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第2話

「初めて?ここ」 隣に並んでみたが、やっぱり、イケてんな、と惚れ惚れする。 案の定、男は大悟を見ようとはせず、無言でグラスを傾けるのみ。 「なんか悩み事?」 突然、男の表情が固まり、カクテルを運ぶグラスを持つ手も止まった。 「話しくらい聞いてやることは出来るけど?」 「見ず知らずのお前に話して、なんになるんだよ!」 唐突の怒声に唖然とした。 「なんだ、口、きけんじゃん」 再度、男はグラスを傾けた。 「アドバイスくらいは出来ると思うけど、1人で抱え込んで、飲んで、解決する?」 再び、男は固まった。 大悟を1度、一瞥し、グラスをカウンターに叩き付けるように置き、足早にバーを去っていく、その後ろ姿を見送った。 「だから言っただろ?変わりモンだって、いい子、探そうぜ」 その夜、ナンパに成功し、連絡先をゲットした。 飲みに行きたい、と言うので、満更でもないな、と、1件で軽く飲んだ後、そのまま、ラブホに直行。 それから、二週間の歳月が過ぎた。 セフレの家から帰宅し、午後からの講義の為に電車に乗り、大学へ。 目を疑う光景がそこにあった。 以前、大悟を睨みつけシカトし、挙句、怒声まで浴びせられたあの日とは違う、イケメンの笑顔があった。 「アツキ、お待たせ、待った?」 「ううん、ちっとも」 大悟やアツキより背の高い、これまた爽やかなイケメン。 アツキ、て言うのか...。 あんな風に笑えるんだな。 仲睦まじい2人の姿に驚愕しながらも目で追った。 アツキ、と再会したのは、それから、2日後、学食だった。 「よっ、アツキ」 テーブルで食事中のアツキは大悟を見上げ、唖然とし、箸を止めたが、すぐに学食のうどんを啜った。 「まさか、同じ大学だったとはな。俺、西山大悟、法学部の3年。アツキ、お前は?」 アツキは無言でうどんを啜っている。 「あのバーと変わんねーな。男いるから仕方ねえか」 アツキはあからさまに動揺し、むせた。 「大丈夫かよ」 「....ストーカーかよ」 「な訳ねーだろ、なに?困ること言った?」 大悟は敢えて、アツキを煽るように上目遣いで学食の唐揚げに食らいついた。 「...言うなよ」 「なにを」 「...バーのこと」 「ふうん。彼氏にバレたらマズイ、てわけか」 「...彼氏?」 アツキの視線とぶつかった。 「一緒にいつもいんの、そうだろ?」 「違う。ただの幼馴染み....ってお前に関係ねーだろ!」 変わらず大悟を睨みあげる惇生のその勝気な瞳の奥の綺麗さに息を飲んだ。 そして、多分、その瞳に恋をした。

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