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第2話

約一年前、俺は夕焼けくんとドールオーナー仲間としてSNSで知り合った。 他の仲の良いドールオーナー仲間もいたけれど、一番仲良くなったのが夕焼けくんだった。 次の遠征先を決めるため、俺と夕焼けくんはドールイベントの打ち上げでその話をし始めた。 「なべさん、次のドール撮影は秋葉原にしませんか?ドールショップもあるし、撮影したら絵になるところも沢山ありますよ」 俺の本名は渡辺という。 でも本名のまま『渡辺』と名乗るのはいやなので『なべ』と名乗っている。 「うーん、秋葉原か。帰りお酒入っちゃうと帰るのが面倒な場所だな」 「じゃあビジネスホテルをツインでとって、数日間の遠征ししません?ツインだとそのぶん安くなるし」 夕焼けくんの言うとおり、シングルで泊まるより安くなる上、秋葉原に泊まるのはドールオーナーとしてステータスだ。 「そうするか。一人で泊まるより二人のほうが楽しいし、修学旅行気分だ」 「じゃあ僕が予約しておきますね」 そう言うと夕焼けくんはスマホでビジネスホテルを検索して予約を取り始めた。 「あ。ツインダブルベッドの部屋だと、普通のツインの部屋より安く泊まれるみたいですけど、ツインダブルベッドの部屋にします?」 夕焼けくんはそんな冗談を言い始めた。 「男二人でツインダブルベッドの部屋?!ぷっははっ、夕焼けくんは冗談キツイな!!その部屋取ったら覚悟しておけよ」 そんなこんなで秋葉原に遠征に行くことになった俺と夕焼けくんは、当日朝大荷物で駅に待ち合わせた。

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