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【最終話】LESSON26 ※
side:涼一
俺は色々なプレイをしながら頭の中でデータを取っている。
柚希がどのプレイでどう気持ち良く感じたか。
これから先、柚希を何十年…いや、また生まれ変わっても一緒になれると信じているから、何百年だろうと、柚希をずっと幸せに、気持ち良くし続けて行きたい。
その為に今こうしてデータを取っている。
当然普通のSEXでも充分互いに満足出来ている…筈だ。
今日は平日だったので普通のSEXで、今終えて横で柚希は安らかに眠っている。
満足してくれていると思っている。
自分でも情けないとわかっている。
どうしても柚希の事になると、自信が揺らいでしまう。
だって、こんなに可愛い子が俺を好きになってくれるなんて!
未だにこれは夢だった、とかならないか心配になる時がある。
……いい加減寝た方が良さそうだ。
柚希の寝顔を一時間程眺めてから、眠りに就いた。
卒業式。
中学生の時はただ高校に上がるだけの作業だったのに、この日を迎えたくなかった。
「柚希と別の学校になるなんて…。留年するべきだったか。」
「それって、また来年同じ事になるよね?」
「くっ、歳の差が憎い。」
「でも、色々先に涼一さんが経験して僕に教えてくれるのって凄く助かるよ。」
「柚希の助けに、俺はなっているか?」
「当然だよ。いつも助けてもらってばかりで…。」
「俺の方が柚希には救われっ放しだぞ?」
「そう出来てるなら嬉しいな。」
柚希がはにかむ。
今ここが外じゃ無かったら、秒で柚希を全裸にしていたに違いない。
そろそろ人が集まって来たようだ。
目的はあれだろう…。
「あ、えーと…涼一さん、第二ボタンを下さい。」
前もって丁寧に外しておいたボタンを柚希に渡す。
そして俺はブレザーを脱ぎ、柚希の肩に掛けた。
すぐに公衆の面前で、柚希に口付ける。
ここまでは昨日打ち合わせておいた。
俺もだが、絶対に柚希にボタンを渡そうと狙って来る奴が居るだろうと。
柚希は転校してしまうから尚更自分をアピールしに来るに違いない。
俺の物アピールするために、こうしてそういう奴等が集まった時点で作戦を実行したのだった。
長くキスしてる俺らには近寄ろうという強者は流石に居なかった。
キスに集中し過ぎたらしく、柚希が腰に来てしまったようで凭れ掛かって来たので、柚希をお姫様抱っこして堂々と衆人の前を通って、難なく寮に戻れた。
一瞬、囲まれているリシェールを見たが、何か厳つい奴ばかりだった。
あれか、リシェールは裏番だったな。
寮の部屋に戻る。
柚希達の引っ越し完了までは、学校から近い俺の家で二人は少しの間生活する。
同棲のようで少し気分が高まる。
オマケも居るがまあ気にしない。
「明日から俺の家でいいか?」
「うん、近いしね。ほんとに今日でこの部屋最後なんだと思うと感慨深いなって。」
「俺達二人で暮らすようになったのが此処に来てからだしな。」
「そ、そうだね…。」
柚希が赤くなる、可愛い。
「僕が来るまでって一人だったの?」
「ああ、柚希に逢う前は俺は人嫌いだったから。」
「…そっか。少しでも僕で治る手伝いになれたなら良かったかな。」
何となく柚希がもじもじしている。
「柚希、何か言いたい事でもあるのか?」
気になって頬を撫でながら訊ねてしまう。
「あの…涼一さん、卒業おめでとう。僕にして欲しい事あったら、お祝いに…何でもしてあげたいんだけど。」
思い切ったという感じで言って、頬を染めて俺の目を覗き込んで来る柚希。
言ってる事もその様子も可愛くて。
「柚希LOVE!」
柚希をベッドに押し倒す。
「涼一さん…。」
柚希は赤い顔で「好きにして」と言わんばかりに全身の力を抜いて俺に身を委ねる。
「有難う柚希。いつも俺に合わせてくれる柚希は本当に俺に取って一番の宝だ。」
柚希の横の毛ごと頬を撫でながら、感謝の気持ちを伝える。
「僕の方こそ、涼一さんみたいなかっこいい人が僕なんかの事を好きって言ってくれるなんて、未だに信じられない時があるんだから…。」
「えっ?」
「ん?」
互いに見つめ合う。
何か変だぞ?
