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第2話
『今日も頑張るぞ』
私は麗。年は18歳。
3年前に後宮に入った。
身分は女官 今は後宮
の書籍を整理する仕事
についた。
『今日も人来ないなー』
図書館は広いのだか、
あまり人が来ない。
する事がないので
いつも本を読んでいる。
(でも明日、父上と母上
の元に帰れる)
麗の両親は疫病にかかり
働く事が出来なかった。
そんな時、女官を募集
しているという噂を聞いた
麗は後宮を訪れたのである。
『失礼する』
声のした方に顔を向けると
とても美しい人が立っていた。
『本を借りに来たんだが・・』
『あっ、はい』
男は、じっと麗の事を見つめて
いた。
(僕の顔に何かついているのかな?)
そんな事を思っていると
意外な言葉を口にした。
『そなた、麗ではないか!!』
『何故、私の名前を
知っているのですか?』
麗は不思議に思った。
(どこかで会っただろうか)
『我だ。小さい頃隣に住んでいた』
『・・あっ、あのいつも遊んでいた
あの子ですか?!』
麗は思い出した。
昔、隣に住んでいて
一緒に遊んでいた子
だった。
『成長したな。とても
綺麗になっている』
『あなたこそ、とても
美しくなっています』
久し振りに会話をしている
と、誰が走って来る音がした。
『帝、ここにいたのですか。
麗、何を話していた?
お前が喋っていい相手ではない!!』
『この方は帝である』
『えぇぇぇ、み、帝』
帝。
この国を治めている
国のトップだ。
『先ほどは、馴れ馴れしく
してしまい申し訳
ありませんでした』
『馴れ馴れしくなどない。
我々は知り合いでは
ないか。今日、お前の
部屋に行く』
『何を言っているのです。
今日は更衣 と・・』
『我は、麗の部屋に行くと
言っている』
『・・はい。分かりました』
そう言うと女官長は渋々
帰っていった。
『今日、そなたの部屋に
行く。準備をしておけ』
『承知しました』
(何故、私の部屋に来るの
だろう)
そう思ったが
帝には逆らえない。
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