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ナルシーとゴリラのアナニーチャレンジ

窓を開けると、爽やかな初夏の風がアウミールの頬を撫でた。静かで優雅な休日になる予感がして、アウミールは小さく口角を上げ、伸ばして整えている顎髭を撫でた。 さて、折角の休日に何をしようか。珈琲豆がそろそろ切れそうだから、馴染みの喫茶店に行くのもいい。たまには、のんびり近所を散歩するのも楽しそうだ。普段は仕事で中々行けない図書館に行き、読書を楽しむのもアリである。趣味の筋トレに励むのもいい。 アウミールは機嫌良く台所へ移動し、少し遅めの朝食を作り始めた。 その5分後にはアホの襲来にあうとも思わずに。 玄関の呼び鈴が鳴り、アウミールが玄関に移動してドアを開けると、『美しい』という言葉を体現しているような、ほっそりとした金髪の美丈夫が立っていた。腐れ縁の同僚マテウスである。多分、友達だ。 精巧に作られた人形のように整った顔に笑みを浮かべ、マテウスが口を開いた。 「おはよう。爽やかな朝だな。アウミール。アナニーしようぜ」 「帰れ」 「アナニーしようぜ!!」 「朝っぱらから他人ん家の玄関先でなんつーこと叫んでんだ!アホ!馬鹿!」 アウミールはドアを閉めようとしたが、マテウスがドアを押さえるアウミールを押しのけて家の中に入る方が早かった。ほっそりとした可憐な身体つきに似合わず、ゴリラと揶揄される体格のいいアウミールよりもマテウスの方が力が強い。 美しい隠れゴリラに力負けした結果、アウミールの優雅な休日は無くなってしまったも同然である。 勝手知ったる他人の家、といいう感じで、マテウスが台所に行き、作りかけの朝食を手早く作り上げ、アウミールが大事にとっておいた貰い物の高級珈琲豆を勝手に使って珈琲を淹れた。 マテウスが作り上げた朝食を2人で向かい合って食べる。微妙に腹立たしいことに、マテウスが作った料理の方がずっと美味しい。アウミールは少々イラッとしたが、美味しい朝食に罪はない。アウミールはしっかりと残さず食べきった。 マテウスが淹れた珈琲は本当に美味しい。珈琲豆がいいのもあるが、淹れ方が上手いのだ。職場の安いだけの不味い珈琲も、マテウスが淹れたら、それなりに美味しくなる。 アウミールが食後の珈琲を楽しんでいると、マテウスがまるで聖母のような慈愛に満ちた笑顔で口を開いた。 「それ、媚薬入ってるから」 「ぶっふぅぅぅ……」 「あ、ちょっ、うわ、きったないなぁ。口の中のものを吐き出すんじゃありません」 「お、お前……今、なんて言った?」 「ん?媚薬入ってる」 「アホかっ!!何でそんなもん入れてんだよ!」 「だってぇ。アウミールのことだからぁ、素直にアナニーしてくれないかも?と思ってぇ」 「そ・れ・だ!それがまずおかしいだろう!何で俺とお前でアナニーなんぞをしなけりゃならんのだ!」 「やー。前々からね、興味津々だったのよ。でも1人でやるのはちょっと怖いというか、勇気がいるじゃない。だからアウミールと一緒にやろうと思って。ほら、僕達友達じゃん?むしろ、心の友と書いて心友じゃん?」 「そんなものになった覚えはない。百歩譲って友達だとする。友達同士でアナニーなんかするわけないだろ」 「大丈夫!たとえアウミールの尻が毛だるまでも、僕はドン引きしないよ!」 「誰の尻が毛だるまだっ!!」 「え?ケツ毛生えてないの?そんなに髭ももっさりで胸毛もふっさふさなのに?」 「……まぁ、一応生えてるけど……」 「だよねぇ。あ、僕は生えてないよ?僕、美しすぎて体毛が控えめなんだよね」 「美しさと体毛の濃さに関係性はないだろ」 「ふふっ。じゃあ始めようか!」 