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例えば及ばぬ恋として【初夜編】10

それから1時間くらい経った頃…… イきすぎてもう出るものがなくなりかけたあきの中に……まだ俺の性器が収まっていた。 「………ンッ、も、やらっ…!こん、なっ……の、聞いてないっ…!も、出ないってば…!アッ…、ひゃっ…!」 「はっ、…だから俺、まだイってないって…!」 「もう、イッてよぉ、…!アッ、…ンンッ、」 「だって、イっちゃうの…もったいなくね?」 「だからって、ンッ…長すぎっ…!爽のちんちん、ずっと硬いし…!も、やらぁ…!」 あきには言ってなかったけど、俺、実は自他ともに認める遅漏。まぁ、今日に関しては相当我慢してるけど。 この"イくのを我慢する"って感覚、もしかしたら人生で初めてかも。 それが13年片想いした初恋の相手なんて……こんなの運命を感じない方がおかしい。 だから尚更、もったいなくてイきたくない。 あきをベッドにうつ伏せにさせて腰だけ高く持ち上げ、何度も突く。バックからの挿入はあきも相当気持ちよかったらしい。シーツはあきが散々出した精液と、ベタベタのローションで水溜りどころの騒ぎじゃなくなっている。 「アッアッ、やらぁあ…!きもちっ…、もぉやめてっ…!あっ!あっ!」 「あー……、マジ最高っ……あき、お前締まり良すぎっ…!」 「ひゃ、アッアッ!らめ、イくっ!やだぁっ…!」 「ん…、はっ…また、イくの?出そう?」 「ンーッ!出ないっ!あっあっあっ…!出ないのにっ…!アッ!」 これは……空イキしそうってことか…? 小さなお尻を揉みながら、ガンガンにピストンを繰り返す。パンパンに勃起したちんこがあきのピンクの穴を出たり入ったりする様子は正直めちゃくちゃいやらしい。身長差のせいもあるんだろうけど、どう考えたってあきの小さな穴に俺の性器のサイズは合っていない。にも関わらず、もはやなんの抵抗もなく俺を受け入れているのだから…こんなの"エロい"以外の感想が見つからない。 俺の長年の妄想なんて、何の意味も無かったな。セックス中のあきがこんなにいやらしいなんて……思春期の自分に見せてやりたい。これ以上ない、最高のオカズだろう。たぶん、当時の俺なら玉が空になるまでオナニーしそう。 「ひゃあっ!アッ…アッ!爽の、ちんちっ…おっきいっ…、もっ、やだぁっ…!」 「…っ、もっと…ちっちゃい方が…、よかったか?けど、あんまりちっちゃいと…あきの好きなとこ、当たんないよ…?」 「ンッ…、やだやだっ…!きもちっ…とこ…!擦ってぇ…!」 「…ふっ…!どっちだよっ…!」 俺は笑いながら、さらにグッと腰を前に押しつけて…奥をトントンと突く。 「アッ…!やらっ…!奥っきもちっ…!!あっあっ…!」 「すーげぇ、締まる…!あき…ここ、気持ちいい?」 「ひゃっ、アッ!や、ばいっ…!アッアッアッ!イキそっ…!アッ、出ないっ…!やだ、も、なんも出ないぃ…!」 「…っ、お前っ…!かわいすぎねぇ…?…はっ、…俺も…もう我慢出来ねぇって…!」 「あっあっあっ…!出してってばぁ…!アッ!ダメダメっ!ンッ…!きもちっ…、おしりっ、やらぁっ…!」 ようやく俺も、そろそろ我慢の限界だと悟る。 同じタイミングでイきそうなあきは、中をギュウギュウ締め付けながら、必死に振り返って俺を見上げた。 「んぅっ…!爽っ、アッアッ、もう、無理ぃっ…!」 「はっ……、やべ、出そっ…!」 「アッ!も、出してっ!終わってっ!!ンッ…爽っ!」 「…ッ、あきっ…!」 「あっ!イくっ!!イくっ!!!アッ!」 「俺もっ…イくっ…!」 射精の瞬間、俺の指は肉付きのいい尻に思いっきり食い込んだ。ちょっと強く掴みすぎたかも。 あきの真っ白な背中から腰までのラインの美しさは、もはや芸術で…こんな綺麗な男の子に自分の欲望をぶつけたことへの背徳感と、吐精の快感が入り混じって…もはや、脳内麻薬がドバドバだ。 