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デリヘルからはじまる恋

 春陽(はるひ)は約一年前からゲイ向けのデリヘルで働いている。  きっかけは付き合っていた同性の恋人との別れだ。恋人といっても、春陽は彼に愛されていたわけではない。彼はセックスが大好きで女性と遊びまくっていて、男とのセックスにも興味を抱き、そして春陽に声をかけてきた。  春陽は春陽で恋人というものに憧れていた。けれどゲイの春陽は自分から恋人を作る勇気がなかった。一度でいいから誰かと付き合ってみたい。そう思っていた春陽は彼と付き合うことにした。  殆どデートはせず、会えばセックスだけをするような関係だった。一応恋人ではあるが、恋人というよりセフレに近かったかもしれない。  一年くらい付き合って、彼はやはり男よりも女を相手にする方がいいと別れを切り出した。春陽も彼のことが好きで付き合いはじめたわけではなかったので、別れたいと言われれば引き止めることはしなかった。  けれど、一度セックスを覚えてしまった体が熱をもて余すようになった。どんな玩具を使おうと、自慰では得られない充足感が彼とのセックスにはあった。  人肌恋しくて、寂しさを埋めたくて、けれど新たな恋人を作ることもできなくて、春陽はデリヘルで働くことを選んだのだ。  至って平凡な容姿で、特に技巧もない春陽は到底売れっ子にはなれなかったが、それでも月に数回は仕事ができた。お金を稼ぐために働いているのではないので、特に不満もなかった。  今日は珍しく指名されて指定のホテルへ向かった。店のサイトの顔写真はできるだけ写りのいいものを載せてはいるが、平凡は平凡だ。華やかさに欠けた春陽の容貌に惹かれて指名してくれる者は殆どいない。大体フリー指名のときに派遣されることが多い。そしてチェンジされることも多い。  けれど、平凡だからこそ気を遣う必要がないと、そういう理由で春陽を選ぶ客もいる。NGもほぼないので、本当にただの性欲処理のために指名される。接客が下手でテクニックもあまりないのでリピートされることは皆無だったが。  なんであれ、春陽の目的は果たせているので問題はなかった。  部屋のチャイムを鳴らせば、内側からドアを開けられた。するりと中へ入り、ドアが閉まったところで頭を下げた。 「ご指名ありがとうございます、(はる)です。今日はよろしくお願いします」 「春」は春陽の源氏名だ。  下げていた頭を上げて、春陽は指名してくれた客の顔を見た。  そこにいたのは目を瞠るほどの美形の青年だった。デリヘルなんて縁のなさそうな、とびきりの。  春陽は息を呑み彼を見つめた。  どうして彼のようなイケメンがデリヘルを利用したのだろう。しかも春陽のような平凡な顔立ちのボーイを指名するなんて。なにかの罰ゲームなんじゃないかと春陽はつい詮索してしまう。  青年もじっと春陽を見つめていた。瞬きもせずに凝視している。  サイトの顔写真はほんの少し写りがいいだけなので、比べてがっかりされることはないはずだが。もしかして、他のボーイと間違えてしまったのかもしれない。寧ろその可能性の方が高い。もしそうならチェンジしたいのだろう。 「あの、チェンジしますか?」 「いや、しない絶対」 「そ、そうですか……」  言いにくいのかと思って春陽の方から言ってみたら食いぎみに否定された。 「今日はよろしくね、春くん」 「は、はい……っ」  蕩けるように甘く微笑まれ、春陽はどぎまぎしながら頷いた。顔がよすぎて落ち着かない。  彼は頼斗(よりと)と名乗り、それからこう言った。 「プレイ時間とか色々変更させてもらえるかな?」 「はい、大丈夫です」  時間を短くしてオプションを削られるのかと思ったら逆だった。プレイ時間を最長の一八〇分に延長されオプションを追加された。他の予約は入っていないので問題はないが、一年勤めて一八〇分コースを頼まれたのははじめてで驚いた。  タイマーをセットしてから、まずは浴室へ移動し一緒にシャワーを浴びる。  春陽は頼斗の手で体を隅々まで洗われた。洗ってほしいと頼まれることはあっても洗われることはないので戸惑ってしまう。  頼斗の手付きは繊細で優しく、肌を撫でられると心地いいのにぞくぞくして落ち着かない。  乳首や性器など敏感な箇所に触れられると思わず声を上げてしまい、びくんと反応する春陽を見て頼斗は可愛いと微笑む。  まるで恋人に対するような扱いだ。  