「やるとは言っていないし、何より今は朝だ。朝からいかがわしいことをするなんて不健全にも程がある」 「細かいことはいいんだよ。僕は今すぐアナニーがしたい」 「1人でしてろ」 「もお!さっきも言っただろ?1人じゃ怖いからアウミールの所に来たんじゃないか」 マテウスが呆れたような顔をした。何故そんな『分かってないなぁ』みたいな顔をされなければならないのか。なんとも釈然としない。 憮然とした顔をしているアウミールの頬を、マテウスが指を伸ばして、つんつんとつついてきた。 「一緒に楽しいこと、しーよーおー」 「子供か」 「ふふっ。男はいくつになっても心は少年のままなのさ」 「俺達、今年で三十路だぞ」 「三十路突入記念にアナニー初体験ってのも乙だよね」 「どこがだ。三十路になってまで新たな世界を開きたくない」 「保守的だなぁ。前立腺、めちゃくちゃ気持ちいいらしいよ?どうせ一緒に気持ちいいことする相手もいないんだろう?新しいものにどんどん挑戦していかないと、早く老けちゃうよ?」 「ほっとけ」 「それじゃあ、楽しいことをして遊ぼうじゃないか!ふふっ。平気そうな顔をしてるけどさぁ。本当は今すぐちんちんを弄りたくて堪らないんじゃない?」 「今すぐお前の鼻をへし折りたくて堪らない」 「僕の顔面は国宝級だよ?そんなことをしたら全人類を敵に回すからね」 「どんだけ自意識過剰なんだよ」 「だって僕美しいもん」 「殴りてぇ」 「どうでもいいからアナニーしよ。必要なものは全部持参してきたから。初心者向けの教本にー、ローションにー、大きさが違うバイブとディルドを数本とー、ベッドが汚れないように大判のタオルも3枚」 「無駄に用意周到かよ」 「ふふっ。今話題のエロ小説も持ってきた」 「馬鹿がいる……」 マテウスが自分の鞄からいかがわしいものを大量に取り出して、テーブルの上に並べていく。多少噴き出したが、媚薬が入っている珈琲を飲んでしまった。アウミールはじわじわと身体が熱くなり、股間に血液が溜まっていくのを感じていた。マテウスの言うとおり、実は今すぐペニスを弄りたくて堪らない。マテウスの思う通りになるのは癪である。 魔術師であるアウミールとマテウスの実力は同じくらいだ。魔術を使って力づくでマテウスを追い出すとなると、アウミールの家がめちゃくちゃになる可能性しかない。 マテウスが両手でいかがわしいものを抱え、さっさとアウミールの寝室へと向かっていく。 アウミールは大きな溜め息を吐き、のろのろと椅子から立ち上がった。自分の股間を見下ろせば、思いっきりズボンの前がテントを張っている。気の所為でなければ、何やら尻の奥がむずむずと疼く。マテウスがどんな媚薬を使いやがったのかは知らないが、アナルが勝手にきゅんきゅんと疼く感じがして、今すぐに疼きを静めたくて堪らない。 終わったらマテウスの無駄に美しい顔面を全力で殴る。アウミールはそう決意して、寝室へと向かった。 ------ ズボンとパンツを脱ぎ、ベッドの上で2人で初心者向けの教本を読んだ。アウミールもマテウスも2人揃ってペニスが勃起している。アウミールに媚薬を盛るだけでなく、マテウスは自分も媚薬を飲んだらしい。馬鹿である。 教本を読み終わって、アナニーのやり方がなんとなく分かると、早くも興奮して白い頬を赤らめているマテウスが、ローションのボトルを手にとった。 「アウミール。僕が先にやってみるから、ちゃんとできてるか見ててよ」 「マジか」 「ははっ。初めて飲んだけど、コロンシオ印の媚薬は効くねぇ」 コロンシオは有名な薬師だ。アウミールも仕事の関係で一応顔見知りである。コロンシオは一見性的なことには関心ございませんみたいな堅物に見えるが、実際は媚薬を作ったり、大人の玩具を監修したりと、エロい世界で活躍している阿呆な変わり者である。 