わなかったのにセックスは嫌なのか。 大体あいつ、あんな可愛い顔して女の方がいいのか。 俺がいくら努力して勉強もスポーツも成績上げたとしても無駄だったのか… 虚しくなって、「俺のこと少しは好きなのかと思ってたのに」とボヤいたら急にフェロモンがブワッと放出されて俺はあまりの匂いに口を覆った。そしたら優麻が恥ずかしそうに「俺そんなに臭いの?」と言った。 あいつは本当に頭のネジが緩んでるんじゃないのか? いい匂いなんだよ、ばか! もう俺はβ女の件で怒ってるし、フェロモンはハンパないしで理性がブチギレてしまいムードも何もなくいきなりキスしてしまった。 後から大後悔することになるが、この瞬間は死ぬほど気持ち良くて幸せな気分になった。 ずっと触れてみたかった優麻の唇にキスしたのだ。 小ぶりで、薄い花弁のようで、しっとりと俺の唇に吸い付いてくる。優麻も気持ちよくてうっとりしているように見えた。ヒートのせいでαの俺に欲情し始めているのだろう。 唇が離れた瞬間、「何でキスするの?」なんてあどけない顔で言われて罪悪感が湧いたが「俺がしたいからだ。文句あるか?」と答えたら「無い」と言った。 無いんだ? しかも何その甘えた顔??え、誘ってんの?誘ってるよねそれ?? 優麻の今まで見たことがない淫靡な誘惑顔に俺はゾクゾクした。 俺はまだわけのわかってない優麻の服を脱がせて、欲望のままに全身を舐めた。 フェロモンのせいでもうどうにも止められなかった。本当はこんな状況でこいつにこんなことするつもりじゃなかった。 でも、震える舌で舐めた優麻の肌がどこもかしこも甘く香って俺を煽るのだ。 「はぁ…ああっあ、きもち…」 しかも、舐めるたびに可愛らしい喘ぎ声が聞こえてはたまらない。俺は早々に優麻の秘部に手を伸ばした。そしてそこがぐしょぐしょに濡れていることに喜びを感じた。 ――俺の愛撫で優麻が感じてる! 1人のαとして、Ωを喜ばせること自体に嬉しさを感じる。 優麻は俺があちこち舐めながら後ろをいじってやったらすぐにイッた。しかし、発情したΩの性欲は一度達したくらいで衰えることはなくすぐにまたペニスが勃ち上がった。 実は俺はΩを抱くのはこれが初めてだった。 なんとなく他のΩに手を出すのは優麻に申し訳ない気がして、αの女ばかり抱いてきた。 なので優麻が乱れるところを見るのも初めてなら、そもそもΩの発情を間近で見るの自体も初めてだったのだ。 ――Ωの発情ってすげえな…フェロモンってこんなにキツいのか…?特別俺が優麻のこと好きだからこうなのか。 そんなことを考えていたら優麻がとんでもないことを言い出した。 「もっと、もっとして…太いので奥まで擦ってほしいよ…」 俺はギョッとした。 太いので奥まで!?何を言い出すんだこの天使顔で?? 俺は優麻が今の今まで清らかな妖精か何かだと思い込んでいた。 しかし違った。 本当に初めてなのかと問いただすと、優麻は1人でお尻をいじってたと告白した。 「だって、翔吾に入れて欲しくて仕方なかったんだもん」 俺はここで死ぬのかと思った。 何言ってくれてんだこいつ…天使かと思ってたら悪魔だったのか……? ここまで言われて入れない男はいないだろう。 ありがたく処女を頂戴した。 めちゃくちゃ気持ち良かったし、優麻も気持ちよさそうに喘いでた。 俺が好きだと言ったら、優麻も好きだったと言ってくれた。 そして、β女のことは嘘だと言い出した。 「あ?」 俺の計画が…ちゃんと卒業まで待ってから、ちゃんとしたシチュエーションで告白して順を追ってキスして、優麻の気持ちがちゃんと固まってからセックス…とか考えてたのが……このおバカの嘘のせいで台無しだ。 俺が怒ったのを感じてすかさずあいつは上目遣いで可愛いく謝ってきたので、腹が立ってガンガンに責めてイカせた。 その上腹に精液ぶちまけてやったら、嬉しそうにそれを手でかき混ぜた。 そして俺が無理矢理やってごめんと謝ったのに、聞いてるのか聞いてないのか、早くもっとしようと首にぶら下がってきてフェロモンで誘惑してきた。 俺が匂いにむせてると、しまいには自分で俺の精液をペニスに塗りたくりながらオナニーし始めた。 あの清純な優麻はどこへ行ったんだ? 俺は幻でも見てるのか? 発情した優麻のエロすぎる姿に俺は圧倒されてしまった。 そして、普通の男よりは経験豊富だと思ってた俺が優麻の言いなりでセックスさせられたような形になってしまった。 優麻、処女だし童貞なのに… その後ヒート期間中ずっとフェロモンにあてられて俺はまるで童貞野郎みたくがっついてしまった。 最悪だ。 いくら好きって言われてたとしてもこんなのダメだろ…毎日通ってセックスして夜帰るとか、たぶん優麻の親も気付いてた。 俺はすっかり自信を無くしてしまった。 あいつのこと守ってくれって言われてたのに俺が襲ってどうすんだよ。 ヒート明けに優麻が登校する日、身体も心配だしなるべく早く謝りたくて家の前で待っていた。 なかなか出てこなくて、今日も休むのかと思った時ドアが開いて優麻が出てきた。 ヒートが終わった優麻はいつも通り、可愛らしくて清純そうな顔に戻っていた。 それを見たら益々先日までの爛れたセックス漬けの日々が恥ずかしくなり、申し訳なくて仕方なくなった。 それで平謝りしたら不思議そうな顔でむしろ優麻からも謝られた。 「翔吾、俺嫌じゃなかったしすごい気持ち良かったよ。こっちこそ…色々させてごめんね」 答え100点満点かよ… 「俺も…翔吾のこと好きだから何でも言ってね」 可愛すぎる。 調子に乗って手を繋ごうって言ったら、ちょっと恥ずかしそうに華奢な手をすっと出してきた。 絶対俺が守って幸せにするから許してくれって思いながら俺はその手を握った。 完

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