恋人のようなプレイを望む客は多いと聞いていたが、春陽の客に今までそういうタイプはいなかった。というか春陽に恋人のようなプレイを望む客がいなかった。  だから、こんな風に甘ったるい雰囲気を味わうのははじめてで、春陽はどうしていいかわからず狼狽えてしまう。ここで相手に合わせられないから、春陽はいつまでも売れないボーイのままなのだ。きっと頼斗もがっかりしていることだろう。一八〇分コースにしたことを後悔しているのではないか。  けれど、折角指名してもらえたのだから春陽はできる限り希望に添えるよう頑張ろうと思った。  春陽もボディソープを泡立てて、彼の体を洗う。真剣に洗っていると、嬉しそうに笑う頼斗にキスをされた。悪戯をするように、ちゅっちゅっと何度も唇を落とされる。  春陽も応えなくてはと、彼の頬に軽く唇を押し付けてみた。すると噛みつくように唇を重ねられた。舌で唇を割られ、口腔内をねぶられる。ぢゅるっぢゅるっと淫靡な音を響かせながら、舌が舌に絡み付き吸い上げられた。  彼の舌遣いは激しいのに丁寧で、春陽の官能を昂らせた。  性感を煽るように舌が動き回り、的確に快感を与えてくる。キスでこんなにも感じさせられたのははじめてだった。  春陽の方が彼を快楽へと導かなくてはならないのに、春陽の技巧では到底及ばない。懸命にキスに応えようとするけれど、気づけば彼に縋りつき、されるがまま唇を貪られるだけだった。  気持ちよくて頭がふわふわして、なにも考えられなくなってしまう。もうとっくに彼の体を洗えなくなっていた。  体は火照り、ぺニスはすっかり頭を擡げている。まるで擦り付けるかのように、泡だらけの彼の体にしがみついた。ぺニスに彼の太股をぬるっと押し付けられ、春陽は強い快感に背中を仰け反らせる。  客である頼斗を差し置いて、快楽に蕩けぐずぐずになってしまっている春陽を彼は咎めない。  気持ち良さそうな顔可愛いねと褒めて、春陽を抱き締めてくれる。  こんなに甘やかされたことはなく、甘やかされることがこんなに気持ちいいのだとはじめて知った。  体だけでなく心までとろとろにされていく。  頼斗の名前を呼んで春陽からも身を寄せれば、固く張り詰めた彼の陰茎が下腹部に触れた。春陽はなにもできていないのに、彼も興奮してくれているのだと思うと堪らない愉悦を感じた。  甘えるように彼の名前を何度も繰り返し、自分のそれを彼の欲望に擦り付ける。彼の太さも長さも立派な肉棒と比べると、春陽のこれはとてもお粗末なものに見えた。情けなさを感じるよりも、春陽はその対比に一層興奮を覚えた。  ボディソープでぬるぬると滑る感触が気持ちいい。溢れる先走りで更にぬめりを帯び、春陽ははしたなく腰を動かすのを止められなくなっていた。  技巧もなにもないのに、頼斗は気持ちいいよと熱い吐息を漏らし、もっと擦ってごらんと春陽を促す。春陽はますます腰を激しく振り立て、二人のぺニスがぐちゅぐちゅに擦り上げられた。それほど時間もかからず、揉みくちゃになった春陽のぺニスから精液が噴き出した。  頼斗はまだ射精には至らない。  僅かに残る理性が、彼を満足させなくてはいけないと春陽を叱咤する。  荒い呼吸を繰り返しながらも、春陽は両手で彼の陰茎を握り扱いた。  顎を取られ顔を上げると、再び唇を重ねられた。差し込まれた舌に上顎をぬちゅぬちゅと擦られ、流し込まれる唾液を飲み下しながらも懸命に彼の陰茎を擦り続けた。  やがて、どぷりと精が放たれ春陽の下腹部に飛び散った。  唇を離して、頼斗は気持ちよかったよ、ありがとうと優しく微笑んでくれた。  ただのお世辞に過ぎないとしても、そんなことを言われることなどない春陽はとても嬉しかった。喜びを隠せずだらしなく頬を緩めれば、また可愛いと言われてキスをされた。  シャワーのあとは、時間いっぱいベッドの上で可愛がられた。これでもかと蕩けるような快楽を与えられ、甘い視線と甘い囁きに身も心もどろどろにされた。今まで体験したことのない奥の奥まで暴かれ、一度も味わったことのない強烈な快感に身悶えた。  客の頼斗を楽しませなければという意識はあっても、彼に翻弄されるばかりで歓喜の悲鳴を上げることしかできなかった。春陽の方が余程快楽に溺れていた。  体を繋げキスをして抱き締め合って、春陽は感じたことのない充足感に包まれた。自分が求めていたのはこれなのだと思った。  激しく濃厚な交わりに体はくたくたで、けれどずっと彼とこうしていたいと春陽は望んでいた。  