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第1話

クーラーの効いた部屋で俺は今どうしてこんなに汗をかいているんだろう。 夏の暑い時に学園祭がある俺達の学校はあと1週間で待ちに待った学園祭を迎えようとしている。 その3日後には夏休みが待っている。 そんな日に俺は親友に告白された。 俺の前で真っ赤な顔してぷるぷる震えるくらい硬く拳を握り閉めて俯くて目をきつく閉じているこいつは俺の幼馴染の宮藤 凪。 凪とは幼稚園の頃からの付き合いだ。 言い遅れたけど俺は、浅野 希夜、性別は男。勿論凪も男だ。 今まで普通に女と付き合って来たし、男を好きだったことは一度もない。 なのに、目の前の凪を可愛いと思ってる俺がいる。 「あ、あの…ごめん…いきなりこんなこと言って。気持ち悪いって思われるのは分かってるんだけど…どうしても伝えたくて…。もう1回言うね…、俺、ずっと前からきいの事が好きでした…っ!」 あーあー、そんなに手も目もきつく握って閉じたら痛いでしょ… きっと無意識だったんだと思う。 俺の手が凪のきつく握られた手に触れた。 肩をビクッと揺らして俺を勢いよく見る凪。 「えーっと…俺さ、凪が好きかどうかまだ分かんないよ?それでもいいかな…」 「え…?それって…」 「今日から宜しくね」 もう1度言うけど俺は今までの人生女以外と付き合った事がない。 ましてや男を好きになった事もない。まあ、そういう世界があるって言うのは知ってたけど… でも、凪の手に触れて思ったんだ、俺はきっとこいつを好きになるって。 夏休み目前の暑い夏の日。 クーラーの効いた部屋から俺達の物語は始まる。

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