「あー…柚希に惚れたのは俺の方だぞ?」
「えっ、僕からじゃなかった?」
どこでそうなった?と少々考えてしまう。
「だって涼一さんはイケメンだし、お金もあって仕事も出来て、運動も勉強も凄いし、モテモテでしょ。優しくて強くて…そんなカッコいい涼一さんに惚れない方が難しいなって、僕は思うんだけど。」
殺し文句来た!
だが……。
「そうか、柚希は自己評価が低い子だったな。」
「僕はこれと言って取り柄も無いし、運動も駄目で…むしろ涼一さんみたいな凄い人が僕なんか好きになってくれたのは、ひょっとしたら何かの間違いなんじゃないかって……。」
俺は聞いてておかしくなって笑い出してしまう。
「柚希のその自己評価の低さは今後俺がじっくり愛の力で治して行くとして。柚希、俺達は互いに同じ事を心配していたらしい。もっと早く話すべきだった。…どんなに凄いSEXをして身体が満たされても、ちゃんと心が通じ合っていないと駄目だったな。」
「……言われたらそうだった。身体は確かに涼一さんがいつも満たしてくれてたけど、外で涼一さんが他の人に見られてたりすると、少し不安になっ…。」
「柚希!そんな事を思ってくれてたのか!?」
柚希の嫉妬…余りに嬉しくて食い気味になってしまう。
「それはお互い様だぞ。柚希を見ている奴だって結構居る。俺の場合は見せびらかして悦んでるんだが。」
「そうなんだ…。」
自己評価の低い柚希は多分信じてない。
「ぶっちゃけるが俺は正直柚希の綺麗な顔が好きだ。身体も好みだ。性格も大好きだ。運動出来ないところはむしろ可愛い!柚希以外なんて考えられない。大らかで、優しくて可愛い柚希の全てに惚れた。前世から…俺に微笑みかけてくれるたびに、俺は心を奪われていた。一目惚れだった。だから俺の方が先なんだ。」
「ふ…ゎ…ぁ…。」
一気に愛の言葉を並べたら柚希がヘロヘロになってしまった。
だがまだ終わらない。
「今は、俺を好きでいてくれる柚希ごと柚希が好きだ。愛してる。この気持ちは間違いなんかじゃない。」
「ふ…っく…有難う。僕も、間違いなく…涼一さんを愛してる。」
「泣かないでくれ……それが一番キツイ。」
柚希の涙を舐め取りながら背中を撫でる。
「僕は…前世から涼一さんに、憧れてたから…っ。告白してもらった時夢みたいだって思って…。」
「その前に俺の方が一目惚れだったって事だ。勿論その後はちゃんと柚希を知って、表面だけじゃなく全てに惚れたんだ。そうやって俺が好きで泣く柚希は可愛くて堪らない。」
「うん、凄く嬉しい。」
涙を吸い取っていると、少しずつ泣き止んで、笑顔を見せてくれた。
「すまなかった。俺がSEXに気を取られて、ちゃんと話していなかったせいだな。」
「ううん、エッチも好きだ…よ?」
途中で恥ずかしそうになる柚希。
そんなのを見ているとまた股間が昂り始めてしまう。
でも、今は柚希が落ち着くのが先だ。
「涼一さん…辛いでしょ?もう、平気だから…。」
股間の硬さで気付かれてしまったようだ。
「いや、柚希がちゃんと落ち着くまではいい。」
微笑を柚希に向けると、柚希が俺の下から這い出る。
「涼一さん、仰向けになって。」
言いながら柚希が服を脱ぐ。
柚希の脱衣シーン…俺がいつも脱がしてしまうので余り見る機会が無い。
顔を赤く染めながらも、ゆっくり脱ぐ様がエロくてナイス視界。
言われた通り仰向けになってうっとりと柚希を見ていると、柚希と目が合う。
すぐに柚希は耳まで赤くする。
全裸になった柚希は俺の上に乗ると俺の服を脱がす。
相変わらず手付きがたどたどしくて、脱衣させてもらうだけでも萌えてしまう。
次に柚希が何をしてくれるか期待しながら眺めていると、柚希は俺の上に乗り、自分の後孔を指で拓くようにして指を挿れて弄り始めた。
凄まじくエロ過ぎて股間が最大に。
「ん…涼一さん……。」
潤滑剤代わりにと俺の先走りを指に取って再び後孔を弄る。
柚希がサービスしてくれているのだから最後まで見届けたい、だがしかし視界のエロさに我慢が限界だ!