しかし、やがて終わりが訪れた。  ふらふらの春陽を頼斗が浴室まで運んでくれて、再び体を洗ってもらう。シャワーを浴びて身支度を整え、そして春陽の仕事は終わった。 「今日はありがとう、春くん。また呼ぶね」  そう言って、頼斗はにっこり爽やかに微笑んだ。 「こちらこそ、ありがとうございます。またよろしくお願いします」  きっともう二度と指名されないだろうと思いながら春陽も笑顔で頭を下げた。  彼に満足してもらえるような仕事ができたとはとても思えなかった。最後の方など感じすぎて思考もぐちゃぐちゃで、春陽はただ痴態を晒すだけだったのだ。また金を払ってまで春陽を抱きたいとは思わないだろう。  笑顔で頼斗と別れたとき、春陽はそんな風に考えていた。  けれど春陽の予想は外れ、それから頻繁に頼斗から指名が入るようになった。  はじめてのときはホテルだったが、二度目からは彼の自宅に呼ばれた。  一八〇分コースにオプションモリモリで、春陽はいつも彼に散々快感を叩き込まれた。ただプレイを楽しむだけではなく、食事をご馳走してくれることもあった。差し入れをくれることもある。  頼斗は誰もが羨むような、春陽にはもったいない客だった。春陽の方が金を払うべきなのではないかと思うほど丁寧に愛撫を施し快楽で満たしてくれる。金があって顔もいいのに、何故春陽を買うのかがわからない。春陽よりも顔がよくてテクニックもあるボーイなどたくさんいるのに。どうして、と本人に尋ねたりはしなかったが。  頼斗は優しい。春陽を見つめる視線も名前を呼ぶ声も触れ方も、なにもかもが優しい。  今まで春陽をそんな風に大切に扱ってくれる客はいなかった。寧ろぞんざいに扱われることが多かった。  恋人だった彼にだって、あそこまで優しく抱かれたことはない。  頼斗は決して雑な抱き方をしない。春陽を見下すような発言もしない。春陽に痛みを感じさせることなく、頭がおかしくなりそうなほどの快楽を与えてくれる。  オプション内容はいつも春陽が彼に奉仕するようなものではなく、こちらが受け身のものが多い。毎回とろとろになるまで全身余すところなく愛撫し尽くされた。  恋人の名前を呼ぶかのように甘い声音で春陽を呼び、可愛いと囁き、うっとりとした笑顔を浮かべ好きだよと口にする。何度も何度も。  もちろん本気にはしない。彼はそういうプレイを求めているだけだろう。こんなによくしてもらっているのだから、できる限り彼の要望に応えたい。春陽も彼の名前を呼び、好きだと言って彼に抱きつき甘えた。そうすれば頼斗は嬉しそうな反応を見せてくれるから。  だがしかし、果たして、彼はそれで満足しているのだろうか。抱かれるたびに疑問に思う。春陽を相手に恋人のようなプレイをして楽しいのか。恐らく奉仕するのが好きなのだろうということはわかるが。  春陽に対してこんなに優しいということは、きっと誰に対してもそうなのだろう。頼斗の言動に深い意味はないのだ。自分が彼にとって特別な存在だと、周りに勘違いさせてしまうタイプなのではないか。  現に春陽も、彼と会うたび錯覚しそうになる。自分は本当に彼に好かれているんじゃないかと。そんなわけがないのに。  客がボーイに夢中になって恋人だと思い込みストーカーになる、なんて話を聞いたことはあるが、これでは逆だ。春陽の方が彼に夢中になってしまいそうだった。  きっとすぐに飽きられると思っていたのに、二ヶ月経った今でも頼斗は春陽を指名してくれる。  このままでは、本当に彼を好きになってしまうだろう。  怖くなった。飽きられ、指名されなくなったとき、どれほどの絶望を味わうことになるのかと考えると物凄い恐怖に襲われた。  だから、本気で好きになってしまう前に仕事を辞めることを決心した。  もう風俗で働くことはないだろう。頼斗に抱かれ、優しく甘やかされる悦びを知ってしまった。そのせいで、頼斗以外の客の相手をするのが辛くなってしまったのだ。前は多少乱暴な扱いをされても、きついことを言われても平気だった。ただの性欲処理に使われても、使ってもらえるだけで満足していた。少しでも自分が必要とされていることが嬉しかったのに。  きっともう、春陽の欲求が満たされることはない。  辞めることを、頼斗には言わなかった。もし言って、あっさり「そうなんだ」と返されるのが嫌だった。  頼斗とは個人的な連絡先の交換はしていない。だから春陽が店を辞めれば、もう会うこともない。春陽が辞めても、代わりなど幾らでもいる。