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暴露⑥

へらりと笑って矢沼を見れば、「小さい幸せだね〜」と優しく笑ってくれた。 いい感じに会話が終わった頃に湯田が戻ってきて、そのまま帰路につく。 「遅〜い!!」と怒りながら湯田の胸元にパンチする矢沼は、いつも学校で見せる花のような雰囲気を纏っていた。 どうやら湯田の中学の元カノが女子校にいるらしく、その元カノが湯田の写真を友達に見せたりしたことが原因で女子校では湯田が大人気らしい。 お嬢様には、少し不良で悪い感じを醸し出した男がモテるのだとか。 お金持ちだと自由な恋愛できないらしいもんな……そう思うと危ない雰囲気がある湯田はモテるってことなのかな。 んー、不良ね… ちらり、と湯田を見ると、見つめられてると瞬時に気付いた湯田が「なに?」と問いかけてくる。首を傾げながら微笑む湯田が可愛くて、自然と頬が綻んだ。 「湯田は優しい雰囲気だと思うな俺」 怒ったら怖いけど、不良のイメージもそこまで感じない。 「シノも優しい、あと、可愛い」 「ふはっ、どーも。俺もモテモテライフまであと少しかな」 あとは身長と男らしさがあれば湯田にだって負けねぇ…!! 「あ〜らら。雅貴が不憫〜でも、雅貴が振り回されるのは初めて見るから僕としては楽しいね〜」 頑張りなよ、なんて、湯田へポンと肩を叩いた矢沼は悪戯な笑みで湯田をからかっていた。

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