薬師としての腕は国でもトップクラスだ。特に媚薬は得意分野と言ってもいい。コロンシオの媚薬ならば確かに効果は高いし、依存性や中毒性もないだろう。 そこには安心できるが、この状況は面白くない。何が悲しくて男のアナニーを見なければならないのか。一生排泄器官の筈だったアナルが先程よりも強く疼く。今すぐに指でも突っ込みたい。アウミールは低く唸った。 マテウスがアウミールに背を向け、白い尻を突きだすように四つん這いになった後上体を伏せた。自分で薄い肉づきの尻肉を両手で掴み、ぐいーっと広げる。嫌でもマテウスのアナルが丸見えになる。マテウスのアナルは確かに毛が生えていなかった。色も割とキレイなピンク色である。昔抱いたことがある遊び慣れた女の色素沈着したアナルよりも、ずっとキレイだ。マテウスのアナルは、アウミールと同じく疼いているのか、ひくひくといやらしく収縮している。会陰もキレイな色をしている。陰囊はパンパンに膨れていて、その前にあるペニスも真っ赤に充血して勃起している。男の性器をがっつり見てしまった訳なのだが、意外と萎えない。むしろ、ちょっといやらしいと思ってしまった。媚薬の効果怖い。 マテウスが尻肉から片手を離し、自分の腰を白い手で撫で、アナルも指先でも撫でた。浄化魔術をかけたのだろう。顔だけで振り返りながら、マテウスが器用に自分のアナルにローションをボトルから垂らした。マテウスのやや濃いめのピンク色のアナルがローションで濡れ、粘度の高い液体が会陰や陰囊へと垂れていく。妙にいやらしい。アウミールは無意識のうちに自分の勃起したペニスを片手で掴んでいた。 マテウスがふふっと楽しそうに笑った。 「ちんちんはまだ弄っちゃダメだよ。あ、なんなら同時にやろうか。ちょっと待って。体勢変えるから」 マテウスが尻だけを突き上げた状態から起き上がり、アウミールと向かい合うように座り、膝を立てて両足を大きく広げた。マテウスからローションのボトルを手渡される。アウミールは素直に受け取った。むらむらしてアナルが疼いて仕方がない。こんな感覚は初めてである。 アウミールも胡座をかいていた足を解き、膝を立てて両足を広げた。自分の腰に片手を当て、直腸に浄化魔術をかける。うずうずひくひくしているアナルにも指先で触れ、浄化魔術をかけた。風呂で身体を洗う時と、排便の後にトイレットペーパーで拭く以外じゃ触れたことがない場所である。指先でアナルに触れると、アナルの周囲に生えている毛の感触がした。 マテウスが少し腰を浮かせて、はぁはぁと荒い息を吐きながら、股間に伸ばした手を動かし始めた。早速アナルに指を挿れているらしい。 マテウスが色白の頬を林檎のように赤く染め、うっとりとした顔で微笑んだ。 「コロンシオ印の媚薬マジでヤバい。指1本で既に気持ちいい」 「マジか」 「アナル専用媚薬なんだって」 「なんつーアホなもん作ってんだよ。あの人」 「指入れてみなよ。ヤバいから」 「お、おう」 アウミールは自分の掌にローションをたっぷりと垂らし、ぬちゅぬちゅと指先にローションを絡めてから、恐る恐る自分のアナルに指先を触れさせた。固く閉ざされているアナルをやんわり解すようにローションを塗りつけ、ローションのぬるぬるな滑りを借りて、ゆっくりと指を1本入れていく。キツい括約筋を通り過ぎれば、指が熱くて柔らかい内壁に包まれる。内壁を指の腹で優しく擦れば、ぞわぞわぞわっとした快感が背を走り抜けた。アウミールは思わず低く唸った。何これマジでヤバい。マテウスが目の前にいることも忘れて、ぬこぬこと指を抜き差ししてしまう。はぁはぁと荒い息を吐きながら、教本に載っていた自分の前立腺を探していく。 