頼斗はすぐに春陽を忘れ、別のボーイを指名することになるのだろう。  最後の日、いつものように頼斗は「また」と春陽に言った。春陽は笑顔で頷いた。  それから、数週間が過ぎた。もちろん頼斗とはそれ以来会っていない。  春陽は彼を忘れたくて必死だった。忙しない日々を過ごし、彼のことを考えないようにしていた。  そんなときだった。駅前で偶然、頼斗の姿を見つけたのは。  彼は一人ではなく、周りには友人らしき人が数人いた。華やかな集団のその中心にいるのが頼斗だった。全員端整な顔立ちの美男美女集団で、その中でも頼斗の存在は一際目を引いていた。  春陽の視線も自然と彼に釘付けになる。  端から見る頼斗はとても遠い存在に感じられ、あんな人に抱かれていたのかと思うと信じられない気持ちだった。  思わず見惚れていると、不意に頼斗と目が合った。  春陽は弾かれたように顔を背けた。  失礼極まりない態度だが、ここは他人の振りをするのがマナーだろう。春陽と知り合いだなんて一緒にいる人達にバレたくないはずだ。会釈さえしてはいけないのだ。  それ以前に、頼斗は春陽に気づかなかったかもしれない。春陽は人混みに紛れればすぐに見失ってしまうような凡庸な顔で、しかも今はマスクをしている。パッと見ただけで春陽だなんてわかるはずがない。  春陽は急いでその場から離れる。頼斗達とは反対方向へ足を進めた。そうしなければ、未練がましく彼のことを視線で追いかけてしまいそうだった。  早く忘れたいのに、当分忘れられそうもないと、頼斗を見てそれを思い知らされた。  振り返ることなくひたすら足を動かしていると、「春くん!」とそんな声が聞こえて思わず立ち止まる。  後ろから腕を掴まれ、背後に顔を向ければそこにいたのは頼斗だった。 「ああ、やっぱり春くんだ……」  とろりと瞳を細め、頼斗の指が春陽のマスクをゆっくりと外す。彼の指が頬を掠め、それだけで春陽はピクリと反応してしまう。  しかし、彼はどうして声をかけてきたのだろう。わざわざ追いかけてきてまで。 「あ、あの……」 「春くん、どうしてなにも言わずに辞めちゃったの?」 「あ、す、すみません……」  あれだけお金を使ってもらって、辞めることを報告しなかったのは失礼だ。わかっていたけれど、辞めると伝えたときの頼斗の薄い反応を想像すると言えなかった。  頼斗は春陽の手を引き、人のいない路地裏へと移動する。春陽に文句の一つでも言いたいのかもしれない。 「すみません、頼斗さん……。俺、あんなに頼斗さんによくしてもらったのに、なんの挨拶もなく辞めてしまって……」 「謝ってほしいわけじゃないよ」  向かい合う頼斗の表情は穏やかで、怒っているようには見えなかった。 「ただ、どうして辞めちゃったのか知りたくて」 「それは……その……」 「もしかして、俺が何度も指名したから? しつこいって思ってた? 俺が嫌になったから辞めたの?」 「そんなっ、違います……!」  春陽は大きく首を振って否定する。 「じゃあ、どうして? 理由を教えて」 「えっと……」  頼斗にじっと見つめられ、春陽は動揺する。  彼がどうしてそんなことを気にするのかわからないが、散々お世話になった手前突っぱねることはできない。  なにか言わなくてはと、春陽は口を開く。 「す、好きな人ができたんです。それで……」  あながち嘘ではない。客である頼斗を好きになりかけてしまったのだから。 「好きな人……?」  頼斗の顔から、一気に表情が抜け落ちた。暗い光を孕んだ瞳に見据えられ、びくっと肩を竦める。  話があるからついてきてと言われ、雰囲気に圧倒され断れず、春陽は彼の自宅へ連れていかれた。  もう何度も訪れた彼の家に、はじめてボーイとしてではなく足を踏み入れた。  寝室に連れ込まれ、いきなり唇を貪られる。  驚き、離れようとするけれど、がっちり押さえられて動けない。  差し込まれた舌で口内をぐちゃぐちゃに蹂躙され、春陽の体から力が抜けていく。彼の官能的なキスに、体が甘く痺れてしまう。混乱する頭とは裏腹に、体が勝手にもっとと望んでしまう。 「んっんっ、はぁっんんっ、あっふぅっんっんっ」  気づけば夢中になって彼の舌にちゅぱちゅぱ吸い付き、流し込まれる唾液を味わっていた。 「はっ……舌フェラ上手だね、春くん。最初はキスもぎこちなかったのに。どうしてこんなにエッチなキスできるようになったの?」 「んっはぁっ……頼斗しゃ……頼斗さんに教えてもらったの……。