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第3話 淫靡な誘い
別の曜日の講義のときだった。
同じクラスのメンバー数人で集まっていた。中にひとり、同じ学年で、だけど歳はひとつ上の人とつるんで…いや、一緒に話をしていたとき。
話題が異性問題から性的接触に飛んだタイミングがあった。
まあ、ぶっちゃけまとめると、セックスってどれくらいの頻度でやってるか、という暴露タイムになったのだ。
その、1つ歳上の同級生は週に3回は欠かせないというのだ。なるほどその頻度だと大学にも来ることは少なくなってくるだろう。まぁ当然の結果か、とも考えた。だったらお前はどうなんだと話を振られた。俺は正直に言った。彼女もいないしゼロだと。
「ヤリたいのはお前も同じだろ?相手に高望みしてんじゃねえの?」
うーん、でも俺と付き合える人なんて、そうそういねーよ。
「ほら、やっぱり高望みしてるんじゃねーか。相手なんて、顔を見なきゃ誰でも同じだよ。穴があるか、だろ。」
体型の問題を除けば、そりゃそうかもしれないけど。でもそれって最低のセリフに聞こえたぞ。
「俺なんて、ホントに顔なんか問題視してねーぞ。」
歳は上だけど、ハッキリ思った。お前もホントに、見境なく誰とでもやってるのかよ。
「失敬な。ちゃんと先輩方と一緒に選んでるぞ。ウチのキャンパス以外の人で揃えてるから。」
そ、それは犯罪に近いセリフって自覚してるか?ここの人だと足がつくこと気にしてるんだな。
「それに、金かからないんだ。先輩が払ってるのかもしれないけど、いつでもどこでも出来るんだぜ。」
まあ、学生にお金払えるわけがないからな。でもホントかよそれ。
「乗り気になってきたな。そうだろそうだろ。だいたい俺を見てみろ。こんなにもモテそうもないツラしてる俺が、週3で『セ』をヤッてるってことだ。ただ。ただし。先輩と一緒にいれば、という条件の下だけどな。だからいろいろオコボレもらってきたぜ。」
「お、おれ、ちょっと良いかも…って思ってきたな。」
「あぁ、オコボレでも、エッチできるんだったら、なぁ。」
みんなも気がつけば前のめりになって小声で話し合ってきている。
でもそれって乱交か?他人のセックス見てて楽しいのかな。
「カーテンで仕切って個室にすりゃ、見られないから平気だろ。俺も最初はびっくりしたけど、慣れりゃ平気なもんだよ。」
そういうもんかぁ?まあ経験はしておきたいけどさあ。
「明日、そこに行くんだよ。お前らも連れてってやるって。だーいじょうぶだって。お前は顔良いから、断られないって。詳しくはそん時に言うけど、手ぶらでいいから。他も、どうだ?行ってみねぇか?」
って当日、都合が付いた俺ともう1人が待ち合わせの場所にきたけど、肝心のそいつが来ねぇ。
メールの『悪い。俺行けない。先輩には連絡したから』って、なんだよ。
一応、先輩には話は通ってたみたいで、おう、お前らかって言われて合流できたけど。
「なんだ。誘った張本人のあいつ、今日のメンバーには来ないってか。調子いいやつだなあ。それでお前ら、今日のこと知ってて来たのか?」
なんて言ってくるから、話が違うじゃねーかと思いつつ、セックス出来ると聞いてと言った。
「ははっ。あいつ、いい加減な説明だな。まあ、童貞捨てるみたいなサークルではあるけど、コンセプトは毎回違ってるからな。今日はいつもの女の子じゃない日なんだ。あ、なんなら、マスク着けて寝てるところから始めるか。なーんにも見ないで相手のセックスに合わせるだけでいい。ただただ体で感じるだけ。手足も動かさなくていいから楽だろ。」
なんだなんだ?どんどん怪しくなってくるぞ。ホントに大丈夫なのか?
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