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番外編 夏祭りの約束 10-2

「ひうっ、やだやだ」 「……じゃあ、舌じゃないもの、またいれちゃうよ? それでいい?」 「……カズのばか、負けず嫌い」    普段は口にしないほど乱暴な言葉で和哉を詰りってきたから、和哉が揶揄いがもはや本気になってさらに舌が奥までさせていく。弾力ある太ももをぎりっと掴み上げ、わざと音を立てて抜き差しを繰り返したら、柚希がきゅっとそれを締め付けてくる、その恥ずかしさから柚希がまた喚き散らして興奮から無意識にぶわりっとまたフェロモンが強く薫る。和哉はうっそりと目を細めて返答をせかすようにサディスティックにぴしゃり、と柚希の尻を平で音だけ大きくなるように打った。 「ひっ……! わかったぁ、いれろよぉ」 「いいよ。いれたげる」  男らしい台詞を言い放って年上の沽券を見せつけるつもりが語尾が震えている柚希にまた興奮を煽られて、和哉はべろっと柚希の臀部を舐め上げてから立ち上がると、そのまま柚希の腰の下の方を手の跡がつくかもしれぬと思うほど強い力で両手で掴んだ。そのまま尻たぶを打ち広げるようにすると、番を向かい入れる準備が十二分に整った蜜壺からとろとろと愛液が溢れ出す。  遠慮なく肉襞を割り、自らを埋めていくと、湯船の縁を掴んが柚希の手が真っ白になるほどぎゅっとそれを掴み上げる。腰を進めていけば行くほど、しっとり絡みつく柚希の中に目が眩むほどの快感が突き上げてくる。 「気持ちいい……。柚希の中、ぬるぬるって、熱い」 「やあ、んっ!」  湯船についた柚希の手の上から指を絡めて重ねて腰を打ち付けていくと、肉が当たる破裂音と柚希の切れ切れの嬌声が風呂場に反響し、蒸気に交じった芳香が悦楽どんどん高め、さながらシンフォニーのように盛り上がっていく。 「柚希、好きだ。愛してるっ!」 「んっ、んっ……ああっ」  何度も告げた言葉だが、少しだけ日に焼けた首筋にむしゃぶりつきながら囁けば、返事をするように柚希の奥がきゅんっと吸いついてくる。しかし柚希自身は声を上げて髪を振り乱し、たまに行き過ぎた愉悦に腰が逃げを打つのを和哉は筋肉が適度についた長い腕で引き寄せ逃がさずわざと柚希が泣くほどに感じる場所を立て続けに擦り上げた。 「ひああっ!」 「柚希、僕だけを見て、僕だけを感じて」  あんなに労わり愛し、大切に優しさばかりを捧げたい相手だというのに、どうして全てを食らいつくして飲み込み腹に収めてしまいたくなるほどの激情に駆られてしまうのか。自らのα性に呑まれることを良しとしないくせに、本能のままに柚希を求めることで脳が痺れるほどの愉悦に浸ってしまう。  

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