頼斗さんが、いっぱい俺にエッチなキスしてくれたからぁ」  春陽の双眸はすっかり蕩けていた。  縋りつく春陽を見下ろし、頼斗はうっとりと目を細めた。 「そうだよ。俺が全部教えたんだよね」  ふらつく春陽をベッドに押し倒し、衣服を毟り取るように脱がせる。  あっという間に全裸にされ、頼斗にのし掛かられた。 「キスだけで、乳首もクリちんぽも勃っちゃったね」 「あ、ごめんなさ……」  羞恥に顔を真っ赤にして身を縮めれば、宥めるように頭を撫でられた。 「どうして謝るの? 春くんをこんなにいやらしい体にしたのは俺なのに。そうでしょ?」  頼斗は耳元で囁き、舌をぬぽぬぽと穴に抜き差しする。 「んああっあっひっ、そうっ、頼斗しゃ、がぁっ、こんなに、したのぉっ、あっあんっ」 「そうだよね。最初は緊張でガチガチだったもんね。俺がたっぷり時間をかけていっぱい可愛がってあげたから、春くんは感じやすいいやらしい子になっちゃったんだよね?」 「んひっぁあんっ、そ、なのぉっ、頼斗しゃんが、いっぱい、気持ちいいこと教えてくれたから、あっあっ、やあぁっ、耳、くちゅくちゅしちゃ、あっあぁんっ」 「耳イヤ? 春くんはまだ耳だけじゃイけないからね。じゃあ乳首にしようか? 乳首で上手にイけるようになったもんね」 「んあっあっあんっ」  きゅうっと乳首を摘ままれて、春陽は背中を弓なりに反らせる。 「ひぁっあっひぅんっ、らめっ、ちくび、あっあんっ、そんな、くにくにしちゃらめぇっ」 「ダメじゃないでしょ? いつもなんて言ってたっけ?」 「ひあぁんっ」  ピンッと敏感な突起を指で弾かれ、春陽は甘い悲鳴を上げる。  快感を教え込まれた春陽は考えるよりも先に彼の言葉に従ってしまう。 「あっあっ、ちくび、俺のちくび、あんっ、可愛がってくだひゃいぃ、頼斗さんにいっぱいこりこり、ちゅうちゅうされていきたいれすぅっ」 「いい子だね、春くん」 「んあぁんっあっあぁんっ」  ぱくりと乳輪ごと口に含まれ、ぢゅぱぢゅぱと音を立てて吸われる。もう片方は指でくりくりと捏ね回された。両方の乳首を交互に唇と指で愛撫され、春陽は快感に身悶えた。 「ひぁっんっあひっ、きもちぃっ、頼斗さぁっんっ、きもちいいっ、あっあっあんっ、いくっいくっ、あっあ~~~~~~っ!」  高く腰を上げ、全身をぶるぶると痙攣させながら春陽は絶頂に達した。 「上手に乳首でイけたね。俺が教えたことちゃんとできて、春くんはお利口だね」  柔らかい微笑みで褒められて、春陽の心が甘い歓喜に震える。もっと褒められたい、甘やかされたいと思ってしまう。 「じゃあ次は? どうされたいのか、春くんは素直におねだりできるよね?」 「おまんこ、ぺろぺろされたい……頼斗さんに、クンニしてほしいの……お願い」  プレイのときと同じように、春陽は卑猥な言葉を口にする。  そうすれば、頼斗は嬉しそうに目を細めた。 「おねだりできていい子だね、春くん」  彼に褒められるとこれ以上ないくらいに嬉しくて頭がふわふわして、他のことはなにも考えられなくなる。  無意識にいつものように脚を広げ、陰部を晒すおねだりの体勢になっていた。  頼斗が下肢へと顔を寄せる。そこで春陽はハッとした。 「あっ、ま、待って、ダメ、ダメです、頼斗さん……!」 「どうしたの?」 「お風呂、シャワー浴びてない、から、だ、ダメっ」 「なんだそんなこと。気にしなくていいんだよ」  頼斗は春陽の制止の言葉を無視し、閉じようとする脚をしっかり押さえて動きを止める。  頼斗の口調は穏やかだが、春陽の要望を聞いてくれる気はないようだった。 「ほら、いつもみたいにもっと言って、おねだりして」 「やっ、頼斗さん、待ってお願い、シャワー浴びたい、そしたらちゃんとおねだりするからぁっ」 「だぁめ。今すぐするんだよ」 「や、やなの、頼斗さん……っ」 「春くんは俺におまんこぺろぺろしてほしくないの? やっぱり俺が嫌になったからお店辞めちゃったの?」 「ちがっ、違います、嫌になんて……っ」 「じゃあできるよね? 俺に早く春くんのおまんこぺろぺろさせて?」 「あ……ぅ……頼斗さん……」 「うん?」 「お、俺の、えっちなおまんこ……頼斗さんにいっぱい可愛がってもらっていやらしくなったおまんこ、頼斗さんの舌おちんぽで、いっぱいじゅぽじゅぽしてください……中いっぱいぺろぺろして、頼斗さんの涎で、おまんこぐちゅぐちゅにしてぇ……っ」  恥じらいながら口にすれば、頼斗はうっそりと唇に笑みを浮かべる。 「可愛いね。