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「……っ」
息を飲む音がしたあと、ゆっくりアルフリートさんは優しい笑顔になった。
「父が申していた通りのお方なのですね、貴方は」
『?』
「穏やかで他者を思いやる、優しい方だと」
『そ、そんなことないです…っ』
「貴方は私に恥ずかしい思いをさせないように頑張ると仰有った。
メイフィールド公爵家ではあり得ないことなんです」
『そうなの?』
「はい」
確かに、叔父さん達は恐い。
この学校にいる従兄弟のエドガーもちょっぴり。
ううん。
学校にいる生徒大半がそうなんだけど、執事さんにキツい物言いをしてる。
でも、それは上流階級の人だからかなって思ってた。
僕が生まれ育った日本での考えでいいってこと?
間違ってないんだよね?
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