12 / 51

第12話

「ん…ありがと。ごめんな、せっかく散歩で色々忘れて楽しもうと思ってたのに…こんなハナシになって…」 タイミングの悪さを、アキラはやや申し訳なさそうに話す。 「いや、それはアキラもだから…でもこれから楽しめばいい…ゆっくり連れて帰ろう…犬たちを…」 そっとリッツを撫でて言うみずき。 「そ、だな。のんびり散歩しながらな」 まだまだ散歩はこれから… 嬉しそうにニコッと笑ってかえす。 「あぁ、」 そんなアキラを見て、温かい気持ちになるみずき。 アキラが笑っていると自分も嬉しいから… 「じゃ…そろそろ行こっか、もう少し行ったとこにペットショップがあるんだよ、こいつらの餌買って帰っていい?」 立ち上がりながらみずきに聞く。 「あぁ、いいよ」 優しく頷く。 「サンキュ、じゃぁ、レッツゴー」 再び歩きはじめるアキラとみずきだった。 みずきとアキラは犬を連れながら、途中3箇所ほど休憩し、ペットショップに立ち寄る。 「結構広いんだな」 ペットショップ店内に犬も連れて入り…中の様子を見て言う。 「うん、最近は色々なペットグッズが出てるよな、みずきはペットショップとか来たことない?」 「あぁ、一人では来ないしな。アキラはよく来るのか?」 「ん、結構ペットショップは面白いから、前の家ん時は近くにあったから行ってたよ」 「そうか、しかしすごい…大きなカメやヘビまで売っているんだな…」 目に入った、珍しい生き物に驚きながら呟く。 「ほら、こっちにはイグアナやトカゲがいるぞ、爬虫類好きなのか?みずきって」 そんなみずきが新鮮で微笑みながら聞く。 「いや、驚いただけだから…」 別に好きなわけではないよ、と首を振るみずき。 「ふふ、あ、こっちこっち、小動物の方に、」 アキラはみずきを呼んで教える。

ともだちにシェアしよう!