急にマテウスが大きな声を上げた。アウミールが少し驚いて、正面にいるアウミールに視線を向けると、マテウスが片手をベッドについて、さっきよりも腰を上げ、だらしのない顔で笑みを浮かべていた。 「あっは!前立腺みっけた!ヤバいっ!ヤバいっ!いいっ!すげぇ!あぅっ!!あぁぁっ!」 マテウスが美しい顔を快感に歪め、腰や足を震わせながら、自分でアナルを指で弄りまくっている。見ていると、なにやら少々背徳感のようなものを感じる。倒錯的ないやらしさ満点である。マテウスを性的な目で見たことなど1度もない。しかし、今はいやらしいマテウスの姿から目が離せない。マテウスは腰をくねらせ、勃起したペニスを揺らし、夢中でアナルを弄っている。アウミールはマテウスをじっと見つめながら、アナルに入れた指を更に激しく動かし始めた。指先が小さな痼のようなものに触れた瞬間、経験したことがない鋭い感覚が脳天にまで突き抜け、アウミールは思わず声を上げた。射精したくて堪らないペニスが勝手にピクリと揺れ、陰囊が上がる感じがする。ここが前立腺か。確かにヤバい。そこを優しく擦ると、腰が勝手にくねり、内腿がビクビクと震える。堪らず喘いでしまう。こんな強烈な快感知らない。 マテウスと視線が絡んだ。澄んだ青空のような瞳が快感で潤んでいる。にぃっと笑ったマテウスにつられて、アウミールも口角を上げた。マテウスがアホなら、アウミールは馬鹿だ。初めての感覚が楽しくて気持ちよくて堪らない。 アウミールはぐちゃぐちゃに濡れている指を1度引き抜き、今度は2本の指を揃えて自分のアナルにゆっくりと入れた。 ------ 「あっ!あぁっ!ははっ!いいっ!」 「はっ、あっ!んんっ!!んはっ!マテウス、もっと、腰、ふれ」 「んっ!んっ!んっ!アウミールもっ!あぁっ!ヤバいっ!たまんないっ!」 現在、双頭ディルドというものでアウミールとマテウスは繋がっている。初めてのアナルの快感の虜になってしまった2人は、小さなバイブから始め、中くらいの太さのディルドをお互いに見せつけ合いながらアナルに挿入して楽しみ、今は太いカリが両端についているような形状の長くて1番太い双頭ディルドを一緒に使っている。お互いに腰をくねらせ、気持ちがいい所に当たるように動いたり、わざとキツく双頭ディルドをアナルで締めつけ、腰を振って相手の奥深くを突くように動いたりしている。 熱くて堪らず、着ていたシャツも脱いで、2人揃って全裸になっている。涎を垂らして楽しそうに喘いでいるマテウスの乳首は男のものとは思えない程ぷっくりしている。今も片手で自分の乳首を弄っているので、多分日常的に自分の乳首を弄っているのだろう。 アウミールは素直に疑問を口に出した。 「あ、はっ、乳首も、いいのか?」 「んあっ、あぁっ、ヤバいぞっ」 「んーーー。……んっ」 「ふはっ!やーらしいっ」 アウミールは片手をベッドについて身体を支えながら、ローションで濡れている指先で、自分の存在感が薄い胸毛に埋もれた乳首を摘んでみた。女にするようにくにくにと優しく弄ると、確かにちょっと気持ちがいい。アナルも同時にきゅんきゅんして気持ちがいい。 マテウスが唐突に腰の動きを止めた。もう少しでまたイケそうだったのに。アウミールもマテウスもアナルの刺激だけで既に1度射精している。汗に濡れたアウミールの下腹部の毛には白い精液がこびりついたままだ。 「なぁ、アウミール」 「なんだ」 「玩具でこれだけ気持ちいいなら、本物のちんちんはどれだけ気持ちいいんだろうな?」 「…………」 アウミールはごくっと唾を飲み込んだ。超えてはいけない一線だということは分かっている。しかし、快感で侵された脳みそと身体は、更なる快感を求めている。