春くんは俺におまんこぺろぺろされるの大好きだもんね」 「は、はい……」 「最初は恥ずかしがってあんまり感じてくれなかったけど、俺が何回も中までいっぱいぐちゅぐちゅ舐めてあげたから、気持ちよくなれるようになったんだよね」 「そ、です……頼斗さんがおまんこいっぱい舌で可愛がってくれたから、クンニされるの大好きになったんです……頼斗さんの舌おちんぽでおまんこずぽずぽされてアクメするの好き、大好き、です……」  頼斗から与えられた快楽は、春陽の脳と体にしっかりと刻み付けられている。思い出すだけで体が熱くなり、欲しくて堪らなくなってしまう。身も心も彼の快感で満たしてほしくて、それしか考えられなくなってしまう。  春陽は膝を立てて両脚を抱え、自ら後孔を晒した。  その痴態に、頼斗は恍惚とした表情を浮かべる。 「春くんは素直でいい子だね。いっぱい舐めてあげるよ」 「んひぁっあっあんっ」  ねっとりと、熱い粘膜が後孔を舐め上げる。ぴちゃぴちゃと濡れた音を立て、皺の一本一本を舐めるように丁寧に舌を這わせる。  じんわりと快感が広がり、春陽は熱い息を吐く。ぷるぷる震える太股を抱え、後孔からもたらされる愉悦に浸る。 「あぁんっあんっ、きもちぃっ、頼斗さぁんっ、クンニ好き、しゅきっ、あぁっあっんんっ」 「俺も春くんのおまんこ舐めるの好きだよ。すごく美味しい。気持ちよさそうにきゅんきゅんって動くの可愛いね。早く中も舐めてってぱくぱくお口開けるのもとっても可愛いよ」 「あっ、うれひぃっ、頼斗さんに可愛いって言ってもらうの好きっ、あっひんっ、んっあぁんっ、頼斗さんの舌おちんぽ早く中にちょうだい、おまんこぬるぬるにされたい、頼斗さぁんっ」 「春くんのエッチなおねだり可愛い。春くんは恥ずかしがり屋だから前は全然言えなかったのに、俺を喜ばせるためにいっぱいエッチな言葉覚えてくれたんだよね」 「うん、うんっ、頼斗さんに喜んでほしかったの」 「あー、ほんと可愛い」 「んひあぁっあっあぁんっ」  ぬぷぷぷ……っと舌が後孔に挿入される。ぬるぬると舌で内壁を擦られる快感に、春陽の爪先がびくびくっと跳ねた。 「あっひっんぁあっ、いいっ、きもちいいっ、頼斗しゃんのべろちんぽきもちぃのっ」  じゅるるるるっと下品な音を響かせながら後孔を嬲られる。ちゅぽっちゅぽっと舌を出し入れされ、中の粘膜を味わうようにねぶられ、唾液を注がれぬちゅぬちゅにされる。 「んひっひはぁんっあんっ、しゅきっ、それしゅきぃっ、あっひぃんっ、いくっ、頼斗しゃんにクンニされていくっ、あくめしゅるっ、あっあっあっあ────っ」  きゅうぅっと中を締め付けながら再び絶頂を迎える。  蠢く肉壁をぐるりと舐め回され、ちゅぽんっと舌を引き抜かれた。  春陽は肩で息をしながら、焦点の合わない瞳を虚空に向ける。腕から力が抜け、抱えていた両脚をシーツに下ろした。 「気持ちよかったね、春くん?」 「ぅん……」 「クンニの後は? ぬるぬるになったおまんこどうされたい?」  優しく尋ねられ、ひくひくと綻んだ後孔を指で撫でられる。  快楽に支配された春陽は、躊躇うことなく口を開いていた。 「手マンしてほし……頼斗さんの長くて綺麗な指で、とろとろおまんこ手マンしゃれたいぃ……メスしこり指でこりこりぐりぐりしてほしいのぉ」 「ああ、春くんは手マンされるのも大好きだからね」 「うん、好き、好き、頼斗さんの手マン好き、おまんこすぐ気持ちよくなっちゃう、ぐちゅぐちゅって激しいのに優しいの、大好きっ」  早く、と催促するように腰を揺らす。  はしたないことをしているのに、頼斗は嬉しそうに笑みを深めた。  彼が喜んでくれるなら、どんな恥ずかしいこともできる。羞恥よりも彼に喜んでほしいという気持ちが上回る。 「素直で可愛い春くん。春くんに好き好きって言われて嬉しいよ。俺も大好き」 「あっああぁっんっ、ゆび、入ってる、頼斗しゃんの、ひっあっあっあっ」  舌でたっぷり解されたそこに、ゆっくりと指を埋め込まれる。腸壁が悦び、きゅうきゅうと指に絡み付く。 「春くんのぬるぬるおまんこも、俺の指が好き好きって言ってるね」 「はひぃっんんっ、しゅきっ、あっあっ、そこ、しょこぉっ、んひぁっあっあぁっ」 「こーら、そんなに締め付けたら春くんのメスしこりちゃんと可愛がってあげられないよ? 春くんの大好きなこりこりぐりぐりーってできないよ?」 「やあぁっ、こりこり、ぐりぐりぃっ、してほし、んっんっんぁあっ、頼斗しゃんのゆび、嬉しくて、おまんこきゅんきゅんしちゃうのっ」 「しょうがないなぁ。