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第2話 王都の闇娼館※
紫音が森で囚われてから3日後には王都についた。王都に着くまでは男達にしっかりマワされ、紫音の体質もバレてしまいただの娼館ではなく、闇娼館に売られてしまった。
闇娼館は使えなくなった娼婦達や何かをやってしまった娼婦達の最後の行き場である。SEXによる快楽ではなく、主に体を壊す事による快楽を提供する娼館になっている。
余程のドMでない限り、死んでも行きたくない場所と言われている。そんな場所に紫音は法外な値段で売られていた。
「ほら、もっと、締め付けろ、よ」
ーーパンッ、パンッ、パンッ
男は自分の快楽のためにうつ伏せでお尻だけあげている紫音の後肛を何度も突きながら、首を絞めはじめる。
「う、ん、うゔ」
紫音は息ができずだんだん顔色がどす黒くなっていくが、男は構わず腰を振り続ける。
ーーパシーン!
「おら、寝るな」
意識が飛びそうになった紫音の頬を叩き無理矢理意識を覚醒させる。
ゴホッ、ゴホッ。
咽せている紫音に構わず男は腰を振り続け、紫音の中に射精した。
ドサッ
紫音はベットに倒れ込むが、男は紫音に構わず身支度を整える。
「今日も良かったぞ。じゃあな」
と、男は紫音に声をかけて部屋を退室した。
「(あー。もうちょっとやり過ぎてくれれば逝けるのになぁ)」
紫音は怠くて上手く動かない体に目線だけを向けながら思考する。今回は鞭を打たれつつ、後ろ手に縛られ、首を絞められながら犯されるという内容だった。
ガチャ。
「今日も派手にやられてるねー。風呂に入れるよ」
紫音の世話係がきて縛られている手を外し、横抱きにしつつ風呂場へ連れて行く。
「お前さんもそんな体質じゃなけりゃなぁ……」
そんな事を言いながら手際良く体を洗い流し、中に出された精液をかき出し、体を拭いて服を着せるとベットへ連れていってくれた。
この娼館に法外な値段で売られた理由は自己治癒能力が高い事、体が頑丈な事にある。
紫音は元々遺伝子操作されて生まれてきた人間だ。
第三次世界大戦後、核による戦争は地球を痛めつける事がわかっている為、各国が人間による原始的な戦争に移行したのだ。日本はそもそも国土が狭い為、そもそも戦争に行く人間が足りていない。
ならば戦争用の人間を作るという目的の為、秘密裏に人体実験が重ねられ、通称”ドール”と言われる遺伝子操作された人間達が戦争に参加するようになった。
一時期”ドール”にも人権をという運動があったが、戦争で日本の負けが濃くなるとその風潮は消えた。
実際、一般にはあまり知られていないが、人間と”ドール”の違いはそこまでない。痛みも感じるし、感情もある。違うのはIQが高い事と、身体能力が高い事、体の作りが頑丈なこと位だろうか。後は”ドール”という名前の所以ともなったのだが、意図した訳でもないが総じて顔が整っている。
後は、個体によりちょっとした能力が備わる事があり、紫音は自己治癒能力が高い事がその能力だ。
軽い打撲や切り傷等は大体半日位安静にしていれば立ち所に修復してしまう、ただ、自己治癒能力の弊害か、”ドール”にしては珍しく良く熱を出す。
そんな紫音に傷つけるのが好きな変態どもが黙っている訳がない。男だからまだ相手は少ない方だったのだろうが、日本にいた頃から任務時間外は慰み者になっていた。
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