こんな気持ちいいことが世の中にあるなんて………知らなかった。 「……っ、…はっ」 「あっあっあっ!アッ……!~~ッ!…っ、」 「……うっわ…!っ…!あきっ…!そん、なっ…締めんなっ…!」 「…ッ…!アッアッ…!ンン…!」 あきも俺とほとんど同時に果てて、ガタガタと身体を震わせた。クパクパと穴が収縮を繰り返してはいるものの、もう本当に精液は空になったようで射精自体はしていなかった。 見事すぎる空イキだ。初体験でこれって……こいつこっちの才能ありまくりだな。 あきの身体の震えが治まった頃、性器を引き抜くと、ちょっと自分でも引くぐらいの量の精液がコンドームの先に溜まっていた。 「ハァッ、……はっ、やーば…すっげぇ濃い」 あきは俺のしょうもない呟きをポヤンとした顔で見つめる。…相当疲れたみたいだ。 すぐに性器からゴムを外してギュッと縛り、ゴミ箱に投げ捨てると、ようやくあきの目の焦点が合った。 「………、んっ、……終わり……?…っ、えっち……終わったの…?」 「うん……終わったよ……、それとも…まだする?俺はまだ全然したいけど……」 「…え!?いや、マジでいい!!!もういい!!!お願い許してっ!!!」 「ブハッ!!必死すぎだろっ」 「だって…!」 「ごめんごめん…!やりすぎたな…?もう今日はしないから…大丈夫」 うつ伏せになっていたあきを抱き起こして、仰向けに寝かし直す。俺の言葉を聞いたあきは、安堵と恥ずかしさで小さくはにかんだ。 俺の恋人は、やっぱり世界一かわいい。 愛らしい目元は涙のせいで少しだけ赤くなっていて…ちょっと無理をさせすぎたかと反省して、そっとキスを落とす。 「あき……後、やっとくから…先寝てていいよ?」 「……え?」 「お前、眠いだろ?」 「………そんなことまで……わかっちゃうの?」 「わかるよ……俺、お前のこと好きだから」 ニコッと笑いかけると、あきの大きな瞳がわかりやすく揺れ動いた。 あきの身体をうまいこと支えつつ、汚れたシーツを引き抜く。さすがにさっきのままじゃ…冷たくて寝れないだろうしな。 「………爽………ズルい」 「え?なにが?」 「………かっこよくてっ……ズルいっ!」 「…ぶはっ!なんだそれ!」 あきは放り出していたかけ布団を頭からすっぽり被り、顔を隠してしまった。その姿が…子供みたいで、めちゃくちゃかわいい。 俺は笑いながら浴衣を羽織り直して、ゆっくり帯を結ぶ。 「あき……」 「………」 「ふふっ…!コラ…あき、顔見せて」 「………むぅ」 輝くばかりの美少年が、眉間に皺を寄せつつそっと布団から顔を出す。 「…あははっ!!!ちゃんと顔出してくれるんだ!?お前はほんと素直だなぁ…!」 「……むー!爽が顔見せてって言ったんでしょお!?」 「はーっ……かわいすぎるってマジで……!もっかいしたくなるわ…」 「へ!?いや、ダメだからね!?今日はもうやだ!!」 必死に抗議する目の前の天使の顔を、優しく掴む。両手で包み込み、自ら顔を寄せると…驚いた顔のあきが俺を見つめ返した。 そのまま一度、優しく口付けて………唇を離す。 「……わかってる……、無理させてごめんな……あき」 「………爽……」 「最高に気持ちよかったよ……ありがとう………お前の初めて貰えて…、俺幸せだよ」 「………そんなの、俺も……だもんっ……」 「ふはっ…!そっか……よかった……ほら、もう目…閉じて?ゆっくり寝な」 「…………ん、」 サラサラの黒髪を撫でていると、あきの瞼がだんだんと下がっていく。 ……セックスは思っている以上に体力使うからな。仕方ない。 「おやすみ…あき…………」 最後に呟いた俺の声は、もうすでにあきの耳には……… 届いてはいないようだった。

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