じゃあ、指増やして中広げようね」 「んひっ、あっあっあっ、おまんこひろがるぅっ、あっひぅっ、頼斗しゃんのゆびぃっ、入って、あっあっあっあっ、こりこりきもちいいぃっ」  差し込まれた三本の指が、内部の膨らみをこりこりと転がす。こりゅんこりゅんと遊ばれてから、今度はぐりぐりぐりぐり押し潰される。 「ひああぁっあっひぃんっ、ぐりぐり、あっあっ、きもちぃっ、あっ、いくいくいくぅっ、またあくめくるぅっ、あっあーっ、いった、いってるっ、あくめしてるのにっ、あっああぁっ、おまんこじゅぽじゅぽされて、とまらないぃっ、んひっひぃ、あっ、いくっいくっ、手マンしゃれてあくめとまらない、あぁっあっ、きもちいぃっ、いっあっあっあっ、~~~~~~っ」  断続的に絶頂へと追い上げられ、春陽は強烈な快感に涙を流して身をくねらせる。 「気持ちよさそうだね、春くん。ぷっくり膨らんだメスしこり、ごりごりしながらおまんこじゅぽじゅぽされるの好き?」 「好き好き好きっ、あっあっあっひぃっ、よりとしゃ、あぁっあっんっん~~~~っ、よりとしゃぁんっ」 「どうしたの? もうやめる?」 「んっんっ、も、手マンじゃなくてぇ、あっあっ」 「手マンはおしまい?」 「んひぁっ」  じゅぽんっと、絡み付く肉筒から頼斗は指を抜く。  ぽかりと口を開けるアナルが、物欲しげにひくついていた。 「手マンじゃなくて、お、おちんぽ、頼斗しゃんのおちんぽ、ほひい、れすぅっ」  淫欲にまみれただらしない顔で、春陽は自分からそうねだった。そうすれば欲しいものを与えられると教えられていたから。  しかし、頼斗は苦笑を浮かべて首を横に振る。 「それはダメだよ、春くん」 「は、え……な、なんれ……」  おねだりを断られたのははじめてで、春陽はぽかんと間抜けな顔をする。  頼斗の男根はズボンの上からでもわかるほどに張り詰めているというのに。  春陽は混乱し、おねだりが足りないのかと言葉を重ねた。 「お願い、頼斗さんの生おちんぽ、くだしゃい、は、春のおまんこに、頼斗さんのおっきいおちんぽずっぽりハメハメして、おまんこの中、頼斗さんの精液でいっぱいにしてください……」  満たされない腹の奥が切なくて、涙目になりながら懇願する。再び両脚を抱え、指でアナルを広げる卑猥なポーズも晒して見せた。  頼斗は苦笑を深め、反り返った陰茎を取り出す。 「あっ、おちんぽ、頼斗さんのおっきぃの、ほしいぃ……っ」  春陽の視線はそそり立つ雄蘂に釘付けになり、ふりふりと尻を振って必死に媚びた。  今までは、ここまですれば確実に求めるものをくれたのに。可愛いと言って、おねだり上手にできて偉いねと褒めて、必ずご褒美をくれたのに。 「ダメだよ。春くんの大好きなおちんぽはあげられないんだ」 「ど、どうして……おねだり、足りないですか……? う、後ろからがいいですか……? 頼斗さんの望むようにしますから……」  泣きそうになる春陽の頬を、頼斗が優しく撫でる。 「忘れちゃったの? 春くんはもうお店辞めちゃったんだよ?」 「え……?」 「俺はもう春くんの客じゃない」 「あ……」 「俺達はもうなんの関係もないのに、ちんぽ欲しがっちゃダメだよ」  彼の言う通りだ。けれど春陽の体は頼斗の熱を求めて火照り、このままではとても治まりそうにない。  春陽は必死に、どうしたら彼に抱いてもらえるのかを考える。 「で、でも、頼斗さんの、おちんぽ……苦しそう、です……だから、俺のおまんこ使ってもらっても……」 「ありがとう。でも、恋人でもない春くんのおまんこを使わせてもらうなんてできないよ。コレは自分で処理するから大丈夫」  そう言って、頼斗は自身の性器を手で扱きはじめる。  それを見て、春陽は反射的に声を上げた。 「あっ、だめぇっ、だめ、ですっ、自分でしちゃいやぁっ」 「でも、出さないと辛いし」 「俺、俺のおまんこ使ってくださいぃっ、扱くなら俺のおまんこでごしごししてぇっ」 「ダメだって言ってるのに」 「やだぁっ、お願い、お願い頼斗さん、おちんぽ入れてぇっ」  浅ましく縋る春陽を見下ろし、頼斗は法悦の滲む笑みを浮かべる。 「じゃあ俺の恋人になる?」 「こ、こい、びと……?」 「それならちんぽハメハメしてあげられるよ。俺の生ちんぽ春くんのおまんこでごしごしして、奥でいっぱい種付けしてあげる。プレイじゃない恋人セックス、何度でもできるよ」  頼斗の言葉にぞくぞくと背筋が震え、胎内がじんじんと疼いた。 