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絶望
無かった......
「た、ま......き」
ただただ、全身を襲うのは絶望感
ある限りの書物を
集められるだけの文献を
読み漁った
が、主に書いてあるのは九尾による被害
君を貫く理由ばかり
『馨......また、ひとりになっちゃった』
そう力なく寂しく笑う君を思い出す
「また......また、俺は......君をひとりにするのか?」
胸が締め付けられるように痛む
「俺はっ......環、君を......」
殺すしか方法 は、ないのか?
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