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第15話

「まぁ…そうだな」 やはりあまり気にしていない風なみずき。 「がくっ…」 アキラは呆れてうなだれる。 ホント後先考えない奴! 睡眠時間削ってまで働く訳だ。 「俺は、3時間ほど寝れば大丈夫だから」 そんなアキラの様子を見て、そう伝えるが… 「大丈夫じゃない、健康的に7時間はきっちり寝ないと駄目だろ?」 「そうだろうか…」 緩く首を傾げるみずき。 「そう!もう、常識ないやつだな」 勢い良く頷いて、みずきの無謀さに呆れてしまう。 「俺なら大丈夫だが、明日は夜は休みだから。でも、もしかしたら勤務変更くるかもしれないが…」 首を傾げながら言うみずきに… 「明日は替わるなよ、身体壊すから」 すかさず注意するアキラ。 「あぁ、人がいれば…」 歯切れの悪いみずきを見て、息をつきながら… 「……、わかった、今日の夜はオレも出るよ」 たっぷり考えて、アキラは決めたように伝える。 「えっ…!」 驚くみずき…言葉がでない。 「お前の時間、半分とるから…夜8時から0時まで」 「いや、アキラは無理しないほうがいいから…」 とんでもない、と断るみずき。 体力のないアキラには無理をさせたくなかったのだが… 「お前だって無理するだろ?」 アキラも引かずに言う。 「俺は、無理のうちに入らないけれど、アキラは結構歩いたし、休まないと駄目だ、それに…アキラがいないと気になって休めないと思うし…」 首を傾げながら言うが… 「…駄目、明日も替わるんだったらみずきの時間取ってオレも出るからな!」 しかしアキラは強気だ。 「……」 返す言葉に詰まるみずき。 「嫌だったら無理な勤務は入れない、わかった?」 言い聞かすようにアキラは言う。

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