「その代わり、俺と恋人になったら、もう俺以外のおちんぽは入れちゃダメだよ。俺専用のおまんこになるんだから」 「よ、頼斗さん、せんよう……」  こくんと唾を飲み込んだのは、悦びによるものだった。 「恋人、なります……頼斗さん専用おまんこにしてくださぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ、~~~~っ」 「っあー、相変わらず、春くんのおまんこ最高に気持ちいい……っ」 「んおっおっ、ひぃんっ」 「春くんも気持ちいい? おまんこ痙攣すごいよ。突っ込まれただけでアクメ止まんなくなっちゃった?」 「はっはひっ、ひっくひぃっ、んあっあっ、ひっ」  ずっぽりと一気に根元まで肉棒を嵌め込まれ、春陽はその衝撃に目を見開き全身を震わせる。 「あっおっおっ、よりとしゃ、あっあっひあっんっひんんっ」 「イキ顔可愛いね、俺専用になったおまんこずんずんされて嬉しい?」 「んひっ、うれしっ、あっひっひはっ、頼斗しゃん専用おまんこぉっ、奥までじゅぽじゅぽうれひぃれすぅっ、あっあっひっ、きもちぃっ、頼斗さ、あっ、頼斗しゃぁんっ」 「俺も嬉しいよ、ほら、キスハメしよう、恋人になったんだから、もう時間も気にしなくていいから、ラブラブセックスたくさんしようね」 「するぅっ、頼斗しゃん、頼斗しゃんっ」 「あっは、可愛い……っ」  頼斗は瞳にギラギラと情欲を滲ませ、噛みつくように春陽にキスをした。  れろれろと舌を舐め合い、唾液で口の周りをべとべとにしながら春陽は恋人とのキスに耽溺する。  ぐちょっぐちょっぐちょっと、頼斗の腰の動きに合わせて結合部から粘着音が響く。腸壁を抉るように擦られ、最奥をぐりゅぐりゅと穿られ、春陽は連続絶頂から抜け出せなくなっていた。 「んぉっんっんっちゅっ、んあぁっんっふうっ、んっ、よりと、しゃ、ぁんっんっんっ」 「んっ、ああ、可愛い……春くん、可愛い……っ、好き、大好き……っ」  キスの合間に甘く囁かれ、春陽は脳がどろどろに溶けていくような陶酔感を覚えた。 「あっ、んっんっ、しゅきっ、んんっ、しゅきっ、よりとさんっ、んぁっうんんっ、しゅきぃっ」  蕩けた声で応えれば、中の剛直が体積を増し律動が激しくなる。  両脚を頼斗の肩に担がれ、腰が高く浮いた。ずんっと楔を突き入れられ、ぐぼぉっと亀頭が更に深くめり込む。 「んおぉっ、おっ、ひぃっ……」  目の前がチカチカして、頭のてっぺんから爪先まで痺れるような快感が駆け抜けた。 「っは、っ、あー、可愛い、春くんのガチアクメ顔……っ」 「ひっぃっあっあっあっあっあーっ」 「まんこ締めすぎ、めちゃくちゃちんぽに媚びてんね、中出しおねだりしてんの?」 「あっあっあっ、ひっ、くふぅんっんっひうぅっ」 「ほら、種付けしてほしいなら、おねだりしなきゃ。春くん、おねだりは?」  思考が快楽で埋め尽くされ、言われていることがうまく理解できない。ただ、なにか言葉を返さなければならないということだけはわかった。 「はひっんっ、す、きぃっ、よりとしゃ、あぁっあっ、すき、すきっ、らいすきぃっ、よりとさぁっんっひっ、しゅきしゅきっひはああぁっ」  ぐぽっぐぽっぐぽっぐぽっと真上から剛直で最奥を何度も貫かれる。  胎内をもみくちゃにされ、春陽はひたすら快楽に泣き喘ぐ。 「っあー、可愛い可愛い可愛いっ、好きだよ春くん、もう俺のものだから、春くんの好きな人になんて渡さない、俺だけの春くんにするからっ」 「ひあっあっあっあっあっ」 「種付けするよ、俺専用の春くんおまんこに射精するからね……っ」 「はへぇっ、んっひっ、ほひぃっ、よりとしゃんの、せーえき、くらさっ、あっあぁっあっあっあっあ────~~っ」  奥深く捩じ込まれた亀頭から、勢いよく大量の精液が吐き出される。  頼斗は射精しながら腰を振り、注ぎ込む体液を肉壁に塗り込めた。  全てを出し切り、腰の動きを止めた頼斗は春陽の脚を下ろす。  体は繋げたまま、頼斗は春陽を抱き締めた。 「時間はまだまだあるから、たっぷり愛し合おうね、春くん」  熱い吐息と共に、囁きを耳に吹き込まれる。  ぶるりと期待に体が震えた。  春陽の口にした「好きな人」が頼斗なのだと、それを伝えられるのは明日のことだった。そして、頼斗が本気で春陽のことを好きなのだということを教えられるのも。

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