マテウスが繋がっている双頭ディルドの真ん中を持ち、ゆっくりと自分のアナルから引き抜いた。アウミールに背を向け、上体を下げ、尻を突き出し、両手で肉づきが薄い尻肉を広げる。ぽっかりと口を開け、ひくひくと物欲しげに収縮している濡れたアナルが丸見えになる。マテウスが顔だけで振り返り、酔っているかのような少し甘えた声で、アウミールにおねだりをしてきた。 「ちんちん、いれて」 背筋がぞわっとする程いやらしい。アウミールは躊躇うことなく双頭ディルドをアナルから引き抜き、ガチガチに勃起して反り返っている自分のペニスにローションを垂らした。先走りで濡れまくっているペニスの先っぽをマテウスのアナルに押しつけ、ほっそりとした腰を掴んで、ゆっくりとペニスを熱いアナルの中へと押し込んでいく。キツい括約筋にペニスを締めつけられ、ぬるぬるの熱くて柔らかい内壁がペニスに絡みついてくる。今までに抱いた女なんか目じゃないくらい気持ちがいい。ビクッビクッとマテウスの身体が震える。汗に濡れている浮き出た肩甲骨が妙に色っぽい。アウミールは下腹部を強くマテウスの尻に押しつけ、マテウスの背に覆いかぶさり、マテウスの肩甲骨に舌を這わせた。 「あっ!ひぃんっ!」 ぐっぐっと小刻みに腰を動かしながら肩甲骨を舐め回すと、マテウスが腰を小さく震わせて喘いだ。きゅっとキツくペニスをアナルで締めつけられる。アウミールは伏せていた身体を起こし、両手でマテウスの腰を掴んで、本格的に腰を動かし始めた。自分の前立腺を弄りまくったお陰で、なんとなくマテウスの前立腺の位置も分かる。前立腺を擦るよう意識しながら、ペニスをギリギリまで引き抜き、強く奥へと押し込む。繋がっているところを見下ろせば、マテウスのアナルの皺は完全に伸びきって、赤黒くて太いアウミールのペニスを上手に飲み込んでいる。白く泡立ったローションがマテウスのアナルにもアウミールのペニスにもついている。まるで中出しした後のような光景に酷く興奮する。 アウミールは無我夢中で腰を激しく振った。パンパンパンパンパンッとマテウスの尻とアウミールの下腹部がぶつかる音が響く。下腹部を強く打ちつけていると、どんどんマテウスの白い尻が赤く染まっていく。マテウスの喘ぎ声がどんどん切羽詰まったものになっていく。 「あっ!あ!あ!あっ!アウミールっ!」 「はっ、はっ、はっ、はっ……」 「ちんちんっ!いいっ!イクッ!ヤバいっ!イクぅぅぅっ!」 「あぁっ!締め過ぎだっ」 「だめだめだめだめっ!……っあぁぁぁぁっ!!」 「あ、ぐうっ……」 マテウスの身体が大きく震え、痛い程キツくアナルでペニスを締めつけられた。アウミールも我慢なんてできずに、一際強くペニスをマテウスの奥へと突きこんで、そのままマテウスの中に思っきり精液を吐き出した。ゆるゆると腰を振って精液を全部出しきり、萎えたペニスをゆっくりとマテウスのアナルから引き抜く。自慢じゃないが、アウミールのペニスは太くて長い。ペニスを抜いたマテウスのアナルは、だいぶ赤くなっていて、完全に閉じられておらず、ひくひくと収縮している。こぽっと白い精液がアナルから溢れて会陰や陰囊へと垂れていく。赤くなってしまったマテウスの尻をやんわりと撫でれば、マテウスが腰をくねらせ、気持ちよさそうな息を吐いた。 マテウスがごろんとベッドに仰向けに寝転がった。大きく荒い呼吸をしながら、だらしなく全身を弛緩させている。天井を見上げながら、マテウスが口を開いた。 「生のちんちん、マジでヤバい」 「そんなにか」 「うん。もうね、熱いのが堪んない。粘膜同士が触れ合ってるってのも気持ち良すぎてヤバい」 「俺も気持ちよかった」 「当たり前じゃない。僕のアナルだもん」 「なんの自信だ」 「アウミールも生ちんちん体験してみる?