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第1話

俺は並柳 時雨。 両親が事故でなくなってから俺の身内は兄だけになってしまった。 両親が死んだのが俺が12の時だから 兄ちゃんは18の時だな... 兄の名前は並柳 晴時(なみやはるとき) 俺はとりあえず両親が死んだのを理解して泣きじゃくっていた。 でも泣いても涙は止まらず兄だけが... 晴時だけがそばにいてくれた。 両親が死んでから兄に 「兄ちゃんって呼ぶのはやめて」 と言われたので晴時と呼ぶと満足そうに笑っていたのを覚えてる。 それから俺はしばらく両親がいない寂しさで 泣いては吐き、泣いては吐きの繰り返しをするようになった。 特に体が弱いわけではなかったが精神面的に 疲れていたのだった。 そんなとき、晴時が毎回慰めてくれて嬉しかった。 もっと泣けば...もっと吐けば晴時は俺を構ってくれるかもなんて思ってそんなことばかりしていた。 晴時に迷惑をかけていたのに... 慰め方は日によって違うかった。

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