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「んっ…ふ、お、おる…ふぁ」 「喋るな。いいから続けろ」 オルタの長くて節の太い、形の整った指が、立香の口内を犯す。最初は1本だったのが次第に本数は増え、今は3本、立香の口の中に収められていた。 オルタの動かす指の動きに合わせ、不慣れながらも一生懸命に顔をその動きに合わせた。 「んっんっ、…っんぁ…ふぁっ!」 瞳を閉じてそれにだけ神経を集めていた立香。 ふいに、オルタの中指が上顎をかすった。自分の動きが悪くて当たったのかと思えば、その後も断続的にオルタの中指は上顎をかすめた。 痛みさえ感じていたそれに、立香が痺れるような快楽を見いだすのにそう時間はかからなかった。 「ここ、気持ちが良いだろう」 「ふ…っん、…お…おぅ…った、イッ…! んあぁっ」 イッちゃうからやめて。そう言いたかったのに、無情にもオルタはそれを許さず、立香の口の中で指を反転させ、はらで強めに上顎を押し、こすった。 その刺激は一気に脳天をつんざくような電流が伴い、立香は達してしまう。 まさに電流が身体中を流れたように、ビクッビクッと全身を震わせながら、股の間にじわりと精液をにじませる。全てをだしきり、口の中からオルタの指が引き抜かれた。口とオルタの指を、粘りけのある銀の糸がつなぐ。 「なめろ」 オルタのその一言に、立香は再びオルタの指を咥えて自分の唾液をペロペロと舐めとる。 不思議なもので、最中は苦しくも感じていたのにも関わらず、オルタの指が占領していた口内は突然なくなってしまったものに、すこし虚無感を覚えた。 達した後特有の、敏感になった身体の震えも治まりはじめ、息が整ったところで口を開く。 「…もうっ……イッちゃうからやめて、って言おうと思ったのに……!」 「は、とんだ淫乱だな」 「…んなっ………!」 軽く説教じみた声で言うものの、軽く一蹴されてしまう。「淫乱」という言葉に対してすこし怒りを覚えたものの、ぶっちゃけ本当のことであるので言い返せない。 事実、こうして話している今でもお腹の奥がきゅんきゅん疼いてしまっている。 あの太く熱い楔で自身の最奥を貫かれる快感を知ってしまったこの身体は、こんな快楽では満足できない。 それは立香自身がよくわかっている。 なので、ちょっとこっちからも仕掛けることにした。 「ね、オルタ」 ベッドに身体を預け、いまだ座っている状態のオルタに両手を伸ばす。 軽く一瞥されるが、すぐに自分の近くにやってきたオルタの首を抱え込み、耳元に顔を持っていく。 右手を首から外し、スルリとオルタのもつ熱へと持っていった。 軽く触れただけでわかる。ずしりと重く熱いそれをスリスリと手の甲で撫でながら、一言。 「ねぇ、はやくコレ……頂戴?」 翌朝、その日のレイシフトのブリーフィングに立香とオルタが遅れたのを、他の英霊たちは少々呆れながら見ていた。

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