マジでヤバいよ?玩具なんか目じゃないよ?」 「……やる」 実を言えば、未だにアナルがきゅんきゅんと疼いている。アウミールはマテウスの言葉に割と素直に頷いた。マテウス曰くヤバい快感に、期待で胸が高鳴る。 アウミールは起き上がったマテウスに言われるがまま、仰向けに寝転がって膝裏を持ち、両足を広げて腰を浮かせた。赤ん坊がおしめを替えてもらう体勢に近い。 マテウスがまだ萎えているアウミールのペニスをつんつんと指先でつついた。ずっしりとした陰囊を優しく摑まれ、ふにふにと軽く揉まれる。マテウスの指がアウミールの濡れたアナルに触れ、戯れるようにアナル周りの毛をみょんみょんと軽く引っ張った。 マテウスが面白そうに笑った。 「ほんとにケツ毛生えてる」 「煩い」 「指はいりまーす」 「う、あ……」 マテウスの細い指が入ってきた。いきなり3本同時に。優しく内壁を擦られながら、ぬこぬこと指を抜き差しされる。自分の指とは違う感覚が気持ちよくて興奮する。 小さく低く喘ぐアウミールを見下ろしながら、マテウスがにやにやといやらしく笑った。 「アウミールさーん。アナルとろとろじゃないですかー。やーらしーい」 「う、うるさい」 「はっはっは!前立腺を探せ!前立腺探索隊出動!」 「マジで煩いこのアホ……って、あぁっ!?」 「お、みっけ。ここでしょ?ここでしょ?うっはぁ。めちゃくちゃ締まるー」 「ひんっ!や、あぁっ!う、んっ!ん!んっ!!」 「アウミールさーん。ちょー気持ちよさそうですねー。ははっ。ちんちん挿れていい?もう勃っちゃった。回復も早いなんて僕すごい」 「あぅ!んうっ!い、いれるなら、さっさと、いれろっ!」 「はーい!ちんちんはいりまーす!」 「アホか……あ、あ、あぁ……」 ずこずこ抜き差ししながら前立腺を擦っていたマテウスの指がアナルから抜けた。熱くて固いぬるついたものがアナルに触れたかと思うと、ゆっくりと狭いアナルを抉じ開けるようにしてマテウスのペニスがアウミールのアナルの中に入ってきた。何これヤバい。熱い粘膜同士が擦れ合い、太いカリが前立腺をゴリッと強く刺激しながら、奥へ奥へと進んでくる。マテウスが言っていた通り、玩具なんか目じゃないくらい気持ちがいい。 尻にマテウスの陰毛が当たる感触がしたかと思えば、マテウスがアウミールの身体に覆いかぶさってきた。はぁはぁと荒い息を吐き、だらしなく涎を垂らしているアウミールの唇をマテウスがベロリと舐めた。 間近にある青い瞳が、熱を孕んで、真っ直ぐにアウミールの瞳を見つめている。何故だが背筋がぞわっとして、思わずアナルをきゅっと締めてしまった。喰われそう。本能的に逃げたくなる程の熱量をマテウスの瞳から感じる。 にぃっとマテウスが笑って、アウミールの顔の横に両手をついて、腰を動かし始めた。狭いアウミールのアナルの中をみっちり満たしているマテウスのペニスが、内壁をゴリゴリと太いカリで擦り、前立腺をぐりぐりと強く刺激し、まるで内臓を揺らすかのように奥を突き上げてくる。強烈過ぎる快感が身体の中で出口を探して暴れまわる。アウミールは悲鳴じみた喘ぎ声を上げた。気持ち良すぎてダメだ。馬鹿になる。いや、もうなってる。アナルから蕩けて、このままマテウスと1つになってしまいそうだ。お互いの境界線が分からなくなる。 喘ぐアウミールの唇をマテウスが自分の唇で塞いだ。何度も強く唇を吸われ、口内に舌を突っ込まれてめちゃくちゃに舐め回される。舌同士を絡ませて、じゅるじゅるとアウミールの唾液を啜られる。 アウミールは訳がわからなくなる程の快感に涙を溢した。アナルを激しく責められながら、マテウスの薄い腹で勃起したペニスが擦られ、今にも射精してしまいそうだ。 