「柚希!」
柚希の腰を引き寄せて挿れようとすると柚希が腰を引く。
これはサービスじゃなくて焦らしだ。
「僕が自分で…。」
柚希には全く焦らすつもりが無いのがわかる。
柚希がくぱぁして自分で挿れようとしている。
もう生殺しだ。
柚希を泣かせた罰なのかとすら思ってしまう。
「んあっ!」
柚希が俺のブツを掴んでゆっくり飲み込んでいく様は、撮影して繰り返し何度も見たい!
「ストップ柚希!頼む、撮らせてくれ!」
「えっ…あ、う、うん…。」
いつもなら拒否か恥ずかしがるところを、顔は赤いがOKしてくれた。
何でもするって言ったからだろうな。
俺が目の前のエロスを撮影すると、柚希が凄く恥ずかしそうな表情で身を沈めていく。
表情のお陰で卑猥さが増した。
そろそろ本格的に身体も心も滾り切った。
柚希を引っ繰り返して、途中までだった繋がりを一気に進める。
「あ、あぁんっ!」
後ろを弄ったせいか、柚希も勃っている。
目が合うと柚希がニコッと笑う。
吸い寄せられるようにキスをすると、柚希が目を閉じる。
すぐに俺は柚希を激しく突き上げる。
「あっ、ああんっ、涼一さんっ!」
俺はスマホを巧く映る位置に置いてから、柚希の最奥を突き擦る。
「ああっ!まだ…撮影してる…っの?」
「綺麗な柚希の、エッチなところを、たまには残しておきたい。」
柚希を突き上げながら答える。
「はずかし……っあ!もう……イクっ!」
「俺も出すぞ、柚希…永遠に、柚希だけを、愛してるっ…!」
「ああっ、ぼくもぉ!りょういちさんしか、見えな……ああっ、あああ―――!!」
「くっ…柚希っ!!」
柚希の襞が激しく収縮して俺を締め付ける。
その気持ち良さに委ねるまま、柚希の中に精を放った。
「…柚希の過去も未来も愛せるのは俺だけだろう?」
「うん。」
また泣いてしまいそうな柚希をしっかりと抱き締めて、深く口付けた。
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side:リシェール
わかっていた。
二人はどんな事があっても離れはしない。
二人の部屋の扉に凭れ掛かって座り込む。
そもそも柚希を好きになったのはツインソウルだからでは無い。
救いの手を差し伸べてくれた柚希。
柚希の記憶を知って人となりを知った。
再会して接する度に好きになっていく。
「でもきっと、今の柚希があるのは……涼一の存在あってなのかも知れない。」
諦める事は出来ないが、少しずつ折り合いを付けなくては…。
立ち上がると自分の部屋に荷物の整理に向かった。
end
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