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第8話

「蒼の前世についてだ。」 「前世?」 「医者が言っていたのは聞いただろ?」 「うん・・・。」 「で、昨日の夜に、蒼が『痛っ』って言った直後に、映像が流れたんだ。」 「映像?」 「あぁ。」 「どんな、映像?」 「お前の、耳が聞こえに事の原因は、蒼の前世が、生まれつきの障害だったことだ。」 「じゃ、私の前世は、生まれつき耳が聞こえなかったの?」 「あぁ。蒼の前世の子は、親の声も聞こえず、孤独感を感じていたんだ。」 「・・・。」 「で、学校ではそのことでいじめを受けて、いじめがエスカレートしたんだ。」 「・・・。」 「そのいじめの中に、目を刃物で傷つけることがあったんだ。」 「目を・・・?」 「そうだ。」 「・・・。」 「で、自殺しちまったんだ。」 「そうか・・・。」 「お前の前世の行為が改善されない限り、蒼が元の姿に戻ることはない。」 「という、俺らの考えだ。」 「うん・・・。分かった。」 ほっ 「私の考えもいっていい?」 「いいよ。」 「過去の行為が改善されたら、私もいなくなるってことだよね?」 「なぜ?」 「過去のいじめとかも行為でしょ?いじめられなかったら、死ぬこともないし。」 「確かに・・。」 「だから、私は死ぬ。」 「・・・。」 「ていうか、どうやって、過去の行為をただすんだ?」 「・・・。」

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