アウミールは涙で濡れた情けない声を上げた。 「いっ!いっ!イクッ!イクッ!あぁぁぁぁっ!」 「イケッ!イケッ!僕の!ちんちんで!イッちゃえっ!」 「ひ!あ、あ!あ!あぁぁぁっ!!」 「んあっ!くうっ、絞りとられるっ」 アウミールはガクガク身体を震わせ、仰け反るように後頭部を強くベッドのシーツに押しつけて射精した。アナルが勝手にキツくマテウスのペニスを締めつける。マテウスも低く呻いて、ぐっぐっと強く下腹部を押しつけてきた。アナルの中でマテウスのペニスが微かに震えているのが、なんとなく分かる。中で射精された。なんだか妙にゾクゾクする。間近にあるマテウスの顔が快感で歪んでいるのもいい。アウミールは自分の膝裏から両手を離し、マテウスのほっそりとした首に両手を絡めて引き寄せ、自分からマテウスの唇に軽いキスをした。 ------ だらしなく全裸のままベッドに寝転がり、窓の外を見てみれば、もう空が茜色に染まっている。何時間ヤッてたんだよ……と、アウミールは自分に呆れてしまった。 すぐ隣ではマテウスが穏やかな寝息を立てている。アウミールも眠くて堪らない。というか、多分少しだけ寝落ちていた。 アウミールは大きな欠伸をしながら、身体をのろのろと起こし、ぐちゃぐちゃのベッドの上で胡座をかいた。ローションやら体液やらでシーツは濡れているし、卑猥なものが無造作に転がっている。掛け布団は床に落ちている。 腰もアナルも地味に痛い。そして、かなり空腹である。アウミールの腹が、くぅぅっと情けない音を出した。アウミールはマテウスのぷっくりとして乳首を摘み、ギリギリと強く引っ張った。ビクッとマテウスの身体が震える。 「いったぁぁ!?いたいいたいいたいいたいっ!!ちょっ、やめて!何すんのさぁ!!」 マテウスが目覚めたので、アウミールはマテウスの乳首から指を離した。余程痛かったのか、自分の乳首を守るように両手で押さえているマテウスは涙目になっている。 「もう!僕の可愛い乳首になんてことをするんだ!乳首がとれちゃうかと思っただろ!」 「腹減った」 「スルーか。僕は腰とお尻が痛くて動きたくない」 「奇遇だな。俺もだ」 のろのろとマテウスが起き上がり、アウミールと向き合うようにして胡座をかいた。美形が台無しになる程大きな欠伸をしてから、マテウスが口を開いた。 「アウミール」 「なんだ」 「とりあえず責任とって恋人になってね」 「……はい?」 「僕の処女を美味しくいただいたんだから当然でしょ?」 「いやいやいやいや。入れろって言ったのお前だろ!?」 「あ、嫌って言っても今から恋人だから。返品不可だから。浮気したら僕にしか取れない貞操帯を一生つけるから」 「はぁぁぁ!?」 「そういうことでよろしく。ダーリン」 「マジかよ」 「あ、僕のことは今後『ハニー』って呼んでよね」 「アホ丸出しじゃねぇか」 「ふふっ。可愛いでしょ?」 マテウスが頬を引き攣らせるアウミールに抱きついて、ちゅっとやけに可愛らしい音を立てて、アウミールの唇にキスをした。鼻先を擦り合わせ、ふふっと笑うマテウスは見た目だけは天使のようである。アホな天使だ。 アウミールは大きく溜め息を吐いた。マテウスから逃げられる自信はない。大人しく流されるのも癪に触るが、別にマテウスのことが嫌いな訳ではいし、多分そのうちアウミールに飽きるだろう。 色々考えるのも面倒になったアウミールは、マテウスをくっつけたまま、再びベッドに寝転がった。 無駄に行動力のあるマテウスが動き回って、2人が国内初の同性夫婦になるのは数年後の話である。 (おしまい)

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